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船上の乱戦

52話 船上の乱戦


 見るからに海賊船だ。旗印にドクロにハートの印が。


「ようこそ、マーマレード号に。私が船長のアイリーン・キャラダインだ」


 この人は師匠を捕まえていった。

 どういう事情か知らないが容疑ははれて、こういう展開に。


 しかし、この船は海賊船だよな、運ぶ荷物もまともな物ではあるまい。


 船はすぐに出航。


 海路を行く方が、安全で早いらしい。


 が、出てすぐに前方に船が。


「キャプテン、アレはオーク・デボの黒サメ号だ!」


「コレは、悪い事を。海路が安全とは言ったが、早速商売敵の登場だ。悪いが女子供は船倉に隠れてくれ、ひと荒れしそうだ」


「船長、我々のコトはご心配なく、皆武術を心得てますから」


「アニキ、ソレはないよ私とチビスケは、非戦闘民。誰でも闘えるわけじゃ」


「ニュウは大丈夫だよ。マンケー!」

「それじゃ私はひとりで……」


 うわっ水柱が。


「ヤツめ撃ってきたぞ。バカかヤロウは。船が沈んでしまったら積荷を奪えんだろ」

「威かく射撃かも、しれねぇぞ!」


「威かく? あのバカはそんなコト考えるか!」


「だってよ、キャプテンが」

「だな、キャプテンが言うなら間違いねぇ」


 あの女船長は、仲間から信頼されているんだな。


 砲撃をやめると敵の船が近づく。


 並んだと思えば向こうの船から、いかにもな海賊どもがこちらの船に。

 ある者はロープで、ある者は掛け板から。


 こちらに容赦なく襲って来る。


「はっ舟の上での戦いはこちらの専売特許、大河拳法を見るがいい!」


 チャオは、はりきって海賊どもを倒していく。


「そんな短剣じゃ相手にならないよ」


 リーさんの双剣がうなる!


「チビスケ、戦闘はアロンにまかせて高みの見物だ」

「チビスケ、おまえもな!」


 はぁ〜ウーサイは戦わないのか。


「そうそう、アロン。頼むぞ。ふぁあ〜私は眠いんでマンケイのトコへ行くか」

「わたしも、アロンじゃあね」


 師匠やリァンまで。

 そうなればチャオに教わった花和尚拳から錫杖しゃくじょう術を使い!


「ほぁたあ! あたっ、 ほうっ……」


「アロン、見事な錫杖術だ!」


「チャオ師匠のおかげ! ほぁ!」


「その変な掛け声はなんだ?」


「怪声音といってボクが考えました。奇声を発して相手をビビらすんです! わぁたぁ!」


 船長の刀剣の使いぷり。

 あの常に船長のそばにいる短筒使いの娘。彼女の容赦ない発砲。


 この船は名高い海賊なんだろうなぁ皆、強い。


 敵の半数以上があっと言う間にやられ引き上げていく。

 そして敵船が離れた。


「アイリーン! 次は沈めてやるからな! クビを洗って待ってな!」


「相変わらずの負け犬の遠吠え……」


 船長がボクらの方に来て。


「さすがリュー和尚の弟子たちだ。皆、かなりの使い手」


「あ、船長。あたいとそっちの双剣使いは、あの坊さんの弟子ではない。弟子なのはそこのアロンだけだ」


「そうか……」


「あ、船長。ちなみに今使っていた杖術は、このチャオ師匠に教わった技です」


「なんでもいいが、あんたらは陸路でも敵なしなんじゃ……怖いヤツらだ。敵にまわしたくない」



 しばらくすると陸が見えてきた。


 あの港がカツラか。

 最近はドコもそうだか、はじめての地だ。


 が、この船は海賊船。まともな港に入るわけがない。

 断崖の大きな洞窟に入った。

 積み荷はまともな荷物ではないだろう密輸品とかだろうか。



「コレは少ないが船賃だ」

「そんな物はいらん、船上で戦ってもらったからな」

「では、ありがたく。良い船路を……」

「坊さんたちも……戦は始まってるからな。気をつけな。じゃ」


 船は荷物を洞窟で待ってたある商人に渡すと陸から離れていった。

 ボクらはそれを丘の上から。


「ああいう海賊も居るんですね師匠」


「海賊にも二通りの海賊が居る」

「良い海賊と悪い海賊ですか」

「ハズレだアロン。美人の海賊とそうでない海賊だ」


 港町近くまで来たとき。


「貴様らは何処から来た!」


 役人に囲まれた。


               つづく

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