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電脳シティ  作者: GO
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空中ロード 02

「おい、なんだか道があるみたいだぞ!」



俺が道を見つけたのを機に他の奴らも崖の淵に集まってきた。

そして、俺と同じようにさまざまな場所で砂をふりかける奴が現れる。



すると、俺達が進む道以外にも道はあったようで

俺達以外にも道に砂をふりかける奴らが現れる。



そこで気付いたのはこの透明な道が一直線じゃないってことと、

この方法でやったら全員が向こう側に行けるってことだ。



しかし……向こう側に行ければ良いというわけではない。

なぜならこのゲームには制限時間があるからだ。



いちいち砂なんて降りかけてたら確実に遅れるし、

そもそも最後の道まで降りかけるだけの砂を持っていくとしたなら、

相当な時間がかかり、なおかつバランスを崩して落ちやすい。



「一体どうすれば……」



その時、別の道で誰かが落ちた。



「うわああ!!!」



運悪く突風にあたったらしい。

それを見た別の奴らは落ちないように道にしがみつく。



俺はそれを見て気付いた。



なぜこんな簡単なことに気がつかなかったのか。

道にしがみついて進めば確実に道からは落ちないし、

なおかつどこに進んでいけば良いかなんてはっきりと分かる。



そして、これなら30分にも間に合うかもしれない。

俺はすぐさま春波に言う。



「道にしがみついて歩こう。

 そうすれば落ちない」



すると春波はしゃがみこもうとする俺を制止して言った。



「待って。

 私達の手に手錠がかけられてるってことは、

 二人で道にしがみ付くなら必然的に前にいる

 人間は後ろ向きで進むことになるよね?」



俺は考える。



確かにそれ以外に方法はない。

俺がこくりと頷くと春波は言った。



「これは罠かもしれない」



言っている意味が良く分からない。

いや、気にすることもないか。

そもそもこいつの言ってることを気にする意味はもっとない。



周りの奴らは俺達より先に道にしがみついて進んでいる。

早く、しがみつかないと俺と春波だけが制限時間内に

辿り着くことができない。



しかし、しゃがみこもうとする俺を尚も春波は制止する。



「落ち着け。死にたいのか」



その迫力に俺は一瞬動揺した。



そしてその瞬間、道にしがみ付いて進んでいた奴の一人が落ちた。




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