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ご当地ラーメンで異世界の国おこしって!?  作者: 忠六郎
第五章 始まりの大陸編
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第149話 中洲

キリの良いところで切りましたので、今回は少し短めです。

この状況下ですが、リアルのお仕事が激務になりました。

なかなかに辛いものがあります。

更新は必ず続けますので、今後ともよろしくお願い致します。

試食会を終えた夜、幹太達は昨日泊まったホテルに再び戻っていた。


「でも、本当に再会できて良かったです♪」


アンナは笑顔でそう言って、目の前にあるハンバーグを頬張った。

ここはホテルの一階にあるレストランである。

ホテルに帰ってきた七人は、この場所で夕食をとっていた。


「しかし…なぜ私とアナは毎回別な場所に飛ばされるんでしょうか?」


「シャノン様、心中お察しします…」


王女の警護官の二人は、揃ってため息をつく。


「でも、ぜんぜん危ないことなんてなかったわよ♪

そうよね、アンナ?」


そう言うクレアは、長崎らしく皿うどんを食べている。


「はい♪以前来た時もそうでしたけど、日本って本当に外から来た人に親切ですよね♪」


「そうだね〜私たち日本人って、外国の人にちょっと苦手意識があるから、なぜか逆に親切になっちゃうんだよ」


「あぁ、わかるな、それ…」


幹太自身、日本で屋台をやっている時は、やたらと親切に接してしまうことがある。


「だって信じられる?

アンナと歩いているだけで、あちこちの人が食べ物をくれるのよ♪」


「そりゃ二人みたいな子が歩いてればねぇ…ね、幹ちゃん?」


「まぁそうなるよなぁ〜」


この銀と赤の二人の姫は、普通にそこにいるだけでかなり人目を引く。

さらにこの二人は、今のように美味しいものを食べる時にすごくいい笑顔をみせるのだ。


「誰だって、ぜったい試食してもらうよ…」


見た目が外国人の二人は、海外旅行客への客引きとしてうってつけなのである。


「それで幹太、これからどうするの?」


「あ、そうですね、どうしましょうか、幹太さん?」


同時に食べ終えた二人の王女は、幹太にそう聞いた。


「ん〜まぁ帰るしかないんだけど…」


「それって幹太の家ってことよね?」


「あぁ、まずはそうなるかな…」


そもそも幹太がこちらに帰って来た最大の目的は、由紀の両親や世話になった人間への挨拶の為である。


「でも車があるし、けっこう楽だよね♪」


「うん。まぁ…」


と、幹太はなぜか苦笑した。


「ん?どうしたの幹ちゃん?」


「いや、まっすぐ帰るのかなって…」


「あぁ…なるほど」


幹太の一言で、由紀は全てを理解した。


「やっぱり、アンナたちは日本を見てみたいのかな?」


そう言って、由紀は二人の王女に目を

向ける。


「もちろんですっ♪」


「そうね♪こんな機会めったにないわ♪」


「…だよね」


当たり前だが、好奇心の塊のようなこの二人が、このチャンスを逃すはずもない。


「シャノンとゾーイさんもそれで大丈夫?」


「えぇ、この国ならばなんの問題はありません」


「はい、私もそう思います」


「それじゃソフィ…」


「私も大丈夫です〜♪」


「じゃ、決まりだね、幹ちゃん♪」


「あぁ」


とりあえずはそう決まり、幹太たちはそのまま次の目的地の検討を始めた。


「でもそっか…私と幹ちゃん以外は、土地勘ないんだよね?」


「えぇ、私とシャノンも東京以外は分からないです」


アンナとシャノンが前回日本に来た時は、都外に出ることはなかったのだ。


「だとすると、どうしよっかな…?」


「あの〜」


とそこで、ようやく食事を食べ終えたソフィアが手を挙げる。


「えっ?ソフィアさん、どこか行きたいとこがあるの?」


「いえ〜、行きたいところというより提案が〜」


「なにかな?」


「こちら生まれのお二人が行きたい場所というのはどうでしょうか〜?」


「あ〜それいいかも♪」


「でも、由紀はけっこう行き尽くしてないか?」


幹太としては、由紀はラクロスの日本代表として日本のあちこちに行っているイメージがある。


「うんにゃ〜、西の方はそれほど来たことないし、それにみんなとならもう一度行きたいって場所もあるよ♪」


「そうなのか?」


「うん。最近だと海外に行くことの方が多いぐらいだから」


ラクロスの本場はやはり発祥の地であるアメリカなのだ。


「大学の対抗戦はほとんど関東だし、代表の試合は東京かアメリカなんだよね。

だから九州も初上陸です♪」


「そっか、ならいいかもな。

だったらまずは…」


「うん♪まずは…」


そして翌日の夕方、


「ついに来たな…由紀♪」


「うん。ついに来たね、幹ちゃん♪」



「「博多ーっ!!」」


車から降りた幹太と由紀は、手を繋いでバンザイをする。

幹太たちは博多一の繁華街、中洲に来ていた。


「こ、ここがラーメンの聖地ですか…」


「そうだよアンナっ!」


「ひぅっ!か、幹太さんっ!?」


テンションMAXの幹太はアンナの肩をがっちりと掴んで引き寄せ、ぐるりと体を反転させる。


「ほら、見えるだろ…」


「な、何かですか…?」


興奮する幹太はわかってはいないが、今の彼はアンナを後ろから抱きしめ、首元に腕を回している状態である。


「あそこにもここにもっ!めちゃくちゃいっぱいラーメン屋台があるっ!」


「は、はい!そ、そうですねっ!」


「アンナ…俺…俺、もう我慢できないっ!」


「わ、わかりました!もうどうにでもしてくださっ…」


「はい、ストーップ!」


と、おかしな事になり始めた二人を、由紀がチョップして止めた。


「あ…ごめん、アンナ」


「い、いえ…こちらこそごめんなさいです…」


二人はお互いに顔を赤くしつつ頭を下げる。


「モグ、モグ…なんだか屋台だらけの街ね。

あ、ゾーイも一本食べてみる?」


そう言ったのは、すでに屋台の焼き鳥を咥えているクレアだ。


「ク、クレア様…いつの間に?

でも、本当にすごい数…」


アンナやクレアたち異世界組は、翻訳の魔法によりこちらの文字が読めるようになっている。

辺りを見回したゾーイは、屋台だけでなく周りの建物にあるラーメンと書かれた看板の数の多さに驚いているのだ。


「それで、どこから行きますか〜♪」


そう幹太に聞いたソフィアは、ホテルで貰った無料の情報誌を開いていた。


「…ぜんぶ」


「幹太さん?今、なんて〜?」


「全部だよ、ソフィアさんっ!

みんなっ!この街にあるラーメン屋、全部行くぞ!」


「「「「「「えー!!」」」」」」



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