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戦終了

81話 戦終了


 何、コレはどういうことだ。敵陣手前に兵士が大量に倒れているではないか、しかも。

 目を負傷した。あの魔人が立ったまま。


「死んでる。身体の数カ所から血を流している。殺ったのは……あの小僧か、いやこの刺し傷は槍だ、あの小僧は槍は……」


「レアン、我々はおそかったようだな。アレを見ろ」


 と、指差すヤン。


 見ると十字の柱にくくり縛られたあのコウモリのバケモノが、体のトコに字が。


「これにて戦終了」


 コレはあの小僧か?


「あの小僧。一人では、ないな。見ろ、この足跡は……」


「コレは豚ですな。しかも、大きい」


「レンク殿、見て下さい。ココに女性の小さな足跡が」


「ワン、足跡を消さないように動かしてくれ。ほう見事な動きだ。なあラ・カン」


「ええ、ここから、この足運び並の兵士の動きではないですよ。私の武頭寺の門弟でも、この動きは難しい。ここで戦った女人は相当の使い手だ」


「たしかに……」


「あの小僧は、何処へ」




 ハイサン県ハイゼの町。


「このバカを引きずって、すごいホコリだな」


 まさか、こいつもラゴウについてたとは。戦場に現れたときは、またかと思ったが一度倒した相手、敵ではなかった。秘孔を突いて、全身を麻痺させて、港に有る奴隷船を探した。


「あんたがコイツを、また世話になった。コイツ綱を切って脱走したんだ」


 奴隷船の主に会いデカいゴブリンを引き渡した。


「ツボを点いて麻痺させてるがあと、いつときもすれば麻痺は解ける。気を付けてな」


「わかりました、旦那。少ない礼です受け取って下さい」

「そんな……つもりでは」


「アロン、受け取れ。持ち合わせ、ないだろ」


 ああ、そうか。


「じゃ」


「やっと身軽になったな、アロン。カネも入ったし、あそこへ寄らんか。風呂に入りたい。戦場、県境や荒れ地でホコリまみれだ」


 リーさんが指さしたのは、まえに来たときに泊まった南海飯店だ。


 たしか、この店には大浴場があったな。

 ボクらはココに泊まるコトにした。



 トウメン国では。


「やられましたねラゴウ」


「三魔王がいて、不甲斐ない」

「実はもうひとり。ドウジェンが参戦してたんですよ」

「あのバカがか、で」

「役にもただず……」


「ヒャハハハハハ」


「ツォンミン、何処から」


「また、失敗してどんな顔してるか見に来たのさルファ」


「また、チョロチョロとネズミのように」


「または、ないだろ。まえはどうどうと入ったら止められてな。面倒だから」


「ふん、笑いに来たのなら、もう出て行き。目障りだわ女狐……ほうそうだ。おまえの姉が、我らについたシリスと駆落ちしよった」


「まあ、あのふたりは昔から恋仲だったからね。今さら戦などに……ラゴウよ。まわりくどいことをせずに一気に華中、王城をたたいた方がいいのではないか、人間も百年前とは違う。私はこの目でいろいろ見てきた。グァン・カンのような古い奴はもう使い物にならなかっただろう。あんたの趣味で遊ぶ時代じゃないのさ、ルファ。あんたもさ軍師気取りもお笑いだね。じゃあっまた!」


「あの女狐め。言いたいこと言って消えおったわ。しかし、たしかに辺境支配は成功したが、先に進めておらんな……」


「かと言って、女狐の言う通り王都攻めするほどの軍事力は我らにはあせませんぞラゴウよ」

「軍事力……戦は難しい……が、そこが面白いのよルファ」


「残りの魔王を集結させて、軍力を上げ王都を落として、見るという遊びはどうかな?」


「残り、我等を含めてもうたいしていまい……」

「ツァンレンを仲間にしてしまうということは。それにまだ、毒姫も姿を現していない」


「ツァンレンは、人側についてるではないか」

「アレはツァンレンではない。本来のツァンレンなら殺戮を好む無敵の闘士。あの小僧から解き放てば」


               つづく

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