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大乱闘

16話 大乱闘


「ビン、ゴウ! こっちから山に逃げろ!」


「アロン!」


「あとはボクにまかせろ」


 ボクは見張りから取ってきた布巾かぶり宴会場に降りてきた。


「おい、女の取り合いかぁオレも混ぜてくれ!」


「なんだ、てめぇは。あいつらの仲間か?!」


「仲間、オレたちみんなナマカだろ!」


「ナマカ? おい何言ってんだこいつ。どけっ!」

「それは出来ないな。オレ、あいつらのナマカだから」


「おい、こいつも見なれない顔だ! やっちまえ!」


「お、なんだ? ゴン」

「ケンカだ、ケンカだ!」


「女の取り合いだってよ……しけてなぁ。俺は最中だ。ゲヘヘ。あ、なにすんだよオレの女を。イテッ! 殴りやがったな」


「このヤロー!」


「ひぃ〜イテテ。オレは関係ないだろ!」

「誰だ! わしの焼豚食ったのわぁ!」


「女の取り合いならよそでヤレ! イテッ誰だ俺に芋を投げたのは!」



 頭領の小屋。


「うるせぇ奴らだなぁ」

「女の取り合いだってさ……男は独占欲強いからね。ねぇ頭」

「ああ、なんで連中はおまえみてぇな男女の魅力がわかんねぇんだか」

「頭、男女は嫌いな言い方。ふたなりも嫌い。セラフィトとでも呼んで」


「呼び方なんて、どうでもいい。俺はお前が空から降りてきたときに虜になった。地上のものではない美しいおまえになルファ」


「あなたを山賊なんかの頭で終わらせないよ。もう一回しよっ」



 一方、宴会場では殴り合いの大ゲンカに。


「アチッ! ナベを……バカヤロー食べ物を粗末にするな!」


「その女が誰のだって!」


「殴ったな、オヤジにも殴られたことないのに」


「おい、誰だオレの下着を盗んだヤローは!」


「アロン、うまくやったね」


 ポォも山からおりてきて、乱闘の中に。


「ポォ、この乱闘中に女たちを隠れ処から出せ」


 この、ヤロー バキッ!


「わかった、アロン。一人で大丈夫か? すぐに戻る!」


 ポォが、女たちを集めだした。女のポォの方が女ちは信じるだろう。顔見知りもいるみたいだし。

 赤の他人のボクよりいい。


 ちょっかいだす山賊もいたが、ポォなら。


「まったく、誰だケンカ始めた奴は。ゆっくり酒が呑めねじゃねーか!」


 真ん中に居たデカいやつが立ち上がった。

 あの男はココ、華中の人間じゃないな。

 髪の色は金色で目が青い。西方の人間だ。

 向こうで悪さでもしてこっちで山賊になったのか?


 あんな毛色の女を港の町で見た覚えがる。


 男は棍棒のような腕を振りまわし。殴り合い中の男たちをぶち倒す。


「酒の邪魔をするな!」


 あんなのも山賊の中に。

 うわぁこっちに来た。

 逃げるか? 

 アレ、足が動かない!

 どうなってんだ。

 なんだか、体が熱くなってきた。


「ガキ邪魔だ!」


 ボクは金髪の振りまわした腕を腕で受け止めた。


「なんだと!」


 そして片方の腕で男を殴りつけた。


「イテェな、殴ったな……血が鼻血が出た!」

「もう一発どうだ」


 ボクは拳をかまえて思いっきり跳んだ。

 拳は金髪大男のアゴに入った。


 男が一瞬地から離れてバタリと倒れた。


 これにはケンカしてた男たちが注目した。


「俺は見た、あの小僧がジア・チョンを殴り倒すのを……」

「ジアを倒した」

「あのガキは誰だ」

「あいつ仲間か? 知らん顔だ」


 ヤバい目立ちゃた。

 なんで、体が動かなかったのに。

 魔王の力が、あの金髪大男と闘いたかったのか? 


「おい、てめぇは誰だ。アレ、女が居ねぇドコ行ったんだ?」


「おお、ケンカに夢中になってたら女が……」


「おい、そこの小僧。怪しい奴だ!」


 まいったなぁ連中ボクを囲んだ。


「どうした、ガキッ。オレと勝負だ」


 ケンカは素手だった山賊が武器を持ち出してきた。


 大刀を振りかざして襲って来たヤツをかわして殴りつけた。

 倒れた男から大刀をうばった。

 槍の先が刀になっている昔の武将が使っていたような大刀だ。


「けっ、そんなデカいの使えんのかよ!」


 槍で突いってきた男の槍を大刀で叩き落として顔の前に刀を。


「一人ずつじゃ面倒だから束になってかかってこいっ!」


 ボク、なんでそんなコトを言ったんだろう。

 多種多様の武器を持った連中が襲って来た。


「ウオッアアアア」




 一方、ポォたちは。


「ババ、早くこっちに! あんたで最後だね」

「ああ、あんたはラン先生とこの」

「孫のポォだよ、早く逃げて!」

「大丈夫かね、ヤツら追ってこないかい?」

「大丈夫、わたしが追わせないから」


 ビンやゴウたちは無事に逃げられたかしら。


「アロン!」


 助けに行かなくちゃ。



 頭領の小屋。


「なんか外が静かになったな……」

「ケンカがおさまったんじゃないの」


「おかしい……宴の声もしねぇ。ルファ、ちょっと外の様子を見てくる」


「いってらっしゃ~い」


 フフフ。死なないでよ頭。



「おわぁ!どうしたんだ。コレは?!」


 手下どもがみんな倒れてる。あの金髪大男のジア・チョンまで。

 宴会場で、立ってるのは一人。

 誰だアレは知らねぇ顔だ。


「おーい、小僧。何があった?!」


 あの小僧、緑の頭巾だ。仲間なんだよな?


「ちょっとばっかしやりすぎた。あんたは……もしかして親玉か?」


「あぁ。おめぇ俺の顔を知らねぇのか。仲間じゃないようだな、てめぇ誰だ!」


「山賊の頭かあんた?」


「そうだ、大山嵐のイズルとは、俺のことだ」


「誰だって? 知らないなぁ」


「その大刀はオレが手下にくれたやつじゃねーか。そりゃ俺のお古だ」


「俺は新品のこいつを使うぜ。かかってきな!」


 頭の大山嵐のイズルは、ボクと同じようなピカピカの大刀を手にした。


               つづく

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