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インアルの再会

69話 インアルの再会


「おはよう……え、アロン? それに知らない人、二人いる」


 三日ぶりに食室に姿を見せたというラン・ミーレン。


 ずっと作業室にこもりきりだった。

 ボクがインアルの町に入ってから二日後に夕食に顔を出した。


「どうも久しぶりですランさん」


 大きなテーブルなので彼女から遠いせいか?

 彼女はメガネを拭き、かけ直してボクらを見直した。


「ゴメン、メガネが油で汚れてた。アロンね元気だった? そちらの新客は御夫婦で?」


「あ、イヤ。ソレは町に入るタメについたうそで……」


「あたいらは、夫婦じゃない。アロンの知人だ、ウーサイという」


「俺はグッピーだ。アロンが言うには、ここで異国の言葉が習えると……あんたは西方人か? その眼鏡は華中の物と違い軽そうだし見ばえもいい」


「ああ、コレね。そう父の国のメガネだ。父は西方の人だが、母は華中の人だった……。異国の言葉なら使用人の家族が、わかるから彼らに。わたしは発明品の完成に忙しい」


「ランさん、ナニを作ってるんです?」


「ホントは兵器とかは作りたくないんだけど、今の状況に役立つ物をと軍から依頼があり投石器を」


「投石器って、岩を飛ばす。そういうのは、昔から……。ないのか、この町に。入り口付近で大砲を見たが」


 グッピーは、あの大砲に気づいてたのか。まあデカいからな。


「いや、違うんだ小石を沢山連射出来るやつなんだ。当たって死ぬことは、ない武器だ」


「小石だって当たったら痛いぞ、まあ投石器で飛ばされた岩よりはマシかもしれない……」



「アロンさん、リューさんたちが来たぞ」


 センさんがドアを開き師匠たちが入ってきた。


「コレはラン・ミーレン殿。またお世話になります。アロン、おそくなった今、着いた」


「こんばんわ~ラン、元気だった」


「リァン、久しぶりね。元気よ。あなたも元気そうね」


「お世話になります……腹が減って死にそうだ。アニキ、私らはろくに食事もせずここまで」


「大分痩せたんじゃないのかマン・ケイ」


 マン・ケイの荷物の上からひょいと飛び降りたニュウが。


「アロン、ニュウをおいてくなんて非道いぞ!」


 マン・ケイもニュウも久しぶりだ。


「また、カナのうまい飯を食べに来た。久しぶりミーレン邸のみんな!」


「ありがとうございますチャオ様。今夜はごちそうです」


「お初にお目にかかりま〜す。リー・ピングオです」


「リューさん、またにぎやかになったね。皆さん遠慮なく滞在してって」


「みなさん揃いましたね。お食事を。戦のせいで最近は少なってきたけど、昨日獲れたオオトビネズミの肉汁だよ。アン、追加の食器を」 


「はい」


 久しぶりだみんな揃った。しかもグッピーさんも。

 あれ、もう一人。


「チャオ、マオは?」

「あいつは、一番弟子にあずけた。マオは、基礎もナニも出来てないしな、旅をするより同じ年頃の連中と居た方がいいとおいてきた」

「そうか、ボクもその方が」


 マオのコトはわかったが、ボクの素朴な疑問を。


「あの、ある人から聞いたんですが、オオトビネズミは、ネズミではなくイヌに近い生物らしいと」


「そんなの? でも、どちらでもいいわ。美味しければ、アロン」


「そうですね。チャオの言うとおりだ。よけいなことを言ってしまった。カナさんのうでなら、ネズミでもイヌでもモグラでも」


「おい、アロン。モグラって食えるのか?」


「さあ? 食べてみてください。グッピーさん」


「美味そうなのが居たらそのうちな」



 久しぶりのにぎやかな夕食の後、部屋の窓から塀を見ている。


 あの夜から天狼シリス。

 現れないな。

 

 あの夜はナニをするつもりだったんだ?

 

 来た翌日の深夜からボクは塀の上で見張りを。

 たまに軍の見張りに会うが、このコトは軍隊の隊長さんに言ってある。

 軍は、そんなに警戒してる様子がない。

 ボクが簡単に入れたくらいだ。


 ボクらが、前回滞在したときに自分の店を守ろうと裏切り者が居た。

 また、そういうやつが居て何か情報を流すヤツに会いに来たのか。なら、あんな魔王を間者にしないだろう。

 誰か、町の要人の暗殺とかか。

 どうなんだ。


「誰だ!」


「あたしだ、アロン」


「なんだアルか、おどかすな」

「どう?」

「今のトコはヤツは現れてない」


「ウーサイとはじめて話した。天狼シリスのコトを聞いてみた。やはりよく知らないと。ウーサイは、あまり交流しないヤツだ。一番多かったのがツァンレンだった」


「そうか。でも、ソレは交流というより闘ってたんじゃないか。で、ウーサイはどうだった」

「お互い驚いた。アロンは知らないだろうが、あたしは魔天界の美妃と言われてたんだ。あの狐の亜人テルーよりも美しかった。あたしはウーサイを獣王と聞いていたから……」


「たしかにあいつは化け物猿みたいな姿で現れた。そして次はボクが死んだら本当のツァンレンの体を手に入れるのにボクらと同行してるんだ」

「では、味方になったというわけでは」

「まあな……おや、気配が。向こう側に隠れてアル」


 ハシゴが、かかり誰か上がってきた。


 目をこらすと、耳が立った毛皮を。やはりヤツだ。

 ここでおよがすという手もあるが、ミーレン邸に入られたらやっかいだ。


「待ってたぞシリス!」


「やはりな、居ると想ったから、日をあけて来たんだが……。ツァンレン、おまえとやるのは初めてだが、噂のうでまえ見せてもらうぞ!」


 速い!

 もう目の前に、腕で防いだがヤツの。

 剣が、腕を斬った。


「ちっ不通の人間なら斬り落とせたはずだが」


「能力は聞いている速いそうだな、まあ今、見せてもらったが……。ボクはあんた以上に速い!」


               つづく  

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