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平凡未満の俺

ここは、魔法の世界。


星の世界「宝界(ほうかい)」。

風と海の世界「恵界(えかい)」。

大地の世界「支界(しかい)」。

 

その三つが層を成す「三界球星(さんかいきゅうせい)」そして、この世界で唯一海から浮き出る大陸のすみで、ある少年でもあり青年でもあるひとりの男が今、くしゃみをした。


「ぶぇっくしょん!!!」


 この世の中にはいろいろな言い伝えがあるその内の一つが誰かが噂をするとくしゃみをするというものだ。


 俺はどんな噂なのだろうかと考えてみる。するとろくなことを思い浮かばなかったなぜなら、この俺ロクショウ・ユナトは学校を卒業した後、絶賛ぜっさん無職中だからだ。


 この世界には初等学校しょとうがっこうに入りその後修等学校あとしゅうとうがっこうへ、そして能力に応じて好等学校こうとうがっこうへ進み、最後に自らの将来に向けて題等学校だいとうがっこうに行くものだが、俺には題等に入る能力どころか目標すらないので好等で働きに出なければならない。それはいいなぜなら、そんなヤツも結構いるからだ。しかし俺は働くことすら拒否して今は無職というものだ。


 無職というものには世間の風当たりは非常に強く良くないうわさをたっぷりと言われるものだがしかしそんなことは仕方がないことなのでどうでもいいことだ。しかし今までの半年は両親と遠くに居る幼なじみの支援もあり余裕のある生活をしていたが、こんな生活はいつか終わりが来るのはわかりきっている、果たしてそうなったとき俺はどうなるのか考えただけでもゾッとするので考えないようにしよう。


「さてっと、やることもないので散歩でもしていきますかっと。」


 誰に言うのでもないのに俺はそう呟いて外に出た。


 俺の生まれと育ちの故郷クワドナ村という田舎村はあいも変わらずに平和的だ。横に目をやると光る模様から水が出ているおそらく魔法を使い作物に水でもやっているのだろう。


 さて、そんなこと考えているうちにちょうどいい木陰こかげを見つけたので休息を取ることにした。はぁ とため息でもつこうかとした瞬間。

 

「ヴっっ!!!」

 

 急に頭と胸に激痛が走ると走馬灯そうまとうを見る暇もなく俺は気を失った。


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