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ブタと再会

118話 ブタと再会


「魔王十三王とか、わかれば、わかるほど分からなくなる」


 ボクは夜明けまえ瞬速で仮修理した王都の門を破り。

 ウーサイを背に国境へと走った。



「うわぁ、なんだ今の!」


「どうした? おい、門が壊れたぞ!」


「何が通ったんだ……」




 国境近くの荒れ地。


「ふわぁ〜夜明けだぞ?!」


 目が冷めておきたら、何やら土煙を上げてコチっちに走ってくる。


「おい、みんなおきろ!」


「どうしたの?」

「なんだ、チャオまだ、夜が……」


「あけてるぞ、リー。 目枕を取れ、何か来る!」


「あれは人だな、馬ではない。昨日、ブタを追って来た連中とは違うようだな。チャオ殿」


 皆が日陰にしているウーサイのブタは昨日、一頭だけで兵隊に追われて戻ってきた。

 ウーサイやアロンはどうした?


 兵隊たちは、テキトーにあしらって追い返した。

 今度はなんだ。昨日の兵隊? しかし、まだ朝早い。


「アレはアロンさんですよ」


 レイは、目がイイな。あたいには人の姿は?

 しかも、アロンとわかるのか。


「追手とか、ないようね。王を殺ったのかしら?」



「おーい、みんな。こんなトコまで……」


 向こうも、こちらを確認したようだ。


「アロンがもどった!」


 まあデカいブタが横たわってればわかるか。


「ブタも一緒か」


「ブヒッ!」


 アロンの背にウーサイが。


「おお、ブタよ。逃げきれたか……」


「いや、ウーサイ。ちょうど通りかかったあたしらがブタの追っての兵隊を追い返した」


「そうか」


「こいつ、疲れてたのかあたしらと合流するとすぐに寝ちまったんだ。仕方なくあたしらはココで野宿してた」


「そうか、ブタは病み上がりだったからな」

「いやアロン、ブタは病んではいない。傷つき死んでたんだが、あたいが蘇生した」


「何があったんだ王都で……」


「まあ、いろいろと。結局ボクは何も出来ない展開で戻った……」



 ボクとウーサイは、朝食をとりながら王都での出来事を話した。


「そうか、ウーサイが寝返ったんじゃ仕方ない。いくら強いアロンだって三魔王相手では」


「おい、チャオ。あたいは寝返ったなどと話してないぞ」


「違うの?」


「違うわ!」


「面白い話だな、十三魔王の最後のひとりを誰も知らんのか。それに百年まえの英雄か……」


「師匠は、英雄ツゥン・シイアチイユドンの行くへを? もしかして出家した先は天林寺では?」


「知らぬ。が、ツゥン・シイアチイユドンは人間だと思うがな……。なぜなら魔王と戦い人の世を守った。魔王なら守る意味がわからん」


「ただ、魔王ラゴウと仲が悪かったとか」


「チャオは、話を聞いてないなぁ。ラゴウは、最後の魔王を知らないのだ。仲がどうとかは、ないだろ」


「あんたもだろウーサイ。なぜ知らん、その最後の魔王とやらを」


「知らんやつなど山ほどいるわ」


「あの、アロンの体に入ったというツァンレンという魔王に話を聞くことが出来ないのかしら」


 と、リァンはボクを見るが。


「そんなコトは、したことはないし。出来るのかもわからない……」


「チビスケ、どうなんだ魔導引の術で話をすることは出来ないのかな……」


 師匠に言われたニュウは、かばんから魔導引の書を取り出してパラパラとめくり。


「そんなの、書いてない……」


「そうか……一度インアルに戻ってアルにも聞こうかと……知ってるかどうか」



 僕らは国境を越え、インアルに戻ることに。


「なるほど、兵力が弱まったトウメン国には、それほど兵が集まってないのか」


「はい師匠。奴らの戦の要だったふたりの魔人将を倒しましたからね、あとは戦慣れしていない兵士ばかり……まあ華中国側も同じようなもんですけど、天導引の七武人とやら以外は……」


「連中には会ったよ。何人か、欠けて今は七人いないそうだ。で、アロンを仲間に加えたいと言っていたな。私に言われても、と言っておいたわ」


「ボクを七武人に……」


 あの車椅子の老人に協力したせいかな?


「どうした、アロン。入りたいのか」


「いや、奴らはニュウの家族や仲間を殺した連中ですから……。あの男、そう言ったら。ニュウを、『なにも知らない子どもに、正しい術の使い方を教えろ』と……」


「ほう、なるほどな。奴らの頭だろう」


「みたいですね、その男。あの女より話のわかる男だった。彼らは?」


「敗残兵を追っていたよ。さすがに国境近くまで来て戻った」


「奴らはなかなかの武人でした。彼らなら、残りの三魔王を……」


「師匠、高い塀が見えてきました。あそこがインアルですか?」


「ああ、そうだレイさん。なんか懐かしいなぁ。マン・ケイは、元気かな?」


「子供が居たりしてな」


「チャオ、ボクらはそんなに、はなれてません。子どもって」


「アロン、マンケイの女の腹の中だ。なら、ありえるだろ」


「マンケイのヤツがちゃんと避妊してなかったらな……。あやつ、そういうところはまだ若いからな。おろそかにしていなければいいが」


「床技には、そういうのは? 師匠」


「難しい……やはり用具を使わねばな」


 

 門まで近づくと、扉が開き。


 マン・ケイやアル。センさん家族が迎えてくれた。


 大きなブタを連れた一行だ。遠くからでも、わかったようだ。


「おい、アロン。マンケイのヤツが赤ん坊を抱いてる」


             つづく

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