ルール 01
青柳がお茶を音を立てて飲む。
そして、ゆっくりとお茶を置いてから口を開いた。
「まず、この世界とゲームの仕組みから説明しよう」
そう言って青柳は出した紙の左端にマジックで1日目と書き、
左から順番に2日目、3日目……と書いて7日目の時点でとめた。
そして、まず1日目の所を指差す。
「俺達が定期的に行うゲーム。
それは1回ごとで7日間行われるんだ。
1日目に第1ステージ、第2ステージ。
2日目に第3ステージ、第4ステージ。
と続いていき、6日目に第11ステージとセミファイナルステージ。
そして7日目にファイナルステージ、即ち現神との戦いが待っている」
そういってつらつらと言ったことを紙に書き込む。
春波も俺に説明する。
「今日見たエイジ、あれが現神だよ」
言われなくても分かってます。
青柳は更に説明を続ける。
「しかし、これらのステージで途中で脱落した者は、
ドームの外に吐き出され次のゲームまで参加できなくなる。
次のゲームはゲームが終わってから1週間でまた行われる。」
「結構早いんだな」
「早いか?俺は十分長いと思うが。
何せここは娯楽が何も無いからな」
青柳はそういって笑ったが、正直俺は笑えなかった。
「また、12個のゲームは毎回ランダムで変わる。
今回お前達がやったゲームはまたあるかもしれないし、ないかもしれない」
俺は青柳に質問をする。
「そのゲームに参加しないことはできるんですか?」
青柳が即答する。
「できる。俺と姉貴は今回参加しなかった。
春波も実は今回参加しないつもりだったんだが、
お前がどんな人間かを確かめたくて敢えて参加したらしい」
それで、あいつは俺に「私と組めば絶対勝てる」とか言って俺と組ませたのか。
そう思っていると、青柳は急に窓を開けて外を見始めた。
そして俺に言う。
「あとな、この電脳シティに来た奴らはゲームを楽しむ為に皆1つずつずば抜けた
力を与えられるんだ。それは一度限界を超えないと発揮できるようにならない。
だから、今回お前にエレベーターを無理やり上らせた。
お前の能力を確かめたかったからな」
「で、俺の能力って何なんですか。
さっきはスーパーフットとか何とか言ってましたけど」
すると、青柳が急に俺の手を引っ張って窓の前につれてきた。
そして、俺の背中を押した。
「とりあえずここから飛び降りれば分かる」
その言葉を聞いたが最後、俺は100階の窓から落ちていた。
死んだ。今度こそ本当に死んだ。