三十話 協高祭 中 Ⅰ
お久しぶりです。今スニーカー文庫にファンタジー系を書いて送っている最中です。5月の締切りの奴なのですが、まだ発表されません。
何かあったんですかね?
エリアビーコンが開始され、開始のブザーが会場を鳴り響かせた。
『さぁ! 皆さん、今日がエリアビーコン最後の試合です! 盛り上げていきましょう!!』
と実況の里見が言うと、会場の人達が歓声を上げる。
『最後の試合! 4女対1校。それも今の4女はダークホース枠として今年は危険視されています! 特に今の注目のチーム。第4チーム! リーダーは有原賢次です!』
更に盛り上げて行く里見。それを横で聞いている凛花はフフフと笑う。
競技場観客席
「おぉー始まった始まったぁー」
とはしゃぐリリンに付き合わされている神崎。
「昨日かなり忙しかったのに、よく元気ですね……」
と目元にクマを作って眠たそうに言う神崎。
「私は最速で終わらせたから」
余裕の態度を取りながら言うリリンにはぁ……と一つため息をつくのであった。
そして神崎は大型モニターを少し見てから、視線を落とすとそこには、
「……一宮真」
たまたま目を落とすと、そこに一宮真がいた。それを見て肩をすくめながらフッ……と笑い、
「仕事はしてね。〝ペイルライダー〟」
エリアビーコン山岳ステージ
賢次達は直進し、目の前の中立ビーコンを制圧して状況を確認する。
マップを広げ相手が何処にいるのか把握する賢次。
「こっちに気付いた三チームが来てるぞ」
「了解」
「あい」
「はい」
「ああ」
それぞれが答え、賢次は俊に指を指す。
「俊、お前に渡しているそのマント。一つしか使えないから大事に使えよ? 本来はビーコン、ハッカー、ガンナーが着けるもんだからな?」
俊は灰色のマントを身に纏いながら、太刀を持っていた。
「了解した」
頷いてから答える俊に、賢次はもう一度マップを開く。
「さて、彰吾、俊。貴重な戦力だが。今回は囮になってもらう作戦だ。これで良いな?」
「構わない」
「頼む」
「なら、派手に暴れてくれ。その間にここを放棄して俺達はある程度下がって他のチームの援護を行う。だが、最低限の援護も飛ばすから、そこは安心してくれ」
賢次に言われた彰吾と俊は頷いてから立ち上がって向かおうとした。
「俊兄」
「ん?」
杏華に呼ばれた俊は振り向く。
「これ、持っていって」
「サンキュ」
杏華から手渡しで渡され、それを受け取ってから彰吾と共に相手へ向かう。
俊は杏華から受け取った物をしまい、それを見た彰吾はフフと笑った。
「勝たないとな」
「あぁ……!」
と言って走っていると、目の前に敵チームのアタッカーが三人とハッカー三人が彰吾達に向かって走っていた。
目視した瞬間に、彰吾と俊は左右に別れる。その瞬間にガンナーの弾が二人の間を抜けた。
彰吾と俊は木々を盾にしながらアタッカーとハッカーに近付く。
いち早くアタッカーと対峙した俊。敵アタッカーの一人が剣で横薙ぎに振り払う。
それを俊態勢を一気に低くして、刃の部分で受け止めつつ上に流しきる。
剣を流し切りながら移前に動した俊は一回転してから相手の首を切り落とした。
彰吾は走りながら持っていたグレネードのピンを抜いて、少し経ってから相手に投げ込む。
投げ込まれた瞬間に爆発し、ハッカーを三人の内一人がリタイア、一人は重傷で最後は軽傷で済んだ。
敵ハッカーは重傷した仲間を助ける為に近付こうとする。だが、彰吾はそれを阻止する為に牽制攻撃でハッカーの動きを止める。
「相手ハッカーの牽制攻撃で重傷した仲間が助けられない! 援護してくれ!」
敵ハッカーは木の後ろに隠れて、ガンナーの援護射撃要請する。
敵ガンナー二人が彰吾の方に向いて援護射撃を行おうとした。
彰吾はある程度近づいている為、ガンナーの位置を遠いが目視していた。
敵ガンナーは彰吾目掛けてトリガーを引く。彰吾は当たらない様にザグザグに走って、ハッカーに近付きながらガンナーの狙撃を躱す。
「アイツ可笑しいだろ……!!」
「あのチームは一人一人が異常過ぎる! 個々に撃破をしていかないとヤバ――」
敵ガンナーの話しが途切れ、何だと思い。隣を見ると、頭を撃ち抜かれリタイアしていた。
「う、嘘だろ……何処から……」
敵チームが呟く。敵ガンナーの一人が倒れるのを確認した彰吾はインカムを飛ばす。
「ナイス狙撃」
『彰吾に視界を共有出来るバイザーを渡しておいて正解だ。敵ガンナーの位置が丸解りだ』
「それにしても、ガンナーって相手に対してのダメージってそこまで無かったと思うんだが? 何でだ?」
『俺がユニーク武器を使ってるからな。カートリッジ式のレールガンみたいな銃をな』
インカムの向こうからカートリッジを取り替えたのか、ボルトを引く音とカートリッジ装着音が聞こえた。
彰吾は少し息を整える為に木の影に隠れて、状況を確認する。
木の陰から敵の位置を確認しつつ、退路を確認した所で一人が立ってこっちを見ていた。
「賢次」
『了解』
その後、すぐに狙撃を賢次がすると立っている人物は弾を避けた。
「なるほど、そこか」
と一言言ってから、立っている人物はもう一度彰吾の方を見ると、
「――!? 何処に行った!?」
『こっちの視界からも消えた! 気をつけろ彰吾!』
回り込まれたのかと思い彰吾は背後を確認するが見当たらず、左右から来るのかと思い左右を確認するが居なかった。
まさかと思い上を見るがそこには誰も居なかった。
何処にいったんだ……! と思い、周囲の気配を感じようとした瞬間、
「――!!」
彰吾は動けずにいた。そしてこのまま後ろを振り向かず、気づかない様にしていれば今は倒されない。と考えていた。
いつの間に……! さっき確認した時は居なかった筈……。と思うと、背後から何かを展開した音を聞いた彰吾。
次の瞬間殺気を感じた彰吾はグレネードのピンを抜いてから、背後に入る人物にサブマシンガンを連射させる。
だが、彰吾の放った銃弾は当たらずそこには誰も居なかった。
「外し――!!」
外したと思ったと思った瞬間彰吾は、かなり体勢を低くしながら長めのブレードを展開している人物を視界に捉え、回避しようと後ろに跳んだ。
しかし、ワンテンポ遅れた彰吾は胴を少し切られ、サブマシンガンを斜めにきられた。
「――!!」
後ろに跳んだ瞬間に彰吾は予めピンを抜いてあったグレネードを投げていた。
彰吾はシールドを展開して、爆風を利用して後ろへ飛び、空中で一回転して着地後、戦線離脱を選択する。
相手は彰吾の背中を目視で確認する事が出来ず、追うのを止める。
「やるな。ブレードで斬れる距離をギリギリの所で避けて、グレネードでめくらまし且つ、だめー後少しで倒せたのだがな」
呟いてから腕に展開したブレードをしまう。
彰吾は走りながら背後を確認して、追っていないと分かり近くの草むらに身を隠す。
「く、そ……」
彰吾は先程グレネードをシールドで使った左腕を失った。それだけで無く、流石にダメージが大きい彰吾は味方全員にインカムを飛ばす。
「全員……奴が来たぞ。奴は思っている以上に面倒な能力付きだ。多分だが、迷彩機能付きの可能性がある気を付けてくれ。特に俊。俺は左腕を失った……悪い、援護は難しい……。乗り切れるか?」
『……そうか。だけど、彰吾』
「ん……?」
『逃げられたって事は、そこまでなんだろ?』
「かもな。でも、警戒するに越した事はない、いいな?」
『ああ』
俊の自信のある声を聞いた彰吾はフッ……と鼻で笑い、
「俺は援護に回る。後で合流出来たら合流しよう賢次」
『了解。リタイアすんなよ?』
「しないさ、俊に心配させたくない」
『後でマップで確認するから、待っててくれ』
「了解。んじゃ、俊頼んだ」
『任せとけ』
そこで通信を終了すると、足音が聞こえた彰吾は息を潜めて隠れた。
彰吾を仕留めに来たハッカー二人とガンナー一人の三人。
「少しでも不安要素を消してやんないとな……」
彰吾は呟いてからフラッシュバンを投げ込んでから短刀を取り出して突っ込んだ。
一人残された俊はアタッカー二人とガンナー二人の四対一で戦っていた。
アタッカー二人の斬撃を受け流しながらカウンターを地道に入れていく俊。
ガンナーの狙撃も躱しながらアタッカーと対峙する俊に敵チームは動揺を隠せない。
「くそッ!!」
今の状況が良くないと思い、敵アタッカーは俊に突っ込んだ。
「バッ……!! くそ!!」
単身で先攻した敵アタッカーは持っている剣で斜めに切りかかった。
それを俊は刃で受け止めつつ、受け流して衝撃を殺してから切り抜け、敵アタッカーの両手を切り落とす。
その後、振り返ると同時にアタッカーの首を跳ね、リタイアさせる。
もう一人の敵アタッカーは俊に突っ込み、切りかかろうとしていた。
俊は迎撃しようとした。
「――!!」
何かを感じ俊は即座に後ろに飛ぶ。すると、上から誰かが大剣を振り下ろしていた。
「……やるな。お前も」
大剣を振り下ろされた地面から土煙が舞い上がり、土煙から話しを掛けられた俊。
「彰吾から腕一本奪うなんて、お前も対したもんだぜ?」
俊は土煙の中にいる人物に話しを掛ける。
「石嶋」
俊が太刀を構えて石嶋と言うと同時に土煙が晴れ、土煙から石嶋が表れる。
「少し侮っていたよ、今の攻撃もそうだ。良く躱した」
石嶋は拍手をして俊を賞賛する。
「だが、もう容赦はしない。本気で行こう」
そう言うと石嶋は指と指を弾き、音を立てると空から何かが降ってきた。
空から降ってきた物を確認した俊は石嶋に向かって走り出す。
「強化アーマーの装着前にお前を倒すッ!!」
「ああ、そうだろうよ。だけどな――」
俊が石嶋に切りかかろうとした瞬間、突然ディフェンダー三人が石嶋を守り、俊の攻撃が弾かれる。
弾かれた俊を横からアタッカーが斬り掛かった。
俊はアタッカーを蹴り飛ばすと、ガンナーからの狙撃が俊を襲う。
避けきれない狙撃に俊は弾丸の軌道を読んで弾丸を切り裂いた。
その間に石嶋に強化アーマーが装着されていく。
「くっそッ!!」
俊は特攻し、ガンナーの狙撃を受ける。だが、
「――!? 何故動ける!?」
弾丸は俊に届く前にマントに当たると、そのまま弾丸が何も無かった様に地面に落ちた。
驚いたガンナーに俊は腰に持っているナイフをガンナーの頭部に当ててリタイアさせる。
そして、もう一人のガンナーの持っている狙撃銃にナイフを当てて、使えなくさせた。
そのまま太刀を持って刺す様に構えて走ってディフェンダー一人の盾を貫通させる。
俊は突き刺さった太刀を上に上げて切り裂こうとした。
「――! 動かな――」
切り裂こうとしたが、そこから動かす事が出来ずにいた。そこへまたアタッカーが強襲を仕掛ける。
「させるかぁあああああ!!」
「――!!」
ディフェンダーに気を取られた俊は背後から強襲してきたアタッカーに気付けなかった。
「クッ――」
振り向くと同時に腕に仕込んであるナイフを出してアタッカーに突き刺した。
だが、俊の着ていたマントの一部が弾け飛ぶ。だが、俊はそんなのお構いなしにディフェンダーの方へ振り向いてから太刀の柄を殴り、突き刺さっているディフェンダーの身体に更に奥に突き刺させた。
突き刺されたディフェンダーは膝を付くのを見た俊は太刀を両手で持って上に上げた。
先程まで動かせなかった太刀が上に上がり、ディフェンダーの一人が切り裂かれ、リタイア。
ディフェンダーの壁が一つ崩れ、そこに俊が入り込んで石嶋に太刀を突き、石嶋に突き刺さる。
――瞬間、
「……くそ」
俊の着いた太刀は強化アーマーの装着を終えた石嶋の手で止められていた。
思わず俊は言葉を漏らす。
「ありがとう。後は俺がやる。下がって他の所に行ってくれ」
石嶋に言われた敵チームのメンバーは頷いてからその場を離れ始める。
俊は太刀を離すと同時に、腕に仕込んでいるナイフで石嶋を突き刺そうとした。
石嶋は腕を払い、カウンターを入れる様に俊を殴ろうする。それを俊は払う。
その後お互いに後方へ跳んで距離を離す。すると、石嶋は太刀を俊に返す様に投げ渡した。
「何のつもりだ?」
「お前の全てを潰して、完全勝利をする為だ。だから、全力でこい」
石嶋は握りつぶす様に手を上げながら言う。それを聞いた俊は地面に突き刺さった太刀を引き抜く。
「後悔しても、遅いからな……?」
「それすらも、潰す」
俊は太刀を構えて石島に突っ込み、
石嶋も俊に突っ込んだ。
つづく。
俊には頑張ってもらいたいです。そして、スニーカー文庫さん、早く発表お願いします……!
そして私FGOやってます。毎ターン宝具ぶっぱはマジで無いです。ファーーーーーwwwwwwwwwwwww
ってなりました。
ありがとうございました。




