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第16話:襲撃 第四日目そして反撃

すみません。

ストックが厳しくなってきたので本日から2回/日の更新になります。

おもしろかったら、下の星マークも忘れずにつけてね

 そんなこんなで、怪我人の治療を終えて、ヨハンさんやハンスさんのところに戻ると、これから、盗賊メンバーの魔導士を尋問するって話をしていた。

 え、尋問の方法?

 そりゃあ、もちろん幻夢薬ですよ。しっかし、これって結構危険な薬だから、無暗に使ったらマズイと思けどなぁ。でも、まぁ盗賊するような人だし、村に危害を加えた人だから良いよな!?


 ――――


 はい。きれいすっきり喋ってくれました。

 聞いた話の中で、衝撃の大きい順に言うと…………


 第一位、奴らはただの盗賊団ではありませんでした! アズスター軍の偽装部隊「フリードリッヒ小隊」と言うらしい。


 第二位、盗賊が目的ではありませんでした! マグリーナの国防軍をおびき寄せてマグリーナの守備力を下げることでした。


 第三位、ゴロツキどもが見たと言っていた別格は一部で、実は一個小隊三十人が来ているということでした。


 はぁぁ??


 盗賊団じゃあなくって、ガッチガチの軍じゃねぇか。そんなの村の守備隊で相手するのは無理だよ。

 いやいや、無いわーー。どおりで魔導士がいるわけだよ。って言うか、アズスター帝国って何考えているの? 戦争する気??

 バァァカじゃない!!


 ふーーっふーーっ。落ち着け、落ち着け。


 今はそれどこではない。

 フリードリッヒ小隊のうち、ヤイグともう一人、それとこの魔導士の三人は倒したけど、他にも二十七人いるってことだよな。

 あ、ちなみにヤイグは副隊長だったそうだ。で、その二十七人の軍人と寄せ集めのゴロツキどもが何人か居るんだよな。

 おまけに山中を切り開いて作った拠点は、既に砦として強化されたってさぁ。


 ふっふっふ。

 敵対的な二十七人の軍人と、何人かわからんゴロツキどもが、村の近くで砦を作って立てこもっているんだとーー!

 なぁーーんて、素敵で理想的な隣人じゃないか!!


 うぉーーっし! 是非とも挨拶に行かないとな!!


 ――――


 その日の夜。村は静けさと緊張感が漂っていた。


 今夜、敵の砦に対して逆襲撃をかける。

 守備隊からはハンスさんだけが参加し、他のメンバーは村の防衛のために残る。

 ハンスさん率いる第八小隊は全員参加だ。しかし、さっき初めて知ったんだけど、第八小隊って全員でこの村に来ているわけではなかったんだね。いやーー。小隊が村に到着したとき、私は店に戻って治療をしたから小隊の人数を把握していなかったんだよ。そう、第八小隊は半分の十五人だけで来ていたみたい。非戦闘員のエルザさんも含む!


 そして、何故か私。まあ、何故かと言っても自分で志願したんだけどさ。

 ここは、一つ村長さんの代理として、しっかりと隣人に挨拶しておかないとな。

 まあ、それは良いんだけどさ。

 ちょぉぉっと待てよ? 敵は軍人二十七人とゴロツキどもも十五人ほど残っていそうだ。

 要は、敵が四十二人に対して、私たちは全員含めても十七人。す、少なくないかな!?

 あ、ちょっと、マズイ気がしてきたけど!


「リナ、一緒に来て大丈夫だったのか?」


 おっと、心配事が顔に出てしまったか?? ヨハンさんが心配そうに声をかけてくれた。


「もちのろんです。今回の件、あったまに来ていますからねぇ! どんだけ村の皆が痛い思いしたか、家が燃えちゃった人は、どんな思いでいるのか、しっかりと分からせてあげます」


「リナさん、ヨハンさんからリナさんが戦えることは聞いていますが、無理せずに敵は私たちに任せてください。リナさんは怪我人の治療を優先的にお願いします」


 ふむ。大丈夫! さーって始めますか!! 再び敵の魔導士に幻夢薬を投与。

 まあ、あれだ。この幻夢薬ってさぁ、短時間のうちに何度も、何度も使うと、段々現実に戻ってくるのが難しくなるんだよなぁーー。まぁ、今回が色んな意味で最後だから良いけどね。


 魔導士の道案内で敵の砦を目指す!!


 私はいつものフル装備に怪我治療セット(消毒、止血、鎮痛、化膿止め)になぜか最近は武器となっている睡眠薬と今日の特別メニュー、頑固な便秘もすっきりの強力下剤も持ってきました。

 うむ。本来、薬師というのはだな、薬の用法用量を……(以下略)


 まあ、そんなこんなで、皆で山登りさ。

 そんな中、一人だけピクニックに行くように鼻歌交じりで子供のようにはしゃいでいる魔導士。

 ああ、そうそう。魔導士の名前はシャルマンというらしい。シャルマン君は私のことを実のお姉さんと思っているようだよ。

 私? 十三歳だよ。シャルマン君? うーーん三十代後半だろうな。

 うん。誰も何も言わない。道さえ合っていれば、それで良いんだよ。あぁ、きれいな月明りだな。


 ――――


 少し高台というか丘の上に、丸太で出来た砦が見える。意外と規模も大きく立派な作りだ。

 これは、襲撃に来る前から作っていたんだね。

 まあ、村の人もこんな山奥まで、わざわざ来ないから、気が付かないのも仕方がない。


 小隊の皆さんは、砦を囲むように静かに広がっていく。

 シャルマン君の話で出入口は正面と裏面の二か所あることが分かっているので、私とハンスさん、シャルマン君を連れて正面に移動し、ヨハンさんは裏面に回った。

 ハンスさんが、私に小さく頷いた。

 うん。私自身に身体強化のかけてっと、私も準備完了!


 うぉーーっし! 作戦開始だ!!


 私はシャルマン君の姉の振りをして、彼に魔法を見せてくれとお願いする。


「うん。お姉ちゃん。あのさぁこの魔法がカッコいいんだよ!! ぇとねーええっと。これ!!」


 ドーーン!!


 ファイアボールが砦の門を吹き飛ばした。


「シャルマン、すごいねーー。お姉ちゃんびっくりしたよ。ねえ、もう一回できる。今度はあの辺に打ってみてーー」


 今度は壁に直撃させた。壁に穴は開かなかったが、壁の丸太が一部倒れている。突入するには十分だ。

 敵の怒鳴り声が聞こえてくる。はっはっ、大混乱だよな。


「シャルマンありがとうね。じゃあ、おやすみ」


 ハンスさんがシャルマンを静かに寝かせた。今のシャルマンにとって、私は姉だったかもしれないが、突然正気を取り戻す可能性もあるし、錯乱して攻撃魔法を乱射するかもしれないんだ。

 作戦行動中に、そんな危険分子を放っておくわけにはいかないよな。

 このまま、永遠に寝てもらった方が良いんだ。


「ハンスさんありがとうございます。うーーん、敵とはいえ、なんとなく後味が悪いですね」


「すみません。まさか、ここまでリナさんに懐くとは思っても居なかったので、嫌な役をさせてしまいました」


「いえ、大丈夫ですよ。後味の問題だけですから」


 うん。本当に大丈夫だ。私にとって村の皆が大事。その村の皆に攻撃して怪我させた魔導士を許すことは無いよ!


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