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紅線  作者: 物怖じ
9/11

私のnew life、最高!!

こんにちは!!

無事逃亡出来ました!!やったね!!

でもいつ彼が帰って来て、私がいない事に気づくか分からないんで関東から離れて、関西の方にきています。ぶっちゃけ皆ノリが高すぎてついていけないと思ってたけど、私もともとテンション高かったからなんの問題もなかったよ!!あはっ!!

ちなみに両親と親友には結局会えないままです。

会いに行く余裕もありませんでした!!やっばいね!!尚太くんにどんだけ恐怖心持ってんだって話だよね!!



「日世子ちゃーん、お客さん来た見たいやから、ちょっとかわりに出てー」

「はーい!!」



私は今とあるパン屋さんで働いてます。

ここのパン屋さんの店長の千枝さんは大分昔に旦那さんが病気で亡くなったらしく、いわゆるシングルマザーというもので、このお店でなんとか生計を立てているらしい。でも最近子供が成人してしまい寂しかったらしく、バイトの広告を張り出していたらしい。

本当に優しくて、こんな年食った女を優しく採用してくれて、しかも住まわせていただいてますっ!!もう何から何までしていただいて、本当になんて言ったらいいのやら。



「いらっしゃいませー。・・・あ、栄太くん?!久しぶり!!」

「久しぶりやねー、木下さん。母さんおる?」

「ちょっと待ってね、いま千枝さん呼んでくるから」



栄太くんは千枝さんの息子さん。すっごくイケメン。まあ尚太くんと比べたら霞んじゃうかもだけど・・・いや、比べる相手がおかしいか。

うん、イケメン。しかも良い子。お姉さんがもうちょっと若かったら付き合いたいぐらいだよ。うん。



「千枝さーん、栄太くんでーす!!」

「あら、栄太?帰って来たん?」

「そうみたいです、今お店の方にいますよ」

「久しぶりやねー、ちょっと待ってな、すぐ行くわぁー」

「はい、栄太くんに行ってきますね」

「ありがとな、助かるわぁー」





  ★★★





「いきなりどうしたん?帰って来て」

「っちょ、愛しい息子が久しぶりに帰って来たっちゅーのになんやねんその反応っ!!むっちゃヒドない?!」

「栄太くん、愛しい息子って・・・」

「ふふ、愛しい息子やって、おもろないわぁー・・・」

「ほんまヒドイで、自分らっ!!」



嘘泣きをする栄太くんはすぐにいつもの明るい笑顔に戻ったと思ったら、鞄を探りだした。



「お土産こうてきたんよー、はい、日世子さん」

「わあ、ありがと・・・ん?」

「ん?気に入らんかった?」

「え、い、いや、そうじゃなくて・・・何でこの俳優さんのポスター?」



冷や汗が止まらない。

何で、何で!!尚太くんのポスターーー?!!??

いや、普通に食べ物でいいよっ!!何で?!何でこのチョイスっ?!!こっわ!!何これ!!何処まで運命なわけっ!!



「なんかこの人むっちゃ人気みたいやし、日世子さんメン食いやん。やからそれにしたんやけどー・・・あかんかった?」

「あはは、ううん、すっごく嬉しい!!ありがとっ!!」



嬉しくなーい。・・・ははは、何でこの人から逃げて来たのにポスター貰ってんの?私。笑えねー。

しかも私がメン食いってばれてるし。どんだけ私イケメン好き好きオーラ出してんの?うけるわ。



「千枝さん、ちょっとこのポスター部屋に置いてきますね」

「うん、ごめんな。うちの息子がしょーもないもん持って帰って来て」

「っちょ、だから母さんヒデェからっ!!」



私はこの2人が大好きだ。

なんだかんだ言って帰って来てくれて嬉しいのに素直に言えない千枝さんも、それを分かっている母親思いで、ちょっとマザコンな栄太くんも。

私はほっこりしながら部屋に戻った。



あの恐怖のポスターを持って。



「このポスターどうしよう。・・・うん。イケメンだ」



まだ繋がっている足首の縄を見る。



普通にこえーよっ!!



無事逃亡出来たみたいです☆

よかったね!!


これからは、こちらを集中的に更新していこうと思います。

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