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クリスマス:1回生 ~2~

半額シールは喜ぶ?きもちが下がる?

「それじゃあ、2人ともコップは持ったな?」


俺が藤本と北谷に声をかけると2人ともが「持った!」と答えたので、



「じゃあ、来年はこうならないように・・・乾杯!」


「絶対にならないわ!!」


「え?藤本君はなるんちゃうん?」


「絶対にならない!そして、お前たちを笑ってやるからな!!」


そう宣言して、男三人によるクリスマスパーティーが始まるのであった。



「しっかし、このオードブルうまいな!」


「だろう!うちのスーパーって、小さいわりには料理に力を入れてるから、

 美味しいんだよな~。それなのに人気がなくてね・・・。」


「給料だけ見ると安いだろう?」


「まあ、時給で50円ほど近くのスーパーに比べれば安いねんな。」


「そうなのか!?なのになぜ北谷はそこでバイトしてるんだ?」


「それはな・・・


 高校生がバイトしてるからやねん!!」


「「なぁ!?」」


俺と森永が思わず声を出す!

その声をニヤリとしながら、そして・・・



「女子高生がおるよ・・・。」


「「な、なんだって!!」」


そんな美味しいことがあるのか!?


ここで食いつくのは当然藤本であり、



「可愛いいのか!?」


「ああ!!」


「彼氏は!?」


「いない!!」


「俺もそこのスーパーでバイトする!!!」


「残念ながら、バイトの募集は終わってんねん!!」


「な、何だって!!!」


崩れ落ちていく藤本・・・


こいつに取って女というのは本当に大事なんだなということが分かる・・・



「まあ、もうちょっと待ってば空くかもしれへんけどな。」


「ほ、ホントか!?」


「ああ、男子高校生が1人3年生で、もうすぐ卒業なんだよね。」


「マジかよ!?」


「ああ。」


「頼む!!空いたらすぐに俺に連絡をくれ!!」


ものすごい懇願する藤本だったのだが・・・



「なあ、藤本・・・・。」


「なんだ森永?」


「他にもスーパーはあるだろう?」


「!?」


俺の言葉に今更ながらに気づいた顔をする藤本!!

・・・何でこんなにバカなんだ・・・



「そうだ!そうだよな!森永の言う通り、スーパーは他にもあるじゃないか!!」


そこで北谷が重い口を開いて、



「高校生可のスーパーは俺が行っているところだけなんだよ・・・。」


「な、なんだと!?

 そんな理不尽なことがあっていいのかよ!!

 世の中、人手不足なんだろう!!

 ならば、高校生の手を借りるのは当然だろう!!」


「・・・お前・・・


 こんな時だけ正論をかましてくるな・・・。」


「俺の知識は、こんな時にのみ使われるんだよ!!」


「断言するな!!それ本当にダメなところだろうが!!」


「ダメっていうなよ!

 くそ・・・他のスーパーはダメなのか・・・。」


その意気消沈はすさまじいもので、

先ほどまでの目がランランと輝いていたのはどこへ行ったのやら・・・


・・・こいつ・・・


「だいたい高校生可のバイトって他にもあるだろう?」


そう言うと急に顔をあげてくる藤本!!


おおっと!!


すでにその目には輝きを取り戻していたのであった!!


こいつは・・・



「森永の言う通りだ!!

 高校生可のバイトはいくらでもある!

 そして近場で観たのはマクドがある!!

 先輩もいるし、明日にでも応募してみるよ!!!」


先ほどまで絶望に打ちひしがれていた顔から一点、別人のような顔をする藤本・・・


・・・こいつは本当に・・・



「さあさあ!みんな!ご飯を食べようじゃないか!

 イエスの誕生日を盛大に祝おうじゃないか!」


そう言って、俺達にオードブルを食べるように勧めてくるのであった。


ちなみに次の日にマクドに応募したのだが、

すぐにお断りのメールが藤本の手元に届くのは・・・後日の話である・・・


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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