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第10話:襲撃 第三日目そして何か、どこか変だ!

さぁ、今日も元気に三連投です。

まずは第一弾。

面白かったら、星マークの評価をお願いします。

 昨日は南門が破壊され、ザークさんやベッカルさんが襲われて怪我をして、私もなんだかんだで盗賊二人を殺したりと、色々とあった一日だったが、意外とそれ以降は静かになったようだ。

 まあ、私は自分の店に籠っていたから、聞いた話になるけどな。


 さて、私とヨハンさんは、昨日店に運んでもらった盗賊たちの尋問を行ったんだが、これがまた……新たに得られた情報の他に、さらなる謎が出てきた。


 一つ目、私が倒した大男、名前はヤイグと言うらしい、まあ本名か怪しいけどな。このヤイグは盗賊団の頭領では無いということ。


 二つ目、頭領の名前は知らない。見たことはあるが、話したことも無いって。うーーん勝手な想像だけど頭領って自己主張強そうなのに。


 三つ目、捕まえた四人は闇ギルドを通じて集められた、所謂、ゴロツキって呼ばれるような連中でお互い知らない間柄だった。それって、一時的に集められた駒ってことだよな。


 四つ目、奴らの拠点は村の北にある山の中腹にあるようだ。木を切り開いて拠点を作ったらしい。


 五つ目、自分たちは寄せ集めだが、どうも別格の者たちがいるようだ。私が殺したヤイグともう一人も、その別格の連中らしい。捕まえた奴らのうちの一人は、彼らは軍人ではないかと疑っているようだった。


 六つ目、南門を壊した魔導士は、壊すだけ壊して何処かに行ってしまったらしい。


 えっ、ぐ、軍人!?

 いや、これは捕まえた盗賊の一人が、そのように感じたってだけの話だけど、もしそれが当たっていたら大変なことになる。ただの喧嘩が強いだけのゴロツキたちと、正規に戦闘訓練を積んだ軍人とでは全く戦闘力が違う。しかも、門を破壊した魔導士は、倒した奴か捕まえた奴のどれかに入っていると思っていたんだけど!?

 あの門を破壊できるだけの攻撃魔法を打てるってことは、そこそこレベルが高いのでは……


 ……あ、いや。そもそも、おかしい。攻撃魔法が使える魔導士が盗賊などするか??

 戦いが好きな魔導士なら軍に入れるぞ、軍に入れば、身分も給与も優遇されるし、地方領主に仕えても高給取り確実だ。

 あぁ、これか。襲撃が始まってファーレンスさんが盗賊に魔導士がいるようだって話したときにヨハンさんが変な顔をしたのは、違和感を感じていたんだな。


 なぜか、背中を冷たい汗が流れた……


「これは、厄介なことになるかもな」


 ヨハンさんの言葉に頷くしかできなかった。


 ――――


 今日は朝から、村の人たちが南門のバリケードの設置を行ってくれたはずだ。

 まあ、私は仮眠していたから見ていないけどな。そりゃ眠いぞ、昨晩は盗賊どもの尋問で寝ていないだ。

 まぁ、私が目が覚めた時には、盗賊どももヨハンさんもいなくなっていた。

 寝る前に聞いていたけど、盗賊どもはヨハンさんが始末しておいてくれたみたいだ。うん。あれだ。この村の守備隊は人員不足なんだよ。その状態で、さらに外から襲撃を受けている。この上で奴らを捕獲して監視しておく余裕はないってことだよ。


 まずは、朝ごはんは食べておこう。食事もしっかりしておかないと、いざって時に動けなくなると困る。というわけで、今朝も麦粥です。


 のんきに朝ごはんを食べて、南門の様子を見に行くと、破壊された南門の代わりにバリケードが築かれ、見張りが強化されていた。門が壊された時点で、村人も参加する総力戦に突入したってことだな。寄せ集めの木材で組み立てたのか、簡単な櫓もできている。

 うーーん。すごいな。一晩で物見櫓まで立てたんだ。


 村の人たちが櫓に上がって、監視している様子が見えるが……なんか慌てているような……


「てっ、敵襲!!!」


 櫓から叫ぶように声が上がった!

 櫓の人が慌て降りて来る。防壁が無いから攻撃されたら持たないからな。


 両腕を広げたぐらいの大きさの炎の塊が、村に飛び込んできた。


 ドーーン!


 という音と共にバリケードの一部を粉々に吹き飛ばし、あちらこちらに火の粉が舞った。

 ふぉーー。ファイアボールって攻撃魔法だね。初めて見たけど、かなり怖い。

 って驚いている場合じゃない、消火、消火!


 私の攻撃魔法っ……ウォーターボール!


 ポヨ・ポヨ……


 燃えている箇所に、私の非常にしょぼいウォーターボールを乗せる。

 そう、私も一応、魔法も使えるんだよ。ただ、攻撃魔法初級にも届かない生活魔法と呼ばれる水準だけどね。だって、しょうがないよ。ウォーターボールは調合に使う不純物が無い水、純水を作るためのものとして身に付けただけだからな。

 ってそれどころじゃあない。


 ウォーターボールって言っているが、飛ばすより火元まで行って手のひらサイズのボールを置く方が早いのでひたすら火の上に置いていく。まあ、無いよりは良いよな。


 などと、私が大活躍? している間に今度は矢が飛んできた。

 しかも、火矢まで混じって量も多い。初日の矢なんて目じゃない、本当に連続して飛んで来る。

 一体、何本用意したんだってぐらいだ。


 降り注ぐ矢を躱して、火事になりそうな火を消して回り、村の人に当たりそうな矢は積極的に叩き落とすなどを繰り返していると、投石も降ってくるようになり、さらにファイアボールまで飛んで来る。

 ファイアボールは真っすぐにしか飛ばないので、ほとんどがバリケードに当たってはじけ、あたりに炎が飛び散るって感じだが、たまに壊されたバリケードの隙間から村の中まで飛んで行く。ファイアボールが直撃した家は一撃で爆破され、さらにあたりに一面に飛び散った火が無傷の家も燃やしていく。


 村の皆も、木の盾を片手に矢を防ぎながら、火消用の水を運んだり、木材や石材を運んでバリケードの修復と強化、そして村の中に広がった火災の消火と走り回っている。


 徐々に弓を使っている者が近づいて来たのか、ずいぶんと村の中まで矢が届くようになってきた。

 あ、門からはそこそこ離れていた家にまで火の手が上がった。この家は他にも近くに三軒の家が建っている。年老いた両親の家と、三兄弟の子供達が隣り合って住んでいるんだ。


 あーー。バジルさん手が止まってぼーーっとしちゃっている。

 ちなみに、三兄弟の長男さんだよ。

 そりゃ、自分家が燃えたらショックだよな。

 ってマズイ!! バジルさん!! 投石が飛んで来てる!!


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