表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/16

覚醒者の目覚め

「お〜い、起きろ〜。」


 体が揺さぶられる。 


「う〜ん。」


 俺は惰眠をむさぼるためうなり声をあげてささやかな反抗の意思を見せる。


「いいから、起きろっと!」


 布団を強い力でぎ取られる。


「う、う、う〜〜ん」


 今はまだ朝は意外に肌寒い時期であり、掛け布団を剥ぎ取られると、意外なほど寒い。

 

「うぐぅ。」 

 

 俺は身震いしながら


「あう〜ん。」


 と体を伸ばしながら緩慢かんまんとした動きで起き上がった。


「やっと起きたか。」


 起き上がりで非常に意識が曖昧あいまいな意識のの俺の前にたっていたのは昨日、俺の専任の教師と名のった、までは覚えているが、肝心かんじん名前が思い出せないので


 「え〜っと、なまえなんだっけ?」


 そう問いかけてみると。 

 

 「え〜!ひどいな〜、名前ぐらい覚えてもらえたと思っていたのだがな〜。」


 そう残念がり


「アトロナーヘだぞ。」


 とちゃんと教えてくれた。 


「あ〜!そうだった、そうだった。アトロナーヘ、アトロナーヘ。思い出した、思い出した。」


 とまくしたてるように言った。 


「ちゃんと覚えてくれよ〜、結構傷つくんだぞ、名前を忘れられるって。」


 と涙目になってこっちを見てくる。 

 

「だいじょうぶ、もうちゃんと覚えたから。」


 とりあえず言っておく。 


「で、何か用。」と今俺が一番気になることを聞くと。


「ああ、これから助互衆アーミの仲間をお前に紹介したいと思うんだ、と言っても今日、私が作った助互衆だがな。」


助互衆アーミ?」


 と俺は首をかしげる。


「あ、知らなかったのか助互衆というのはな、この特別学園に正式に認められた集団の事だ。そしてその活動内容は様々だ、自治のため、自分の趣味のため、特に何の意味のない集団、いろいろなのがいるぞ。」


 などと、解説してくれるのはいいが勝手に変な集団の仲間にしてもらっては困るので 

 

「いや、俺そんなの入るとか言ってないし。」 


 と至極真っ当なことを言う。

 

 どういう組織だろうが本人の承諾なしに勝手に仲間にする事は許されないのだからな。


「いや、お前は特殊教師である私が作った助互衆なら、学園からの許可を得れば、強制的に加入させられることもできるんだぞ。」


 と俺の言葉は一瞬で粉砕された。


 「そ、そんなー!」 


「大丈夫、お前のよく知った人もいるし、今日きたばかりの子もいる、その子を見たらきっと自分から入りたいと言い出してくるぞ。」

とありえないことを言ってくる。


「いやでも。」


 なんて言葉も聞かず


「さ、いくぞ。」


 先生に引きずらねながら、部屋を出たのであった。










評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ