ピラフ屋さん ~2~
それは俺がいつものズボンをはこうとした時である。
いつものように座って履いていたのだが・・・
「何かいつもより苦しいな・・・。」
足をズボンに通すのだが、いつもよりも股の部分で突っかかりを覚える。
更には何とか頑張ってズボンを上げて、腰まで持ってきた時も
いつものようにボタンを締めることが出来なかったのである。
「洗濯して縮んだか?」
まあ、洗濯物にはよく見受けられることだしな・・・
そろそろこのズボンともサヨナラする時期が来たのかな?
そんなことを思いながら、座りながら履けないため
立ち上がって、お腹を少しだけひっこめてから、
ズボンのボタンを締めたのであった。
そうすると何とか締まったので、
学校に行くかと思って床に置いてあったカバンをとろうとした時である・・・
パーン!!!
そんな音とともに、いきなり机の上に置いていたコップが
床に落ちて、パリ―ンと割れたのである!!
ただただ、俺は呆然としていた・・・
「い、いったい何が起きたんだ・・・。」
呆然と眺めながら俺は事態を把握しようとしたのだが、
イマイチ何が起きたのかを把握できてはいなかった。
そんな時に、俺のズボンが自然と落ちていくであった!!!
「な、なんで勝手に落ちるんだ!?」
もしかして・・・これが世にいうポルターガイスト現象か!?
一瞬の寒気が背中に走ったものの、まずはこの恥ずかしい格好を何とかしなくてはと思い、
下まで下がったズボンをすぐに引き上げて、ズボンをはこうとした時である!
またお腹をへこまして、さあズボンを止めようとしたようのだが・・・
・・・あれ?
俺は何度もズボンの留める部分を触るのだが、
何も感触がないまま俺の指はひたすら空を切っていたのである。
そこに当然ある、さっきもあった・・・
ボタンがないのである!?
ボタンがないことに気づいた俺は、ハッとして机を見ると
机のうえにボタンが転がっていることに気づいたのであった・・・
そうして・・・
俺はすべてを理解できた・・・
そう・・・
すべての謎が解けたのである・・・
俺の腹の圧力でズボンのボタンが取れて、飛んで行き、
机の上に置いてあったコップにヒット!
その後、コップはその勢いのまま机から落ちて、粉々になったっと・・・
我ながら名推理だっと思ってしまうのだが・・・
ちょっと待て!?
俺・・・・もしかして太ったのか!?
愕然とする俺。
自分自身ではまったく自覚がなかったのに・・・
その日の夜に、寮内にあるお風呂に設置されている体重計に乗って
俺は現実を突きつけられたのである・・・
俺の体重が・・・
20キロ増えていることに!!
原因は一つだけだ!!
「い、一カ月でこれか!?あのピラフの破壊力は!?」
俺は思わず愕然とするのであった・・・
これはまずい・・・
さすがに一カ月で20キロ増はまずいだろう・・・
原因はあのピラフ屋さんであることは分かっているのだ!
それならばピラフ屋さんに行くのをまずは止めるべきなのだ!
ちょうど、いつものように金欠気味になりかけていたのだ。
よし!行くのを止めよう!!
そう心に決めた時である、
チロリン~♪
俺のスマホがメッセージを受信するのである!!
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。