学習塾(JK) ~6~
文化祭当日、俺は女子校に行くために電車を待っていると
どこかで見たことがある男がホームに立っていたのである!
その手には・・・
赤いバラの花束を持って!!!
・・・
どうしよう・・・
知り合いだ・・・
っていうか・・・
藤本君、何してんの!?
俺はその光景をスルーすることは出来ずに
藤本君の傍へと駆け寄るのであった。
「・・・何してん?」
俺が急に声をかけたことで、慌てたような様子になる藤本君。
「いや、これはな!な、なんというか・・・。」
よく見るとバラの花束だけではなく、
いつもよれよれの服を着ている藤本君が
なぜか今日着ているのは、ぴしっとした服であった。
そうなると俺もさすがにさっする!!
「もしかして・・・
今からデートか?」
「いや、ちょっと違うんだが・・・。」
何か言い難そうにする藤本君。
何か言いにくいことなんだろうか?
なんか・・・ちょっときになるのだが・・・
「実はな・・・別の女子生徒からこのチケットを貰ったんだよ。」
そういって、何と藤本君も俺と同じチケットを持っていたのであった!?
「何で!?」
俺が思わず驚くと、
「実は、まあ、いくつか質問してくる子がいてな。
その子が、是非って言って俺に渡してくれたんだよ。」
「え?え?そんな話聞いてへんよ!?」
そう!
そんな女子高生から迫られることがあれば、
事務室では格好の話題のネタになるはずなのに
今の今まで聞いたことがなかった!!
「ああ、いつも授業が終わって、すぐにしか質問に来なかったんだよ。
それも質問を終えたらすぐに立ち去ってしまってな・・・。」
なるほど!それなら気づかれないわ!
だいたい、授業終えたら何人か熱心な生徒は、
先生を捕まえて、そのまま質問をしているところを確かに見る!
それなら確かに話題には上らないな・・・
「まあ、俺は彼女からの熱い思いはすぐに分かったんだがな!」
・・・そんな勝ち誇った顔をしなくても・・・
この間、俺に話した時には全然そんな気配はなかったじゃないか?
っていうか、絶対に気づいてなかっただろう?
「・・・チケットを渡されて気づいたんじゃないのか?」
「ふごぉ!?ば、ばかな!!察しの良い俺だぞ!!すぐに気づいたわ!!」
「慌てる処がアウトやでぇ~。」
絶対に藤本君は気づいていなかった!
そしてチケットを貰って気づいたんだろうな!!
それに藤本君の性格から言って、
気づいたのならすぐに言うのがこいつだ!!
・・・そういや、そんな話は聞いてないな・・・
「なあ、いつチケット貰ったん?」
「ああ?昨日だが?」
・・・なるほど!
それなら態度に出るわけないか!!
たぶん出てくるとすれば、今日からだろうな・・・
俺と藤本君は同じ目的地であり、
目的も一緒であるため2人で並んで電車に乗り、
目的地へと向かうのであった・・・
そこであんなことがあるとは露知らず・・・
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。