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虎の湯へ

26話 虎の湯へ


 翌日、早朝湯屋虎の湯を発つ。


 ボクらは山道を下った。


「おや、こんなとこで」


 師匠はいきなり襲って来た覆面の連中をよけてボクらの方に。


「ええっ師匠!」


 リァンが、とっさに覆面の脚を腕払いしマン・ケイの前で転ばした。


「マン・ケイ、そいつに乗れ!」


「ハイよ!」


「ウギャ!」


「まだ、来る!」  

 

 次のヤツは速い拳さばきで倒した師匠。


「後ろからも!」


 ボクは棍棒で応戦し、隣でリアンも賊たちを蹴り払う。


「チャオも闘いなさいよ!」


「そんな雑魚ならあんたでも倒せるだろ」


「チャオどの、賊一人につき……用心棒代が増えますぞ」


「そうだった」


「もうおそいわ!」


「奴ら逃げてったぞチャオ……。手加減してたんだけど弱い奴らだ」


「まだ、こいつが居るわ」


 わざと師匠がボクらの前に。


「そういうことか、マン・ケイどけろ」


 棒で覆面の男の腕を締め。立たせて師匠の前に。膝まつかせた。


「こいつは山賊ですかね師匠」


「行きは現れなかったよね賊は」


「覆面取ります」


 覆面をとったが知らない顔だ。


「ブサイクなヤツだな。おまえは何者だ!」


 チャオが男にデコピンをした。


「ひいっ!」

「どうだ、あたしのデコピンは痛いだろ。もう一発やろうか……」


 チャオは男の目の前にクルミを出し指で砕いたて見せた。


 ボキャ


「デコピンは、やめてあんたのタマを砕いてやろうか」

「チャオ、下品ね」


「ああ、ドコを……やめろぎゃあああ」


「まだ、一つあるから。もう一つも……」

「やめろ、言う。虎の湯のもんだ!」

「虎の湯? 虎の湯がなんで。料金はちゃんと払ったよねバアちゃん」


 と、チャオはワン婆さんを見るとワン婆さんはうなずいた。


「なんで、虎の湯があたしらを」

「やめろ!言う。だからその……タマを。俺は旦那に命令されただけなんだ!ババァからカネを奪えと」


「虎の湯って、そんなあこぎなことしてるの?」


「よし、その男を連れて虎の湯にもどるか。アロン、その男を縛りなさい」


「チャオ、酷いことするわね」

「何もしてないよ、ヤツの股間でもう一つクルミを砕いただけだよ。あたしだって、あんな汚そうな物は……」

「そうなの、でも痛そうだったわよ」

「同時に足を踏んづけてやったんだ。それでヤツは勘違いしたんだ」

「そうなんだ……」



 虎の湯に戻ると入口から刀や槍を持った連中が出てきた。

 それに店の主人が縛られて。顔が腫れてる。どうしたんだ。


「おや、どうしました虎の湯の旦那さん」


 もう一人縛られてるのは、覆面の男と同じ服だ。ボクたちを襲った連中の一人のようだ。


「そちらは、番頭さんじゃ」


 あれは、番頭か。

 縛られた番頭の後ろから背の低いドジョウヒゲの男が現れた。


「どうも、ウチのもんが失礼をしましたのでお仕置きを」


「あんたは誰かね。湯屋の旦那さんよりお偉い方かな。が、仕置はいいとして。その物々しい出迎えは何かな」


「坊さんには用はねぇ!」


 湯屋から出てきたのは、無精髭のおっさんとあの白虎会の大刀の大男だ。


「白虎会!」


 ボクとチャオが思わず。 


「ほお、この湯屋は護衛組白虎会の経営で。どうりで虎がつくはずだ」


「うるさい、坊主。俺らはそっちのババァに用がある。なあシン・チャオシー」 


「はぁ〜誰のことじゃわしはワン・メイというもんだが、人違いじゃないのかな」


「とぼけやがってババァ、いやジジィ! 俺たちを騙しやがって」


「はて、あんたらは雇い主のシン翁に騙されたと。やはり白虎会」


「あー俺は白虎会の頭領フー・トン様だ!」


「それは、おかしい白虎会は革命軍麒麟党に全滅させられたと聞いたが、あんたらはその生き残りか?」


「わかった。馬車の周りで死んでたのは白虎会じゃないな。で、殺ったのは白虎会だね! あの遺体は……」


「さて、何者でしょうな。威勢のいいおチビさん」


「なんだと、あんただってあたしとそんなに変わらないチビじゃないかドジョウヒゲ!」


「ドジョウヒゲ……チビといったな小娘。お頭、面倒です、こいつら皆殺しにしましょう」


「モー、はじめからそのつもりだ!」



「大変だ!お頭ぁああ」


「おや、あれは役人のトコへやった……」


 馬に乗って現れたのは昨日すれ違った白虎会の。


「何が大変なんだ?」 


 男は馬で白虎会の頭領の前へ行き降りた。


「今朝、夜明けと同時に護衛に守られたシン・チャオシーの馬車が町を出ました」


「ナニィ〜どういうコトだ。シンはココに……」


「だから、人違いだと言ったのだ」


「モー、コレはどういうコトだ。はじめの俺らはなんだったんだ!」


「おとりだったのかも……お頭」


「ううっ、面倒だ。フー・ガ、後はまかせる。こいつらを始末しろ」


 新たに出たという。あの金持ちの荷馬車を襲うつもりか。

 白虎会の連中は、大男をおいて去っていった。


「なんだよ、奴ら人違いして、おいてったのはバカそうな大男かよ」

「チャオ、そいつはボクが」


 ボクが前に出るとヤツの目つきが変わった。


「おお、コレは奇遇だ。ツアンレンじゃないか」


               つづく   

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