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紅線  作者: 物怖じ
4/11

脅しダメ、絶対!!

あれからそっこー役所に行った私こと木下日世kげふんげふん、狐島日世子、なんかゴロ悪いなー。って、話ずれた。マジでしたとも、マジで結婚?婚姻?なんか展開がすごすぎてついていけません。てかついて行きたくありません。



「日世子さん、」

「っ、ひゃいっ!!・・・っ」



やっちあったー!!何で背後から声かけんだよっ!!めっちゃビビったしっ!!恐かったしっ!!振り向きたくないな、いやだな。役所いって無理やり書かされた婚姻届。何であの時ハンコ持ってたんだよ、私っ!!ちくしょっ。運悪すぎだろ!!!しかもなほ放置だし。なんで狐島尚太くんの家に連れてもられたんでしょうか?なんでこんな高級マンションなんでしょうか?なんで尚太くんは私の隣に座って私の頬を触ってるんでしょうか?え、もしかしてこれってドラマとか漫画であるような展開?まさかのちゅー?キッス?マジか。いや、近くで見てもイケメンだけどさ、なんか小さい頃から(テレビで)見守ってきた元少年とちゅーするなんて、あの、その、ねえ?なんか抵抗あるじゃん。なんか近所のガキとちゅーするような感覚になるっていうか・・・、うん。ごめん。どんなにイケメンでもなんかムリイイィイイイイイイイイイイイイっ!!!!ちょっ、手、私の顔固定しないでっ!!動かんっ!!ちっよおおおお、近い近い近い!!止めてっ!!私の初キッスはもっとロマンチックな感じがいいのっ!!なんでこんな本気の戦い見たいな状態なのっ?!てか、いやっ!!いやだって、くんなって!!



「いやっ!!!!どうりゃっ!!!」

「っ、!!!」

「あ、・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・」



やっちまったぜっ☆キラっ。って、え、やばくね?殴っちゃったよ。人気俳優に、え。人気俳優を殴った?・・・やばい。ファンにぶっ殺される。冷や汗がとまらん。まるで滝のようだ。どうしよ、やばすだよ。てか何でこうなった?尚太くんがちゅーしようとしたから?いや、私が初キッスはロマンチックにとかうんたらかんたら行ってたから?いやいや、それはしょうがないよねっ!!私の夢なんだからっ!!じゃあ、なに?尚太くんに会ったから?それじゃあ、原宿きたからじゃん。あれ?なほが悪くね?え、なほが行きたいって言ったから・・っちょ・・・なっほおおおおおおおおお!!!!!お前のせいじゃんっ!!なほが私の家に乗り込んでこなかったら良かったんじゃんっ!!なほー!!てか、私見たいドラマあったしっ!!あー、全部なほのせいじゃんっ!!私不可抗力じゃん!!むしろ正当防衛っ!!



「日世子さん」

「!!!!!!」



やっべ、忘れてた。ちょー恐いんですけど、なんて綺麗な笑顔なんですか?なんで私の首掴んでるんですか?え、私殺されるんじゃね?・・・ぐおおおおおおおおおっ!!マジか、マジなのか。顔殴っただけで私は殺されるのかっ?!!え、いやああああっ!!ぐっふーーー!!苦しいんですけど、めっちゃ前ってか視界が霞むんですけど!!これが酸欠ってものですかっ!!やっべー、酸素が頭に来てない、思考がなんか、・・・苦しい苦しいっ!!



「何で、私を殴ったんですか?」

「っ!!・・・あ、・・・」

「そんなに私の事が嫌いですか?」

「・・・・っ!!!!」

「やっと、見つけたのに・・・・昔のように逃げるんですか?」

「~~~~~~っ!!!!!!!!!!」



いやいやいや、何いってんのっ?!!ってか手どけてっ!!息できないっ!!死ぬ!!私死んじゃうっ!!あ、殺そうとしてたんだっけ?・・・あああああっ!!!手、手、手!!!!手、どけて!!あたし、ちょう叩いてんのにっ!!何?!何で気づかんっ!!しゃべるなっ、しゃべる前に腕どけてっ!!お願いって、あれ?なんで顔近付けるんですか?今ちゅーするとか正気ですか?てか、もうちゅーは好きなだけしたら良いから、手!!手どけてーー!!



「・・・ん」

「・・・っふ、あ・・・っ」



ま さ か の 、ベロちゅーかよっ!!ディープ過ぎだからっ!!やっべ、マジでこれ意識ぶっとびそう。あ、気持ちよくてとかじゃないからね?酸素的な意味でだからね?!!



「あ、・・・ふっ、う・・・んっ?!!」

「・・・ちゃんと飲みこんで」

「・・・っ、っふ、ん」



いやいやいやいや、唾液流し込むって、てか飲めってっ!!こいつはやばいぞっ!!うをっ、ムリムリムリ、首絞められてんのに飲めって、飲めって!!私に出来るとっ?!酸素必死に取り込もうとしてんのに?!!ぐふぁっ、口から唾液が垂れるっ!!ちょう垂れてるっ!!頭の方いってるからっ!!気持ち悪っ!!てか尚太くん鬼畜っ!!非道っ!!あ、なんかヤバい。視界が黒く・・・。



「・・・・・っ・・・・、」

「あ、気絶しちゃった」














え、ここどこですか?

さっきまでの記憶もなんかうろ覚え・・・あああっ!!!はっずっ!!初ちゅーしちゃったんだったっ!!っきゃーーー!!今、鏡見たら絶対顔赤い。間違いない。

よし、死のう。



「起きた?」

「っ、!!」



だから何で背後に立ってんのっ?!!ちょーこえーよ。マジこえーよっ!!

さっきの今だから、めっちゃ警戒しちゃうよ、てか家帰せよ。私を家に帰してください。本当に帰りたいよーっ!!無性に我が家が恋しいぜ。なんでだろ、鼻がツーンってするよ。はは、涙じゃないって信じてる。



「ごめんね、ちょっと気が動転しちゃって、後残ってる・・・」

「・・・・・・・・・」



え、気が動転したら首しめんの?まじかよ。家帰りたい。

何で悲しそうなの、何で泣きそうなの。私が泣きたいわ。てか家帰りたい。

っちょ、首触んなよ、フラッシュバックしまくりで恐怖しかないよっ!!家帰りたい。



「あの・・・」

「なんですか?日世子さん」

「家帰っていいです・・・っひ」



首にある手、こっわ!!今首きゅっ、って!!ちょっと苦しくなったよっ!!



「日世子さん、疲れましたよね?今日はもう寝た方が良いですよ。顔色悪いですし、ね?」

「っそ、そうですね・・・は、はは」



拒否権ないですよね。疑問詞ついてるけど拒否権ないですよね。

家に帰りたいです。







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