学祭 ~一回生:藤本を好きな人編 2 ~
それは・・・恋?
あの時、偶然食堂で遭遇してから、
寝ても覚めても藤本君が言っていた言葉を思い出す私。
授業中も藤本君を目で追うようになっていた・・・
その行動を・・・
その言葉を・・・
ずっと私は追っていたのである。
「それってきっと恋してるんだよ!!」
藤本君の言葉を聞いた私は思い切ってテニスサークルに入った。
部活はさすがにこの歳からはきついだろうけど、
サークルであれば楽しくできるのではと考えたのだ。
そこで私には大学生活でこれからずっと仲良く過ごしていく友人ができるのである!
日暮さんは、ものすごく明るくて、笑顔が可愛い女子である。
いや、笑顔だけでなく素顔も十分に可愛らしい女子だ!
日暮さんには好きな人がいて、だけどその好きな人には彼女がいるって言って、
色々と悩んでいた。
今までまったく恋愛経験が全くない私には、聞くことしかできなかったのだが、
『それでも十分だよ~』といって、ものすごい感謝されるのであった。
そんな日暮さんとの会話で、私の話となって、
私は好きな人が出来たことがないのだがと前置きをして、
今の状態について話したのだ。
「・・・そ、そうなのかな?」
「そうだよー!!絶対そうだって!」
だって、その人のことばかりを目で追ったりするんでしょう?」
「う、うん・・。」
「それに気がつけばその人を視界に入れてるんでしょう?」
「う、うん・・。」
「普通だったらそんなことしないよ!
その人に意識があるから自然と目で追っちゃうんだよ~。」
「そ、そうなのかな・・・。」
「そうだって!!だから、波多野ちゃんはその人が好きなんだって!!」
・・・そっか・・・これが人を好きになるという気持ちなのか・・・
初めての経験で戸惑ってしまう・・・
「で?誰なの?その人は誰なの?」
「え?え?それは・・・。」
「う~ん・・・まだ自分の気持ちがハッキリとしていないから言いづらいか~・・・。
ならいいか!!
だけど、本当に好きだと実感した時には教えてね!!
私が出来ることであれば絶対に応援するからさ!!」
「ありがとう。」
「ぜーんぜん!こんなの友達なんだから当然だよ!!」
・・・友達・・・
その言葉に衝撃を受ける・・・・
私に・・・友達ができたんだ・・・
今までの人生で一度だって友達なんって出来たことがなかったのに・・・
今日、実家に一筆したためておこう。
私に友達が出来たましたと・・・
泣いて喜ぶ母が想像できる・・・
あ、女性だと書いておかないと父が嫉妬してしまうかもしれないな・・・
今までの自分の殻を壊して、一歩踏み出しただけで
どんどん自分の人生が変わっていくのを実感する。
友達が出来て・・・
その友達と恋バナをする・・・
私が知るのは小説の世界だけだ・・・
それの小説の世界が私の手元に来ているのだ・・・
こんなに素晴らしい世界なんだこのせかいは!
毎日が、朝起きた時点でキラキラと輝いて、
更には色鮮やかな世界なのである!!
そのきっかけを与えてくれた藤本君・・・
あなたは私にとって神のような存在だ・・・
色のない世界にいた私をこんな色鮮やかな世界に導いてくれたのだから!!!
そんなあなたの傍に私はいたい!!
私はあなたと一緒にいたい!!
そう願ってしまうのである・・・
そっか・・・
これが恋なんだな・・・
私は藤本君に恋している・・・
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。