表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/132

猛将現る

35話 猛将現る


 師匠の知り合いセンさんが仕えているという家に。

 家は立派な洋館だ。後ろの方は半分は東方作りで、東方作りの家にはセンさんたちが住んでいる。


「あら、お客さんですか母さん」


「家から西方風の黒い服に白い前かけをした少女が」


「娘のアンです。買い物は済ましたから夕飯の支度よ」


 後で聞いたら、あれが西方の使用人服で向こうではメイドと呼ぶそうだ。


「リュー、ご主人を紹介する。本館に来てくれ」


「お父上が他界されたと。若い方かな」


 大きなテーブルに数本のロウソク。

 天井にぶら下がってるのはランプってやつか明るい。


 辺境は西方からの文化が入ってきてるので中央の平民の暮らしとは少し違う。


「あ、ゴメンゴメンお客様だよね」

 

 食堂に入って来たのは十代の女の子だ。赤茶けた髪は三編みに、で両側お下げ。

 大きなメガネの下の瞳は青い。


「ボクが当主のラン・ミーレンだ。こんなカッコですまない。ちょと機械いじりをしてたから」


「機械いじり……」


「ラン様は父親譲りの機械好きでね、いろんな発明を……」

「まあ、たいした物は作ってない。父が作った高塀ほどね」


「ほお、あの見事な高塀は、そなたのお父上が」


「砂嵐避けだけど、たいして役立ってないんだ。あと数十年もしたらこの町も砂の下よ。部屋は適当に、女の子が多いね」


「辺境の町のさだめか……」


「食事が出来たら呼んで! アン」


 行っちゃた。


「部屋へご案内します」


 僕らはアンさんに男の部屋へ。


「コレが西方のベッドというやつか! ふかふかだよアニキ」


「東方の硬い寝台とはまるで違う。西方人は毎日コレに寝てるのか? おいマン・ケイそんなに跳ねて壊すなよ!」


「西方人だって、皆ではないだろう。アニキ何処にでも居るよ、路上で寝る者は」



 しばらくして、食事の準備ができたと食堂に呼ばれた。


「うわぁ旅をしてきて最高のごちそうだ!」


「マンケイ、食べすぎるなよ」


「遠慮しないでどんどん食べて、カナは多めに作るから、ボク、太って困る……カナの料理は美味しいからね」


 まあ、たしかに。このスープはいける。


「コレは、なんの肉ですか?」


「荒れ地で取れるオオネズミだよ」


「ぴょんびょん跳ねて捕まえにくいんだがラン様の発明で取りやすくなった」


「アレは昔からある物の応用だから、たいしたことないし、ボクの発明じゃないよ」



 翌朝、大砲の音で目が覚めた。

 その後のズシーンと言う音、アレは大砲を撃った後、壁から落ちたにちがいない。


「リュー殿、敵が攻めてきましたぞ!」


 センさんが大声で外の廊下を。


「ナニ、突然戦が始まったの。イヤだわ」


 リァンたちも廊下に出てきて窓の外を。

 なんだかヒラヒラした着物を着てるなリァンたち。アレは西方の寝間着?


 高塀の上を矢が飛んでるのが見えた。


 本当に戦が始まったようだ。

 塀の上に敵兵士たちが登って来るのが見えた。


「この屋敷にも来るかもしれないな、みんなで守ろう」


 一階でガラスのわれる音がした。

 思ったより早く来た。


 ボクらが、一階の食堂に行くとセンさんが兵士どもを。


「ここから外へ」

 

 ボクらも手伝って、のびてる敵兵士たちを外へ放り出した。


 さすが師匠と天林寺に居た人だ。


 外に出てみると敵兵士たちが大分入り込んでる。

 

 ボクと師匠は棍術棒を片手に敵兵たちを払い除け出入り口の方に行くと。

 昨日の門兵が倒れていた。扉が開かれている。

 簡単に入れるわけだ。


 扉の向こうには馬に乗った武者が見えた。

 彼はゆっくりと町の中に。


「ほう、コレは時代錯誤な立派な武将殿だ」


 師匠が言うように馬に乗った武将は長いあごヒゲで槍の先が大刀になった武器を持ち、きらびやかな鎧をまとっている。まるで昔を描いた時代劇の英雄だ。


「アロン、その棍を少し借りるぞ」


 珍しく師匠武器を。


「そなたが今回の戦の総司令官ってとこかな」


「なんだ、坊主。わしとやろうというのか!」


 すごい声だ。


 師匠が先手で走り寄った。 

 馬上の武将の大刀が上がったが、師匠は横から裏に周り棍術の連続突きを。

 ポォより早い!

 前に回りボクの所に。


「アロン、後はお前が」


 と、棒を返した。

 が、その前に。


 ドサドサっと武将の鎧が落ちた。


「ナニ、坊主やるよるわい! おかげで身軽になった」


 武将は、馬を降りてコチラに。


「あんたの相手は私の弟子が」


「なに、みくびられたものよのお。そんなガキがわしの相手に……貴様! ツァンレンか。なぜ、ラゴウと一緒に。貴様なら一国一城の主に」


 こいつもボクをツアンレンと。

 ラゴウと言ったな何者なんだ。


「ツァンレン?! ボクはアロンだ!」


 師匠のマネをしてやつの横から後ろにまわろうとしたが、馬から降りてるし鎧がない分動きが早い。


 なんとか大ぶりの大刀を交わしながら突きを入れた。


「ほうさすがだツァンレン。うまく俺の急所を突いたたつもりだろうが、力が足りんな、その人間は器が小さい」


「突いたのは急所ではないよ、おっさん」


「ナニ、腕が上がらん!」


「ウッガァルルル」


「アロン、はずしたな。が、嘔吐してる……」

「まあ、胃の中の物が全部出るまで吐きつづけて、腕も上がらないなら、ちょとした強者に倒されますよ。あの男。ボクの出番は終わりだ」


「将軍!大丈夫ですか。貴様ら!」


「やめろ、お前たちが叶う相手ではないウゲッ! 誰か俺を馬に乗せてくれ、引き上げるぞ! ウゲゲ」


「将軍が倒されて敵兵士たちは引き上げた」


 

 ツァンレンと奴らはどういう関係なんだ。


「さすがだねツァンレン」


              つづく  

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ