家庭教師(JD) ~6~
すると扉が開いて、お母さんが中へと入ってくるのであった。
その手にはお茶とお茶請けが用意されており、
「わざわざすいません。」
「いいえ、今日は宜しくお願いします。」
そう言って、深々と頭を下げられたので、俺も思わず頭を下げる。
そして、お茶とお茶菓子を置いて・・・
なぜか俺の体面に座るんだけど!!
・・・
・・・まずは話をするのかな?
そっか!可愛い箱入り娘を預ける相手がどんな人なのかを判断するんだな!!
まかせろ!
信用できる男を演じてみせるよ!!
「それで・・・。」
お母さんが話しかけてきたので、
俺はすぐに返事をする!
「はい!」
その返事に驚いたようだが、すぐに話を続ける。
「これからどういった方針で進まれますか?」
「ああ、勉強方針ですね!」
「はい!私としては、この教科書をやっているので、
この分からないところを教えてもらえればと思うんですけど。」
俺は教科書を貸してもらって、パラパラと見てみる。
まあ、本当に普通の教科書であり、何の問題もなさそうだ。
「ええ、それでいいと思います。」
「じゃあ、その方針で勉強をさせてもらいますね。」
そういって、教科書を開いて、ノートに何やら書き込みだしたお母さん・・・
・・・
・・・
・・・あれ?
何でこのお母さんが勉強しているのだろうか?
あの女子高生が解くのじゃないのだろうか?
そんなことを思っていると、廊下側のふすまはあけっぱななしになっており、
そこに女子高生が現れた!!
やっぱりそうだよな!!
そう思った瞬間、
「お母さん、私遊びに行ってくるね!」
「ちょ、ちょっと!!」
慌てて、お母さんが立ち上がって女子高生の方へと向かう。
それはそうだろう!
今から君の勉強を見るのに、なんでその当人が遊びに行くなんって言ってるんだ!?
お母さんが慌てるのも当然だろう!!
そんなことを思って、2人のやり取りを見ていると、
「お母さん、あの人と2人きりになっちゃうのよ!!」
俺の方を一瞥して、そんなことをいうお母さん。
その言葉を聞いて、女子高生の方もこっちを一瞥するのだが・・・
「・・・しかたないな・・・。わかった・・・、リビングにいるから。」
「こっちは?」
「いやよ!あんなのと一緒になんて!!」
「じゃあ、リビングにはいてよね!?」
「分かってるわよ!ちゃんと扉は全部開けておくわよ!」
「本当よ!?絶対だからね!」
「うん、何かあったら、すぐに声を出してよね。」
「わかったわ。」
・・・
この親子は俺に聞こえてないって思っているんだろうか?
完全に聞こえるだろう?
だって、この親子の会話の距離って2メートルも離れていない距離だぞ?
それにその会話の内容!!
かなり失礼じゃないか!?
それにさっきの会話でやっとわかったけど・・・
俺の生徒って・・・
こっちのお母さんの方なのね!!
女子高生ではないのね!?
え?何で、このお母さんが勉強するの?
それがよくわかんないんだけど・・・
それにさっきから親子で俺を一瞥するけどさ!!
あんたら・・・
俺を見る時・・・
犯罪者でも見るような目で俺を見ていることに気づいているのかな?
っていうか、こっちからお断りだよ!!
何でこんなおばさんを襲わなきゃいけないんだよ!!
そんなに飢えとらん!!
自分の母親と同性代のおばさんに興奮なんかしないわ!!
俺は20歳だぞ!?
何でそんなに飢えてないといけないんだよ!!
どんな人間だ俺は!?
その後、女子高生との会話を終えたお母さんは恐る恐るこっちに戻ってきて
また座って勉強を始めるけどさ・・・
絶対に襲わないから!!
何が悲しくて襲わないといけないんだよ!!
女子高生なら分かる!
女子高生ならな!!
何たる屈辱だ・・・
俺は必死に耐えながら勉強を見て行くのであった。
っていうか、女子っていうけど!!
この年齢は範囲外だからな!!
ハメられた!!!
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。