県境の戦い3
78話 県境の戦い3
「ナニ、おまえは!」
甲冑の中身は若い女!
「ハアァアア!」
甲冑の女が馬上の俺の腰に体当たりをしてきた。
うわぁ、俺は馬から落ちた。
「レンク殿!」
甲冑の女が、言うと槍玉が飛んできた。なんの!
ナニ、体が動かん!
この女、なんという力だ。鎧の重さもあり動けん!
「があっ」
槍玉が頭に。
「トオッ」
「グッ!」
坊主の棒が横っ腹に入った。
ドオーン
ドオーン
ドオーン
「なんだ、アレは! バケモノが空から爆弾を落としてるぞ」
「あれは、昨日の武器庫を吹き飛ばした間者の」
「おのれ、バケモノ。射落としてくれよう!」
「ヤン、あいつが昨日、大砲と武器庫を」
「そうか。空の奴は、私に。レアンは、魔将を!」
「頼むぞヤン!」
ジドゥは、ドコに。
あんなトコに。
腹を斬られて、倒れてる。
「ジドゥ。大丈夫か、しっかりしろ傷はあさいぞ!」
本当は深い。出血も、多い。動かしたらもっと。
「ウソを言う、わたしゃもうダメだ。後は頼んだぞ……レア……」
「ジドゥ、しっかりしろ! 戦が終わったら迎えに来るからココで休んでるんだ!」
「なんだ、聞こえんぞ……」
「あんたのおかげでヤツの目を……」
あの魔将の姿は。
居た。馬に乗り大刀を振り回している。
馬が、目の代わりか!?
ん、敵陣の方から土煙が、何か来る。
「なんだ、アレは!」
「敵の援軍か!?」
「いや、アレは人間じゃない!」
何だ、アレは犬か、狼か、いや走ってはいない。跳んでるんだ。
「俺の増援隊だ。オオハネネズミどもよ、敵兵を踏みつぶせ! グァハハハハ」
「あのコウモリ魔人が、呼んだのか?」
そのようだ、奴め。爆弾を落とし終えると、さがり、足で獣を指揮してるようだ。
「ぐわぁああ」
なんとか、怪力甲冑女を引き離し、愛馬の方へ。
「雷馬!」
そうか、もう一人とはモグイだったか。
ヤツめ獣を操り援軍を。
助かったわい。
一方コーメイ県とハイサン、モクハイと三県の県境に。
「ウーサイ、そのブタはもう少し速く走れないのか?」
「速いだろ、あんたらと同じ速さで、走ってる」
「違う、あたしらがブタに合わせてるんだ」
「まあ、そう言うな。あまり急いで戦場に行っても疲れてたら戦えないだろ、おまえたち人間は」
「ソレはあたしとチャオのコトか……」
「俺を忘れるな! リーさんよ」
「ああ、アロンはもう普通の人間ではない」
「見ろ、県境の方で土煙が上がってるぞ。あれは何だ、合戦の馬ではああは、ならんだろ?」
「ふむアロン……あれは獣だな、あのオオトビネズミとかの集団移動なら、あんな風に。まさか、魔天の十三魔王にひとりに獣を操る奴が居た。ヤツがラゴウについたのか……」
「オオトビネヅミって、たしか食ったよな。どんだけデカいんだアロン」
「ヤツら普段は立って跳ねてる。デカいのは人間よりデカいよグッピーさん。獣を操る魔王。そいつがトビネズミを操り……兵として。あんなのに集団で襲われたらウーサイ、ヤバくないか華中の軍隊」
「操られた獣は恐れを知らんからな……」
「急ごう。いや、ボクは先に!」
「うわぁハヤッアロン……ホントだ。アレは普通じゃない……なぁチャオ」
「ああ、あたいあんなのに拳法教えてる意味あるのか……だんだん疑問に思えてく」
「大丈夫だ、チャオ。あんたのおかげで頑丈さと力のツァンレンの強さが倍増した。今までの闘いを見てたらわかった。昔とは力技が変わった。あたいは、ヤツの好敵手と言われた者だ。よくわかる。多分十三魔王で最強の魔王だ、今のヤツは」
つづく




