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七武人参戦

130話 七武人参戦


「おい、アロンなんだろう大丈夫か?」


 ハリネズミのように矢が刺さった大男化したアロンは、槍が刺さったままだ。

 それが支え棒のようになり立ってる。前にまわりこんだが長く伸びた髪で顔はよく見えない。


 こいつ、本当にアロンなのか? おっと。


「チャオとやら、油断するな。ココは戰場だぞ」


「ありがとー」


 ムンランが、周りの敵を。


 後方から妙な連中が。


 ニュウの狙ってるあの女も居る。

 先頭には、大斧を持った馬に乗った男が。

 あんな物で馬から攻撃をうけたらたまらんだろ。

 甲冑姿で顔は見えないが凄まじい勢いで敵を斬り払っていくヤツも。

 あの甲冑で、よくあれだけ動けるもんだ。


 坊さんも混じってる。

 車椅子の爺さんまで。


 後方で馬から弓を射っいってるのは七武人の頭だ。アレが噂に聞く七武人。

 

 あのゴブリンの大将へ大斧使いが。



   バキッ


 アロンに刺さった槍が一本折れて、もう一本は抜かれた。

 アロンが動き出した。


 両腕を肩までゆっくり上げると。


「ウガァアー」


 と声を上げ胸の前で腕を交差させ力んだ?


 うわあっ!


 全身の矢が体から抜け飛んだ。

 

 逆ならこっちがハリネズミだ。


 運悪く矢が当たった周りの兵士が敵も味方も倒れた。


「ウグッ」


 アロンはあのゴブリンを見て、移動しょうとしたときに。


 大きな馬に乗った武将が現れた。


「おまえの相手はワシだ、ツァンレン!」


「出てきたな……ラゴウ」


「たしかに魔王の気をはなつ貴様は……ツァンレンなのか。ワシは、初めて顔を合わせる」


「いや違う、ボクはツァンレンではない、アロンだ。ツァンレンはお前たちが……」


「なぜ、それを? 城に侵入したのはおまえかぁ」



 あいつが魔王のひとりラゴウか。

 戦好きと聞いた、そしてトウメンの王だ。


 自ら決戦に。

 武器は狼牙棒か、大河英傑伝の雷王の武器じゃないか、見た目も、雷王だ。


「こうして自ら戦うのも久しぶりだ、相手がツァンレンとは誇らしいわい!」


「だから、違うと言ってるだろ」


「素手で打ち込んでくるか、そんな技。我が狼牙棒をうけてみろ!」


 うわぁまるで講談の英傑を実際に見てるようだ。あの重そうな狼牙棒を自在にあやっている。


 が、アロンもスゴイ。あのトゲウリみたいな狼牙棒の先端を素手と腕で。


「アロン、コイツを使え。町の武器屋に作らせた、あんた用の特注棒だ!」


「小旋風!」


「おお、師匠。コレはありがたい!」


「出来たてのホヤホヤだ」



  ガンガンガンガン


「打ち合う音が」

「チャオ、アレは金属製だからな。あたしじゃ重くてあつかえない」


「ホァタアー」


「教えたばかりの朱雀飛翔棍連続扇風! 見事だアロン」


「しかし、当たらなければぁ」


   キキッー 


「なんだ、大きな鳥が」


「鳥じゃない、手足が」


「ルファか、空から攻撃とは」


「ホラ、ツキありだ!」


 アロンの頭に狼牙棒が直撃した。

 アロンがフラっとしたが。


「ボクは石頭でね、血も出ないよ! ハァ」


「青龍乱打、ソレは祖父さんの技だ。教えた覚えはない」


「朝稽古をしてるのを見たからな!」


 なんか、やけるなぁ。あたいも大河九紋竜棍を教えておけばよかった。


   バサバサ 


 ルファという羽人間が空から槍で突いてくる。

 二対一では、ふりだな。

 しかし、相手が相手だけにあたいらでは手出しが出来ない。


「二人も揃ってナニしてるちびっ子ども」


 槍を持ったムンランが馬の上からルファを。


「ちびっ子だと、このデカ女が」

 

 ポォ、たしかに。馬に乗ってるから、よけいにデカく見える。


「人間め、我らの邪魔をするな!」


   ヒヒィーン 


「ナニ、馬が」


「おい、ムンランなんであたしらに」


「知るか、勝手に馬が!」


 馬を狂わせたのか?!


「馬をおさえろデカ女!」


  ガンガンガンガン


「ツァンレン、貴様の強さもこの程度か!」


「何回言えばわかるんだ、ボクはアロンだ!」


   ガンガンガンガン


 思ったより強敵だラゴウ。

 力を解放しても互角か、他の魔王が組むのは納得だ。


「アロン、おまえの強さもその程度か!」


 えっ、その声は。

 師匠が馬で、連れているのは。

あの子だ。ツァンレン。


 師匠が、トウメン国王城から。

 もう一人馬に乗った。女が。


「女狐、なんで坊主と。貴様裏切りか」


「ルファ、私はあんたらと組んだ覚えはない! なんで裏切りだ!」


「魔天の者のくせに人間についてるからよ」


「いつから、魔天と人間界が争った? 関係ない」


「子どもを連れ出してどうする気だツォンミン!」


「この子を監禁してたあんたらこそ!」


 あの女狐は、ボクらに?


「そんな戰場はさっさと終わらしなさいアロン」


「師匠、そうは言っても。ハアッ!」


 なに、ツァンレンがワシの頭に。


 アロンが、ラゴウの兜の上に立った。


             つづく


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