学習塾(JK) ~14~
「別に私が使って欲しいって言ってないでしょう!
そっちが勝手に買ってくれたんでしょう!!」
「うぐ!?」
・・・ああぁ~こいつも俺と同じなんだ・・・
きっと見栄で出したんだろう・・・
俺だってそうだ・・・
思い返せば一度だって彼女から買って欲しいと言われたことがなかった・・・
「だいたい、私は未成年だからね!
あんた達が何を言っても捕まるのよ!!
何ならここで大声で叫ぼうか?
あそこにいる警官はこっちを見ているし、すでにマークされてるのよ!!」
そういって、彼女は警官の方を指さすのであった。
たしかにその方向には警察官もいて、そして・・・
こっちを見ているのである!!!
絶対にこっちを今、警戒している!!!
何かあったらきっとすぐにあの警察官は飛んでくるに違いない・・・
「大人しく黙っていることね。」
そういって、俺とスタッフの彼の方を目で釘さす。
「だいたい、このメッセージを見せれば未成年が勝つのよ!
分かってるの?どんなに純愛だったっていっても無駄だからね!」
勝ち誇ったような顔をする彼女に、俺達は完全に黙ってしまうのであった・・・
「いい、私はあなた達に、これ以上話すことも会うこともない。
だから、お互い忘れましょう。
もし、私に危害を加えるようなことがあったら、このメッセージを警察に言うからね!!」
まさに紋所のようなスマホのSNSの画面だ・・・
世の中のニュースになって、未成年者と大人が捕まるニュースが
こうやって生まれているという面を実際に体験したのである・・・
「さようなら。」
それだけの言葉を残して、彼女は立ち去って行くのであった。
そして、俺達は警察官からの視線を浴びていて、
結局立ち去って行く彼女に何もできないのであった・・・・
この1カ月ほどの間に俺は彼女にいくらつかっただろうか・・・
そう考えた時であった!!
ふ、藤本君!?
慌てて、藤本君にも電話を掛けると
「・・・はい・・・。」
それはあまりにも元気のない声が電話越しに聞こえて来たのであった。
・・・
俺はすべてを察するのであった・・・
「そっちも切り捨てられたか?」
俺の言葉に、
「・・・北谷もか・・・。」
どうやら俺も藤本君も女子高生に切り捨てられたようだった・・・
話を聞けば、ご飯代もないと言ったところ、
「じゃあ、これ以上連絡しないでくださいっと言われたよ・・・。」
そうはっきりと言われて切り捨てられたらしい・・・
怖いよ・・・
怖いよ女子高生!!!
次の日に塾のバイトがあったのだが、
俺は恐る恐る塾に行き、事務室に入ると、
「北谷先生!あの女子高の子達が一斉にうちの塾辞めちゃいましたよ!!」
「えぇ!?」
思わず驚いてしまうが、
どうしてやめてしまったのかを理解できているため
すぐに俺は落ち着いてしまう・・・
席に座る俺に、隣の先生が、
「・・・北谷先生・・・いくらやられました?」
「・・・え?」
「僕・・・10万近くやれました・・・。」
・・・どうやらここにも被害者がいたようだった・・・
この後しばらくは、俺と藤本君は・・・
“JK”
この文字を見るたびにその場でうずくまってしまうほどの
トラウマを抱えてしまうのであった・・・
怖いわJK!!!
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。