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魔天より来し者たち

70話 魔天より来し者たち


 天狼のシリスが、現れた!


 最初の攻撃でアロンの腕が。

 落とされたと思ったが、大丈夫だったようだ。が出血が。


「ボクは速い!」


 と言ったアロンの体からバッと服が飛び散り、アロンが見えなくなった。


「なに!」


 シリスがあっという間に綱でぐるぐる巻になった。


「こんな綱など、ん!」


「そいつは簡単に切れないぞ」


「鎖など、うっ!」

「よく見ろ、ソレは鎖ではない。細い針金で編んだ綱だ。そう簡単には切れない」


「その綱はランの発明品か? アロン」


「あ、鎖みたいに輪をつないだ物ではないから丈夫だと……あ、すまんアル着替えを……」


 アロンが放った体から出た力のせいか飛び散った服。今はアロンは丸裸で一度気を失った。


 コレはツァンレンの力の発動か? それだけで天狼シリスより速く動けたのではないな。

 多分、アロンの力も。


「シリス、相手が悪かったな。彼はツァンレンではない」

「おまえは、魔天の……」

「はじめてお目にかかる美毒姫のアルとは、あたしよ。ガッ」


「ウガァア!」



 ミーレン邸の一室。


「こいつが、アロンが捕まえた間者か」


「いや、間者ではあるまい。この男は敵国の上層部的な位の奴だ。そんなヤツがなにしに来たのか? アル、殺したのか?」


「殺すほどの毒は使ってない、下半身は麻痺してるから瞬速のシリスもおしまいだ」


「毒、その犬は毒を使うのか? 見かけによらず怖いやつだなおまえ」


「グッピーさん、犬は失礼だよ。彼女はグールという亜人と人の混血だから……」


「なら、二本足で立てよ。尻着いて手でささえてるからよ、てっきりしゃべる犬かと」


「おまえ、そんな怖い能力を持ってたのか」

「アロン。言わなかったけ、あたしの二つ名は美毒姫だ」

「聞いてない……」


 今、天狼シリスを捕まえたボクとアルはみんなを起こして、ココに集まった。


「リァン、あの二人コソコソとやっぱり……」

「何か、秘密の話よチャオ。なんだか、あるみたいなの、あの二人。恋愛とは関係ないと思うけど……」


「で、アロン。こいつを捕まえたのは」


 と、グッピーさんがシリスのかぶり物のトビネズミの頭の毛皮をとると。


「お、おまえ。亜人か!?」


 トビネズミのかぶり物の下には獣のような顔が

出た。そして気づいたシリスは。


「俺が簡単に捕まるとは……うっ下半身が動かん!」


「おまえもかシリス。たしかアロン、ドウジェンは、ゴブリンと。あたしもそうだが、なぜ亜人が……」

「そんなコトは僕には」


 ボクらの話は別に聞こえてないグッピーさんが。


「最近、華中に亜人が多いのは辺境の山脈に穴が開いたからと聞いたことがある」


「穴?」

「とにかく穴だ、東方へ通ずる洞窟だ。で、亜人がそこを通り華中に入り込んだ。でな、亜人の兵も増えたと。奴隷だけじゃないんだ増えたのは」


「そう言えば、このまえここで戦ったときに妙な兵隊が居たな気にしないで戦ってたが」


「そうか、おまえ戦に出たのか」

「まあ、仕方なく……」


「昔は奴隷船が南方やらに行ってたが。南方で亜人狩りの集団が出来てよ、南方の亜人はあっちこっちに逃げてるそうだ。だから何処でも今は亜人は増えてる」


「なるほど、それで何人かが亜人に……」


 その話で納得出来るのかアル。


「しかし、おまえは軍で働いてんだろ。亜人でも上兵になれるのか? そんなの聞いたことないぜ」


「グッピーさん。トウメン国は普通じゃない、力さえあれば誰でも将軍になれる。っつーかそいつはタダの亜人じゃないんだ」


「だな、聞いた話だがハイサン県を攻めた軍の将は魔人だと、それで軍は天導引の武闘派を送り込んだと聞いたが魔人とは、そこのネズミみたいなヤツかな?」


「師匠、そんな情報を何処から」

「私だツァンレン。いや、アロン」


 師匠の裏から現れたのは狐の亜人テルーさん。


 まさか、あなたも。


「リュー様から聞いわ、妹がお世話になったと」


「妹、ソレは山道でボクらを襲った狐女。ツォンミンのことか」


「チャオ、わかるか? なんだか話がよくわからんな。アロン、わかるように説明してくれて」


「ああ、リーの言う通りだ。アロン、あんたナニを隠している」


 まいったな、この件はボクとトウメンのラゴウに反する魔天の魔王たちと始末をつけようと思ってたんだが、まあいいか。みんななら。


「ニュウがボクを強くしてくれたのが発端だ。あのとき……と、言っても見たのは師匠だけだが。魔天の魔王の力が地上に落ちボクは力を得た。が同時にあと、十ニの魔王が地上に降りたんだ」


「ナニ、大昔の神話か?」


「グッピー、神話じゃない! ニュウが魔王を呼んだ! ニュウは魔導引派の導士なんだ」


「待て、なんだソレはそのガキが魔天から我らを……」


「まあそういうことになるシリス。が、ソレを頼んだのはボクだ。ニュウには責任はない、魔王が地に降りたのはボクの責任だ。そして魔天の連中が地上に降りて、特にトウメンに降り立った魔王の一人ラゴウが、今の戦をひきおこしているんだ」


 ウーサイを手招きして。アルにも。


「おまえたちはテルーのこと知ってたんだろ?」

「いや、アロン。けっこう一緒に居たのに気づかなかった」


「あたいもだ、アレは天狐だからな、あざむくのが上手いテルーなんて偽名使いやがって」


「アレはツォンロンというツォンミンの双子の姉だアロン」 


「そうかアル。君たちのコトも話すいいか? ツォンロンという狐は正体はバラしてるし」


「いいよアロン」


               つづく

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