初詣:1回生 ~1~
「北谷君、お久しぶり!」
「久しぶりやねんな!」
「お待たせしてごめんな。」
「かまわんで。こっちも今来たところやねんから。」
俺と元同級生が話をいている中で、俺の後ろの男子達4人と
元同級生の後ろにいる女子達4人が持ち無沙汰というか、
とまどいながら、声をかけられるのを待っている状態であった。
まあ、今各々が何をしているのかはわかんねんけど・・・
後ろの藤本君からは小声で、
「ヨシ!」
と声が聞こえて来たってことは、
自分の好みの子がいたってことやろうな・・・
俺も元同級生と話ながらもチェックしてんねんけど、
2人だけかわいい子がいるわ・・・
俺の元同級生がそのうちの1人で、
もう一人が大人しめの感じの子が一人いた。
あと3人は・・・
珍獣?
いや・・・
怪獣?
ウルトラマンシリーズに出てきそうやねんな・・・
これは当たりを引けた奴はいいけど、
外れを引いたら最悪だろう・・・
年始からこんなロシアンルーレットみたいなことをせなあかんとは・・・
ちなみにこちらは俺と藤本君、森永君と柊と高田!
実家が嫌いらしくて帰省しなかった高田が居てくれてよかったわ・・・
柊も家庭教師の子で高校3年生がいるから、
その勉強を見るためにこっちにおるらしくて、ホンマに助かった・・・
もし、今日が駄目になっても、カッコイイ子がおったら、
次につなげられるはずやからね!!
当然、向こうも俺たちのことを調べてんねんけど・・・
こっそりと見ているようでもバレてんで!
元同級生に関しては、男子の品定めを隠す気もさらさらあらへん。
ハッキリと物色していて、口角があがったんやから、
好みの男子がおんねんやろうな・・・
って、親指立てて、俺にグーをコッソリと示すなや!
バレるで!
他の女子達もこそこそ見てんねんけど・・・
・・・1人だけめっちゃ気になんねん・・・
いい意味ではなくて・・・
悪い意味で・・・
1人だけ、俺を見る珍獣がおんねんな・・・
目を離すことがまったくあらへんし・・・
俺・・・
喰われるんとちゃう?
そんな一抹の不安が背中に走った出会いの場面であった。
「とりあえず、自己紹介をしていく?」
珍獣が俺からまったく目を離さないので、ちょっと恐怖心がわいてくるのだが、
とりあえず話を進めていかないと!
ここで集まって俺と元同級生だけが喋ってもしゃーないしな。
「うん!じゃあ、簡単に自己紹介をしよう!!」
自己紹介をしていく中で、ありありと誰が誰を狙っているのかが分かっていく・・・
藤本君は・・・まあ、想定通りだろう・・・2人の可愛い子達に笑顔を向けている。
森永君は・・・俺の元同級生の方か・・・
柊は・・・俺を若干睨んでから、女子達に笑顔を向けていた・・・
睨まれる覚えが・・・
あるけどさ!!
本当は、
「柊、3日暇なら初詣に行こうぜ!」
「ああ、夕方まで時間があるからいいよ。」
そんな風に応じてくれた。
女子がいるとは一切言わなかったからな・・・
まあ、楽しんでや!
っと、心で言って、許してもらうことにした。
高田もまた同じような物だ。
高田は寮じゃないから、駅で待ち合わせをして、
そこに女子も来るようにしたからな・・・
まあ、高田は気弱やし、こっちを睨んできいへんから問題なし!!
お互い楽しもうや!っと心で言うのであった。
ちなみに俺の狙いは元同級生ともう一人の可愛い子の2人!
甲乙つけがたいわ・・・
さてと女子は・・・
ダメだ・・・
珍獣が俺の視界を奪ってしまう・・・
視線を外しても俺の視界に入ってこようとする珍獣・・・
どうしたらいい?
この呪いはどうやったら解呪できんねん!!
結局、可愛い子の名前を聞き逃してもうた・・・
まあ、それくらいいいわ!これからやからね!!
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。