引っ越し屋さん ~2~
「それじゃあ、後期試験も無事・・・無事?」
「いやいや、無事だろう!!」
司会者が、小首を傾けて疑問形でみんなに聞いてきた感じに、
みんなからブーイング飛んで行く。
「じゃあ、皆さん、残念ながら無事に2回生への進級が決まったようなので・・・。」
「残念ってなんだよ!!」
「お前が落ちろよ!!」
司会へのブーイングまたまたさく裂するのだが、
そんなことにイチイチ気にもしない様子で、司会が、
「後期もお疲れさまでした!!そして、2回生の前期試験も頑張ろう!!乾杯!」
「「「「「乾杯!」」」」」
その合図と共にみんながワイワイガヤガヤと食事に、
飲み物にと楽しみだしたのであった。
「しっかし、なんで藤本君が進級出来てんの?」
そんな失礼なことを言ってくる北谷。
「なぁ!?・・・お前だって一緒だったじゃねえかよ!!」
「ま、まぁね~。」
俺と北谷は、進級するために必要な単位で
ある一科目をなんと見事に落としていたのである!!!
高校ではまったくやってこなかった分野であったため
全然ついていけてなかったのだが、
何とか一夜漬けをしようとして・・・・
見事に玉砕したと・・・
まあ、あの日は体調が微妙にわるかったかな?
それとも・・・
ああ!思い出した!!
朝ご飯を少なめにしてしまったから、
力が出なかったんだよ!!
少々夜中まで勉強していたせいで、
朝予定していた時間に起きることが出来ずに、
森永からの電話で起きたからな!!
いくら待っても来ない俺を心配してくれるのはイイのだが、
もっと早くに電話をくれたら、俺も朝ご飯を食べる時間はあったし、
それに寮から走って学校まで行くことはなかったのに・・・
・・・使えんな・・・森永・・・
ああ!そっか!!
寮から学校まで走ったせいで、
疲れてしまったから、単位が取れなかったんだな!!
それだ!!
決して、勉強を始めたのが、前日の23時から始めたせいでもないし!
30分もしたら、飽きてしまってロックマンをし始めたことが問題でもない!!
くぅ~・・・森永め・・・新手の陰謀か?
そんな状況で受けたテストをうけたのなら納得だ・・
まさに惨敗・・・
0点って本当にあるんだな?
今までの高校までは、一度も見たことがない点数だぞ?
名前を書いていたら2点くらいくれればいいのに・・・
2点あれば・・・
何とかなったかもしれないのにな・・・
俺は見事に森永の陰謀に嵌められてせいで、
散々なテスト結果であったため、順当に俺と北谷は、教授の研究室に呼ばれて、
追試を受けさせられたのであった・・・・
「お前たちのことを思って、もう一回だけチャンスを与えよう。」
そういう教授なのだが・・・
それなら・・・
最初のテストで合格くれたらいいんじゃないかな?
こんな追試を受けさせることをチャンスだと思っているならさ!!!
こんな機会はいらない!!
合格をくれよ!!!
・・・え?
出席をちゃんとした人間には出席点を加算していた?
・・・俺?
俺の出席がどうだったかって?
・・・
・・・
自主休講の授業だったから、ほとんど出てないわ!!
というか、月曜日の一限目に、この授業を持ってくるのが悪い!!
どうしたって、土日の影響が出るじゃないか!!
その影響で完全に寝坊をしてしまうからな!
金曜、土曜と夜更かしした体は、土曜と日曜の朝を寝坊させてしまう・・・
そして、そのまま日曜も夜更かしさせてしまって、
そのまま月曜日の朝が起きれない・・・と・・・
俺が悪いんじゃない!!
時間割が悪いんだ!!
悪意のある時間割に問題があるんだよ!!!
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。