学祭 ~一回生:屋台編 2 ~
テニサーって全然テニスしてなかったのはうちの大学だけ?
「テニスサークルです!焼きそばどうですか?」
「買います!!!」
藤本が力強い言葉で返事をして、テニスサークルの売り子と共に
テニスサークルがやっている屋台に向かう。
ちょっと可愛い子を見ると、すぐに反応するのはもう止めれないんだろうな・・・
「あ、あれ!?」
「あ!・・・ええぇ~と・・・柊君と一緒にいた・・・。」
「藤本です!!」
「ああ、藤本君だったね!もしかして焼きそば買ってくれるの?」
「ええ、喜んで!!」
「やったぁ!!実はノルマがあって、どうしようかと思ってたんだよね!!」
「こんな俺で良ければ日暮さんのためにいくらでも買いますよ!!」
「いやいや、そんな何個も買ってくれなくていいんだよ!」
「そうですか・・・、とりあえず2つください。」
楽しそうに藤本が話していたので、その中に入ることを止めていたのだが、
藤本の注文に疑問が湧いてきたので、俺は2人の会話に入る。
「ちょっと待て藤本!
お前・・・二つ焼きそばを食べるつもりか?」
「いいや、俺と森永の分だ。
あ、焼きそば代で300円くれ。」
「ちょ、ちょとまて!!俺は食べるなんて一言も言ってないだろう!?」
「森永よ・・・困っている女性がいるのなら、助けるのが男の役目だと思わないか?」
「・・・。」
何てことを言ってくれるんだ森永よ・・・
屋台の中にいる日暮さんが期待の目で俺をみているじゃないか・・・
そんな目で見られると断ることもできないじゃないか・・・
所詮俺も男だ・・・可愛い子に見つめられるとすぐに靡く・・・
「じゃあ、俺も一つ貰うよ。」
そう言いながら俺は藤本に300円を渡すのであった。
「ありがとう!2人とも!!」
弾ける笑顔で俺達にお礼を言ってくれる日暮さん。
俺はイイことをしたぞ!!
そう実感させてくれるのだが・・・
「良かったね、波多野ちゃん!」
「あ、ありがとうございます、藤本君、森永君。」
「「え?」」
ここで急に日暮さんの後ろから1人の女子が前に出てきた!!
その女子は・・・
ノーコメントでお願いします!!
藤本にも感想は聞かないようにしなくては・・・
きっとロクな判定をしてないぞ!!
「いや~、あとは波多野ちゃんのノルマ分を売りさばけたら、
やっと屋台の手伝いを開放されるんだったんんだ!ありがとう!」
「い、いや、お役に立てたのなら良かったよ。」
藤本分かるぞお前の気持ち・・・
可愛らしい日暮さんの役にたったと思っていたのに
実は・・・まあ、お前の好みでは全然ないだろうな・・・
そんな人の役に立っても微塵も嬉しくないって顔をするな!!
どうしてこいつは自分の好みの女子と
好みじゃない女子に明確な差別をするんだよ!!
・・・気持ちは分かる!!
だけど、日暮さんの友達を助けたんだ!!
日暮さんにもカッコいい所を見せれたんだから良いじゃないか!!
それで満足しよう!!
だから、その人を不快にさせる顔を止めてくれ!!
ほら!日暮さんが困ったような顔をし始めたぞ!!
だから、嫌だったんだ!!
カッコいいままどうしてお前は終われないんだよ!!
「ちなみに日暮さんのノルマ分はすでに?」
「ええ、売り切ったよー!
っていうか・・・
柊君が私のノルマ分の10個を1人で買っていってくれたんだ~!」
・・・柊・・・
何て余計なことをしてくれたんだ!!!
ほら!!
柊のことをキラキラと語る日暮さんを見たせいで
明らかにテンションだだ下がりだろう藤本が!!
いや、まあ、柊は悪くはないんだな・・・
ただ・・・
藤本が笑いの神に愛されているだけだからな・・・
なぜか藤本がやると善行がすべて報われないだけだからな・・・
なぜか善行が笑いを引き起こすだけだからな・・・
いいだろう藤本?
笑いが起きるだけでも十分だと思う!!
だから、本気で柊を殺そうと計画を立てるのは止めてあげてくれ!
お前よりカッコいい人を殺すと
人類の大半が死ぬことになってしまうからな!!
そして・・・
それでもお前がモテているところが想像できないから!
だから、止めておけ!!
無駄な努力だ!!
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。