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藤本の初デート ~4~

そう・・・俺は勝ちへの途中なんだ!!

「ちなみに服のコーディネートは何か相手から言われた?」


「それがな柊、俺は当然相手の服をほめてあげたんだが・・・


 俺の服についてはノーコメントだったんだよ!!!」


「そりゃ~そうだろうな。」


「何がだ!?服装として何か間違ってるか!?」


「どこぞのホストじゃないないんだから、デートにスーツで来ないだろうに?

 しかも上下白のスーツって・・・。」


「な!?勝負服だったら、ビシッとスーツだろうが!!!」


「お前は娘さんを貰いに行く彼氏じゃないだろうが!!!

 そもそもまだ初デートって段階だろう!!」


「そっか・・・親御さんのところに行くコーディネートになっていたのか・・・。」


「いや、それも違う!それで来られたら親御さんもビックリだから!」


「じゃあ、このコーディネートはどこで着ればいいんだよ!!」


「・・・部屋の中で着てたら?」


「パジャマ!?」


「寝苦しいそうだけど・・・。」


「ちょっとまて俺の落とし玉をガッツリ投資した勝負服を

 そんな寝間着替わりなんぞつかえんわ!!」


「ちなみにいくらした?」


「4980円!!」


「そんな値段なら捨ててしまえ!!

 っていうか、そんなに安いのかよ!」


「ああ、ネットで一番安いのを探したからな。」


「いや、そこでドヤ顔されてもな・・・。

 そもそもそんな服を服を選ぶなよ!!」


「花束の方が高い。」


「花束そんなに高かったのか!?」


「ああ・・・5000円で包んでもらったからな。」


「・・・まあ、それだけ本気だったってことか・・・。」


「いや、花束が5000円からって言われてな。

 本当は1000円くらいにするつもりだったんだが・・・。」


「それで・・・大きかったのか・・・・。

 っていうか、それボラれたんだと思うよ。

 俺も花屋でコンサートとかように買ったことあるけど、

 1000円くらいでも作ってくれるし。」


柊の言葉に俺は崩れていってしまうのだった・・・。



「・・・4980円で落とし玉をガッツリ投資したっていった?」


「・・・ああ・・・。」


「・・・気になるのはお前の貯金いくらあるんだよ?」


「25000円」


「それだけ!?」


「だって、入学祝いに3万円もらったから、これだけだろう?」


「いやいや、それだとお年玉とは言わないし!!

 いや、そっちにツッコむんじゃなくて、

 他に貯金はないのかよ?」


「お菓子に、マンガに、ゲームに買わなきゃいけないものがいっぱいあるだろう?」


「そんな同意を求められてもな・・・。

 少なくとも俺はお年玉はしっかり貯金してるしな。」


「「なんだと!?」」


「いや、なんで森永まで驚いてるんだよ。」


「右に同じだからに決まっているじゃないか!

 お年玉でステキなお姉ちゃんが載っている薄い雑誌を買うんじゃないのか?」


「・・・ホント、お前らダメダメ男子だな・・・。」


「「こいつと一緒にしないでくれ!」」


「・・・息っピッタリだな・・・。」


そんな時だった、俺の携帯が鳴り、一通のメールが届く。

差し出し人は・・・



「お!今日のデート相手の先輩からだ!!」


「マジか!?早く読めよ~!」


森永からの催促を受けながら、俺は2人の前でメールを読む。

何々?


・・・


・・・


「なあ、柊・・・これは何と読むんだ?」


そう言って、柊に携帯を渡す。


「見ていいのか?」


「ああ、俺には・・・ちょっと言っている意味が分からないからな。」


俺の携帯を受け取った柊とその横から森永が覗き込むのだが・・・


最初は楽しそうにしていた2人の顔色が徐々に眉を寄せて、

驚愕の顔へと変わっていくのだった。



「・・・なあ、柊・・・俺に分かるように結論を教えてくれ・・・。」


「分かった簡潔に言うよ。」


柊は意を決したようにこっちを向いて、



「まずは・・・


 デートではないということだ。」


ぐふぅ!!!


俺の心をハンマーが叩いたような衝撃が走る・・・



「ただの初心者が楽器の弦を買うのに分からないだろうからということで

 教えようと思って一緒に行っただけですって書かれてるな・・・。」


「・・・しかもなぜ先輩から敬語で言われてるんだ・・・。」


「だから、デートではないので勘違いさせたらすいませんと・・・。」


「・・・丁寧に否定の言葉をしっかりと書いてくれて・・・。」


「あと花束は部室に飾っておきますっと・・・。」


「・・・自分の部屋に飾るは嫌だと・・・。」


「今度、弦を買いに行く時には、みんなの意見があった方がいいので

 皆で行きましょうと。」


「・・・お前とは行きたくないと・・・。」


「追伸、白のスーツは止めた方がいいと思います。

 周りの人にまでも好奇な目で見られてしまいますので、

 コンサートとかには似合っていると思います。」


「・・・恥ずかしかったんだろうな・・・一緒に歩いていて・・・。」


その後しばらく無言がテーブルを支配したが、



「「どんまい!」」


柊と森永からの温かい言葉をかけてもらう。


「そうだ・・・。」


 そう俺は・・・


 勝ちへの途中なんだ!!!」


今回の失敗を糧にして、次へと進もうじゃないか!!



「お!その意気だ!!」


「そうだそうだ!女の子はいっぱいいるんだからな!!」


焼き鳥をつまみながらも俺に励ましの言葉をかけてくれる素晴らしい友人たちもいる!

俺の気持ちはすぐに前向きになっていく。


「それでな、俺は実は気になる子がいてな・・・。」


「「もう、いるんかい!!」」


2人からのツッコミが小気味よく居酒屋に響くのであった。


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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