第13話:襲撃 第四日目そして回復士
書き溜めが無くなってきましたが
さぁ、今日も元気に三連投いきますよ。
まずは第一弾。
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結局、日が変わるまで治療し続けた。
そして最後の患者の治療が終わったことまで覚えているが……
気が付くと、いつの間にか、自分のベッドに寝ていた。
ひょっとして長い夢を見ていた?? など思ったが住居側を出て、お店側に行くと私の戦いの跡がしっかりと残っていた。
うん。間違いなく現実だったんだな。
店から出ると、そこは野戦病院と化している。複数のテント群、そこを行き来している役場の皆さん。
「リナちゃん、もう起きて大丈夫? 昨日は遅くまでありがとうね」
「いえいえ、皆さんこそ、ありがとうございます。皆さんも大丈夫ですか? 適宜、休みを取ってくださいね」
どうやら昨晩は最後の患者の治療が終わると、そのまま意識を失ったように寝てしまったようだ。そんな私をスタッフの皆さんがベッドまで運んでくれたそうだ。お手数をおかけしましたー。
「あ、ナジーラ。ナジーラは夜通しで患者さんたちを見ていてくれたの?」
「ああ、良いのよ。私は他に出来ることも無いから。大丈夫よ」
あぁ、ありがたい。本当は私が見ないといけないのに、昨日は本当に疲れ果ててしまったんだな。
ナジーラたちのお陰で、しっかり寝れたから体力も復活だ!
良し。まずは、皆の怪我の様子を確認して回らないと!
あ、そうそう、此処には居ないけど、シュザイルさんの怪我の様子も見に行きたいな。バタバタしていたから見れてないんだよな。後で、探して診察させてもらおうっと。
昨晩治療した人々を確認して回っていると、役場の方から二人の男女がやって来た。
ん? 見たことが無い人だけど……
「失礼だが、あなたがリナさん?」
声をかけてきた男性は、年のころは二十台後半ってところかな? 顔は日焼けして浅黒く、体つきは中肉中背って感じだけど、ガッチリと引き締まった腕が見えて、腰には片手剣を下げている。どこを見ても間違いなく軍人だ。
もう一人の女の人は十代後半ってところ、あまり軍人っぽくない。女の人にしては背が高く、隣の男の人と同じぐらいだ。
髪を短くし、動きもキビキビしていて、少し中性的な感じがする。
「はい。そうですが、えーっと、どちら様ですか?」
「ああ、私はマグリーナから来た国防軍第八小隊で隊長をしているハンス・ウェーバーだ。こっちはエルザ・エバンス。あなたがこの村の唯一の薬師なんだってね。村長さんやヨハン隊長から聞いたよ。盗賊どもと戦闘して、捕まっていた人質の救出、そして村人たちの治療と大活躍してくれたんだってね。本当に皆を守ってくれてありがとう感謝するよ」
「あ、ありがとうございます。私は出来ることをしただけです。でも私、回復魔法が使えないから、村の皆をすぐに治すことができなくって……カイルやシュザイルさんの粉砕骨折も手を尽くしましたが、後遺症が出るかもって心配なので……早く回復士に治療してもらいたんです」
「そのことなんだが、今日ここに連れて来たエルザは下級回復士でな、隊員達が怪我した時も治してもらっているんだ。すまないが、あなたの患者の重傷者を彼女に見させてもらえないだろうか?」
「はっはい。ぜひお願いします! 私もエルザさんが治療している様子を見ていても良いですか? 村には回復士が居ないので、治療しているところを見たことが無いんです」
「えっ。いやー私の魔法で良ければ全然見てもらっても良いよ。逆に私こそ、リナさんの薬とか、調合とかを見せてほしいよ。回復士は魔法が使えて、人体の仕組みなどを勉強すれば出来るようになるけど、薬師はたくさんの薬の原料とか調合の割合とか、もっと、たくさん勉強しないといけないって聞いたから、すっごい難しそうで一度見てみたったんだよ」
エルザさんは少し照れくさそうにしながらも、私の薬師にも興味があるみたいだった。
うぉーー。回復魔法だぁーー楽しみ!
――――
さっそく、麻酔から目を覚ましたばっかりのカイルの治療をしてもらうことにした。
「カイル、この人はエルザさんで国防軍の回復士なんだって、良かったねカイル、エルザさんに治療してもらえばすぐに治るよ」
「え。リナが俺の肩を治療してくれたんだろう? だったら、俺は別に良いから他の人を見れもらえよ」
「だめだよ、薬師の治療は怪我には、あまり向いていないんだ。怪我には回復士の魔法が一番良いんだよ」
「いいよ。別に。俺はリナの治療だけで十分だ! それより、父さんのところに行かなきゃ」
えっ。カイルは何を言っているんだ? せっかく回復士の人が見てくれるんだから是非とも診てもらうべきなのに……
「あーー、ちょっと良いかい。治療はリナさんがやってくれたんだから大丈夫なのは知っているんだけど、私がリナさんの薬治療を勉強したいんだ。そして、逆に私の回復魔法をリナさんに見せてあげたいんだよ。リナさんは回復魔法を見たことが無いから見たいんだって。すまないが、君の体をリナさんの勉強のために使わせてくれないかい?」
いやいや、私の治療だけでは後遺症が気になるから、回復魔法をかけて欲しいんだけど??
って口を挟もうとしたら、エルザさんが私の服のすそを引っ張った。
……うん? 黙って聞いていろってことかな!?
「あ、いや、うん、そうなの……か。ああ、それなら分かった。リナ、俺の体で勉強になるんなら良いぞ。好きに使え! えっと、エルザさんだっけ? リナの治療はすごいから勉強になりますよ。前にマグリーナからきた薬師が吃驚していたから…………」
カイル、なんであんたが自慢げに、いつまでもしゃべっているんだ? 色々とうるさいし、承諾は得たことだし、もう良いよな。
取り出したるは、いつもの薬瓶……
「……リナさん、全く容赦無しだね。いきなり眠らせて良かったの? この子、さっき起きたばっかりじゃなかった?」
「いいんです。いいんです。ごちゃごちゃと長話を聞いているより、早く治療してもらった方が良いですから。でも、なんでカイルは回復魔法を嫌がったんだろう? 魔法が怖いのかな?」
「はっはは。まだリナさんには早いのかな?」
「え? 何のことですか?? まあ、良いや。それより回復魔法をお願いします」
あ、しまった。
カイルを自分で歩かせて、処置室に行ってから眠らせれば良かった。
結局、私とエルザさんでカイルを担架に乗せて運ぶ羽目になってしまった。
「は?? ちょっとリナさん、これはどうなっているんです?」
で、カイルの包帯をほどいて、怪我の状態を説明しているとエルザさんが叫びだしたのだ。
えぇ、何処か間違えているところでもあったんだろうか??
エルザさんが指さしているところを見る。うーーん。別に間違っていないと思うけどなぁ……
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