学習塾(JK) ~3~
塾のバイトの面接の日、俺も藤本君もスーツを着て面接に向かった。
「・・・完全におっさんやな。」
俺が藤本君の姿をみた率直な感想だ・・・
腹が出ていて、それをスーツでは隠しきれてはおらず、
完全に腹が出ている・・・
・・・ボタンしめてないのは・・・そういうことか!?
しかもスーツはクリーニングに出していないから
しわくちゃなままで、完全にくたびれたおっさん化していたのであった。
「し、失礼な・・・。
北谷だって、どこぞのホストみたいなスーツになってるじゃないか!
何で面接に行くのに、そんなキラキラなネクタイなんだよ!」
「・・・確かに・・・。」
そう部屋にはまともなネクタイがなかったのだ・・・
そのため派手な金ぴかなネクタイを俺はしていた・・・
これなら誰かに借りてくれば良かったと思ってしまったのだが、
すでに寮には誰もいなかったので、諦めてこのネクタイで来たのだが・・・・
「まあ、こんな容姿よりも人柄が大事やからな!」
「その通り!俺なら大丈夫だ!!」
「どこからそんな根拠のない自信がでてくんねん!?」
「根拠はある!俺だからという根拠があるだからな!!」
「・・・これが同僚やとちょっときっついわ・・・。」
「な!?きっついってどういうこと!?」
「ちょっと近寄らんといて!同じ仲間と思われたらいやや!」
「まてまて!同じ大学の同じ学部だからな!!
これ以上の仲間はないぞ!!」
「・・・悔やまれる・・・。」
「悔やむな!?むしろ俺と一緒になったことを喜べよ!」
「・・・無理!」
「即断!?」
そんなバカな会話をしていたせいで、
緊張することもなくバイトの面接先の塾に到着したのであった。
そのまま中に入ると、すぐに塾長が俺達と接してくれて、
一応、1人1人の面接をしていくのだが・・・
「それでうちのバイトはどこで知ったの?」
「僕がバイトしているスーパーの店長から聞いて・・・。」
「ああ!あそこで働いてるんだ!なるほどね!
確かに俺が、あそこで大学生が働いているって聞いたから、
そこのコネで塾の先生を探そうとしたんだよ!
なんだ、あそこのバイトの子か~。
じゃあ、あそこのバイトとここを掛け持ちでする?」
「はい、そのつもりです。」
「了解!こっちは毎日あるわけじゃないからね~。
そう言えば、君って阪大学なんだよね?」
「はい。」
「じゃあ、受験勉強はバッチリ?」
「まあ、人よりは出来ると思いますが。」
「そうだよね!そうじゃないと阪大学になんか入れないよね~。
ちなみに得意な科目は?」
「数学と理科ですかね。」
「理系?じゃあ、理科は物理と化学?」
「はい。」
「良かった!今回辞めた先生も理系でさ!ちょうどいい後釜だよ!
じゃあ、高校生でもいいかな?」
「え?大丈夫だと思いますけど・・・。」
「じゃあ、お願いしようかな!
いつから入れる?スーパーのバイトのスケジュールを教えて貰えるかな?」
俺はこんな感じでスムーズにバイトの面談に合格したのであった。
ちなみに俺が終わった後で、藤本君も面談をしたのだが、
「あははは!!君、面白いね!!」
なぜか面談室から藤本君と塾長の笑い声が響いてくるのであった。
まあ、結局は俺も藤本君もどちらも合格して
晴れて塾の講師の座をゲットしたのであった。
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。