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紅線  作者: 物怖じ
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展開についていけない

お久しぶりでーす。あの恐怖の私はショタコンじゃないっ!!事件からはや10年・・・。おかしいって?いやいやいや、私も知らないよ!!それにここ10年特に何も起きてないしっ!!あ、クラスのアイドルだった唯佳ちゃんはやっぱり高校卒業と共に彼氏と結婚しちゃいました。知ってたけどねっ!!しかも!!なほが先生と結婚しました。デキ婚でっ!!あれは私たちが22歳の時・・・そう5年前、なほが居酒屋で飲んでたときにマジ顔で「私和哉と付き合ってるじゃん、でさーそろそろ結婚したいんだけど、和哉なかなか言ってくれないの、何がって?決まってんでしょプロポーズよプロポーズ!!・・でさ、私考えたのよ、子供作ったら流石に腹くくってくれると思うのよ。だから、今度会うんだけどその時にでもゴムに穴開けようかなーって」って言ってたけど、私お酒飲んでるし冗談だよねーって笑ってスルーしたら、何ヶ月かして電話かかってきて、・・・・こえーよっ!!めっちゃ恐いわっ!!何これ!!恐怖の何物でもないっつーの!!あの時はあまりの恐怖で笑いが止まらなかったなぁ・・・。でも、なほも先生も幸せそうだったしなぁ。いっか。うふふふふふ。今は3児の母だしね。すごいね、女って。

そんななほとは反対に、27歳にもなって未だに彼氏いない私。ノット彼氏。ノーオオオオっ!!!!!!!!!ちくしょー!!あの時のこぎりで切ったからか?!切るだろっ!!くそーっ!!え、何?性格が変わってないって?そりゃ人間なんてそうそう変わんないよっ、皆ね見た目は大人だけど中身は所詮子供のままなんだっつーのっ!!

あ、再放送のドラマもうちょっとで始まる。テレビつけよー。



『―――――午後1時ごろ、兵庫県―――に架かる歩道橋で、階段の最上部にいた――内の中学校の男子生徒の保護者と思われる女性が、背後から近寄ってきた同じ中学校と思われる女子生徒にいきなり背中を突かれ、女性(27)は約5メートル下の階段途中の踊り場まで落ち、頭を強打するなどのけがを負い病院に運ばれ、意識不明の重体です。――署は殺人未遂事件とみて調べている―――――』



なんて物騒なんだ。最近の若い子は恐いなー。あれでしょ、ちょっとした事ですぐ切れるんでしょ?恐っ!!あーやだやだ。最近の若い子の考えてることなんておばさん分かんないわ。・・・自分でいって何だけど結構悲しいものね。“おばさん”って。

ドラマが始まった、あとちょっとで最終回なんだよねー。このヒロインがまた可愛くて可愛くてうふふふふふ。ぐふっ。それにヒロインの片思いしている彼が実は、狐島尚太くん何だよねー。大きくなっちゃって。もうこの子何歳だっけ?こないだ20歳になったんだっけ?大きくなったなあ。それにイケメンになって。色男めっ!!何だろこの疎外感。悲しい。なんでこの子だったの?もっと他にあっただろうに・・・。大御所俳優さんとかのほうがよかったな。まさかの天才子役。もう子役じゃないけど、赤い糸なんて可愛い伝説無くなってしまえばいいと思う。本当に、切実に。ちなみにまだ赤い糸は健全です。私の縄は切れたけど足の所は切れませんでした。めっちゃきつく足首にフィットしすぎて切ったときの事を考えたら無理でした。ごめんなさい。昔は人酔いのごとく糸酔いしまくりだったけど、ちょっと前から大分なれてきて最近では逆に落ちつく、的な?これはこれで危ない気もするけど。・・・お見合いでもしようかな。結婚したいもん。心のよりどころが欲しいもん。誰か、結婚してくれ。



「あー、結婚したいよー。結婚結婚結婚結婚結婚結婚」

「恐いわっ!!」

「うぇっ?!!!」



なほがいました。え?何で?てかなんでスリッパ持ってんの?何で頭痛いの?あ、叩かれたんだ。いってええええええええええ!!!!



「何でなほさんがここにいらっしゃるんですか?」

「あんた暇そうだと思ったから、買い物付き合って?」

「い・・・・・・よ、喜んで」

「じゃあ、行きましょ」



母は強し。ですね。さっきの睨みは恐かった。










「んー、久しぶりに来たなー。原宿」

「そうだねー」

「服みましょ、服・・・ってあれ?あそこの人だかり何かしら?」

「え?」



なほが指差した所にはたしかに人だかりがあった。あっれー?デジャブー。

冷や汗とまらんっ!!このパターンってあれだよ。10年前にもあったよ。何でだろ。行きたくないな。って、なほー!!行動力はんぱないっ!!ちょ、とまって。それか私の腕掴んでるの話してーっ!!!お願いーーー!!!!

ぎょわすっ!!



「狐島尚太じゃんっ!!ラッキー、こっこー・・・・あれ?こっこー?」

「・・・・・・・・・」



やっぱりーーーーーいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!!!!!!!!!!!!!何でここにいんのっ?!いや、でももう縄は切ったし関係ないけど、いやいやだけど、なんか。うん。いっか、なんだか考えるのもメンドクサイし。

て、あれ?なんか狐島尚太くんこっちガン見して・・・ごほん、気のせいだよね。うん。気のせい、気のせい・・・。



「好きです、結婚して下さい」



じゃなかったあああああああああああああああああっ!!!!!!しかもなんか目座ってるしっ!!こわっ!!こわっ!なほ助けてってなんでオーケーしちゃいなって、ちょゴーサインいらないっ!!指っ、指っ!!親指おろせっ!!視線いやーーー!!



「名前はなんて言うんですか?」

「え、あ・・・その、」

「名前は?」

「・・・・・・・・」



こえええええええっ!!



「き、木下・・日世子です・・・っひ!!」



だーきーしーめーらーれーたー!!!!!いやーっ!!痛い痛い痛いっ、っちょ手加減っ!!痛いっ!!



「愛してます。結婚しましょう、日世子さん」

「え、い・ゃ・・・いたたたったたあたっ!!分かった分かったからっちょ、いってえええっ!!!」

「本当ですかっ!!では早速役所に行きましょう!!」



え?何がですか?え?何でちょう笑顔?てかイケメンすぎだろ。






・・・・え?





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