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電脳シティ  作者: GO
2/17

ゲーム開催

「電脳シティー、第154回ゲームへようこそ。

 今回司会を勤めさせていただきますのは、この私ミネでございます」



そう言って、髪の長い女性がふわふわと宙に浮いた乗り物に乗ってやってくる。



最早現実を超えすぎて何がなんだか分からなくなった俺は、

不思議なことにこの電脳シティに慣れてきていた。

そして俺はその上でこのゲームというのが何なのかを理解するため、

ミネという女性に質問をする。



「すいません。質問なんですけど、

 これって勝ったら何があるんですか?」



すると、ミネという女性はにっこりと笑って言った。



「確か……あなた達は新しく電脳シティ入ってきた一ノ瀬さんと春波さんでしたっけ。

 いいでしょう。このゲームに参加する以上あなた達には知る権利があります」



そういって、ミネという女性は声高に堂々と叫んだ。



「電脳シティの神になるのです!!」



ああ、ぶっとんでいる。ぶっ飛びすぎだ。

こんな異世界に連れ込まれた上いきなり神だと?

いや、ぶっとびすぎて逆になんだかまともにみえる。



ていうか、隣にいるこの女は春波っていうのか。

どうりで春みたいにぼけぼけしてる感じだ。



そんなアホなことを考えていると、ミネは更に付け加えて言った。



「ちなみに神になるとこの世界を統治する権利、

 もしくは現実世界に戻る権利を得ます。

 しかし、神になるにはこのゲームの最終ステージで

 現在の神を倒していただかなければなりません」



「その現在の神っていうのは誰なんだ?」



すると、ミネは少し震えた声で言った。



「相当、お強い方ですよ。

 第52回からずっと神を続けてらっしゃいます。

 名前は確か……」



すると、ミネの背後にモニターが出現しそこに顔が映った。



「エイジだ。エイジと呼んでくれ」



周りにいる奴らが口々に叫ぶ。



「神だ!あいつが最強と呼ばれた神だぞ!!」



俺はそいつの顔を見て思った。

こいつは確かにかなり強い。

おとなしい感じだが、漂わせてるオーラがまったく違う。

まるであらゆるものを超越するかのような。

それに52回から神をやってるってことは今回が154回目だから……



102回も神をやってるってことじゃねーか!



額から汗が吹き出た。

俺はこんな化け物を倒さなきゃ外の世界に出られないのか。

くそ……来るんじゃなかった。



そう思っていると、春波が俺の手を掴んでいった。



「落ち着いて。私と組めば絶対に勝てる」



「何……? お前に一体何が……」



俺の言葉を遮ってミネがマイクを手にして言う。



「第一ゲームの内容が決まりました。

 皆さんお近くの人とぺアを組んでください」



俺は知り合いがいなかったので仕方なく春波と組むことにした。

すると、急に俺と春波の手に手錠が出現した。



くそっ……何だこれ?

必死に外そうとするが外れない。



「このゲームが終わるまでそのぺア同士の手錠は外れません。

 手錠が外れるのはゲームが終わったときです。」



嘘だろ?



俺は春波を睨み付ける。春波は俺を見てえへっと笑う。



「そして第一ゲーム。その名は空中ロード!」



ミネの言葉を境に、俺達が居た場所が急に高層ビル並の高さになり、

遠くにも相当高い場所が出現した。



下は真っ黒い闇に覆われているので、落ちたらどうなるか分からない。

更に、高い地点の2つの間に道はない。



「みなさんにはこの空中を歩いてもらいます」



俺はミネのこの言葉を聞いた瞬間、鳥肌が立った。

こんな女を抱えて空中を歩けだと?無理に決まってる。




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