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チュートリアル

黒い空間だった、そこに黒い人型の靄がいた。

「君は死んだ、異世界へ転生する。何か希望はあるか?」

真っ暗な空間なのに人型と分かることが不思議だな。


「理解できないかい?それともタチの悪い夢か何かとおもってるのかな?」

夢だったら良い、起きて支度して仕事へ出勤して……やはり夢ならまだ目覚めたくないな。


「異世界へ転生なんて随分懐かしいフレーズだ」

そうだ、学生時代にそんなウェブ小説を読んだ記憶がある。

今では小説を読む時間もなく、過去に読んだ記憶すら劣化して忘れてしまった。


「ああ、君は社畜という仕事をしていたね」

社畜はけして職業ではないぞ、まあ社畜と言われたらそうなだけどね。


「社畜で有ろうと無かろうと答えはNoだ」

学生時代ならホイホイとYesしたがな。


「おかしいな、君みたいな社会に疲れてるオタク気質な人間は喜んで転生するだけど」

靄が一層と大きくなる、まるで疑問が大きくなるに連れ。


「貴方が神なのか仲介役なのかは分からないが、どうして俺が異世界へ転生する選択肢になるか教えてくれ」

そしてこいつ、ナチュラルに人の思考読んでいるな。


「神ではないよ。仲介人でもない、しいて言うなら…そう!チュートリアル役かな?

タグ検索の様なものをしたからと言えば分かるかい?」

靄が楽しそうに揺てる、感情に対しての表現なのか?


「この姿に疑問があるのかい?なら答えよう、君自身が望んだ形で私はコレになったよ。

天使や悪魔、女性男性老若。相手の望む形を作るそんなスキルさ」

最後の一つの単語が気にかかる。


「君から見た姿は靄だというなら、それは君が他人対して興味を持ちにくい性格だからかな?」


「さてそろそろ本題を進めよう、先ほどスキルと言った時に君は疑問を持ったね?

スキルとは何か言えば特殊能力のことだ」


「魔法とは違うのか?」


「違う、魔法は得意不得意はあれど誰でも使うことはできる。

ただスキルは違う、その特殊能力は本来才能の果てに開花するはずの物を使え事をスキルともいう」


「初めてやったスポーツの筈なのにプロ並みとか?」


「そのニュアンスに近いけどまだ足らないね、今言ったスキルはサポート系のスキルだ。見ただけで対象を発火や石化、麻痺などの魔法の上位互換なスキルもある」


「MPや魔力などと言われてる精神を消費するリスクが無いからね、まあ必ずしもリスクや制限が無いものとも限らないけど」

いや待てなんか俺が異世界へ行くことが前提になってないか?


「それはもう決定事項なのさ諦めてくれ、世界を渡る魔法とかスキルもあった筈だからそれに賭けると良いよ」


「言っても仕方ないだろうけど言わせてくれ、ふざけんな」


「罵倒なら慣れてるから気にしないでくれ、少し前なんて大袈裟に怒って無理難題を通そうとする転生者も居たから」


「さてそろそろ本当に時間がなくなってきたな、君に早いところスキルを授けよう」

待て話しは終わってない!


「君のスキルは……物理特化と…」


「と?そのあとなんだ聞こえねーぞ!」


「あとは身体の準備だな、元の身体を使いたいんだけど木っ端微塵だから新身体を作るけど…」

けどなんだよ?


「転生のボーナスとして、持ってるアイテムをマジックアイテムに変えるというものがあるんだけど……」


「嫌な予感してきた」


「さて君に最後の質問だ、君が最も好んでる女性は?」

俺の頭の中でふと1人の女性が脳裏に浮かんだ。


「その子と瓜二つな身体が用意された、では旅立ちだ!持ち物のメイド服が似合う素敵な身体で行ってくれ」

待て!ふざけるな!俺は男だぞ!

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