第八話 怖い人
一週間後。
ジェイミー「今日は久しぶりに休みだー。」
たかし「ボクはこれから図書館行ってきます。」
ジェイミー「ボクも一緒に行ってもいい？」
たかし「だ、ダメです！絶対にダメ!」
ジェイミー「何で毎回そうなの？」
たかし「ジェイミーがいると目立つからです！」
ジェイミー「ボクがいると目立つ？！」
たかし「というわけで行ってきます。」
ジェイミー「待って！今日くらいはいいでしょう？タカがいない日常はつまらない。」
たかし「大人しくしてるならいいよ？」
ジェイミー「オーケー！オーケーだよ！支度するからちょっと待ってて。」
ジェイミーは、自室に入って行った。
ジェイミーは毎回準備に時間がかかる。美容男子で美容やオシャレにいちいちこだわる。長くて二時間待つこともある。
ボクはジェイミーの支度に一時間待った。
ジェイミー「お待たせ。ごめんね、待たせたね。」
たかし「いいよ。毎回のことだから慣れてる。」
ジェイミー「タカ。変装完了！早く図書館行こう！」
ボクたちはジェイミーの統括マネージャーであるソウジさんの運転する車に乗り込むと早速国立図書館へ向かった。
国立図書館へ到着し、早速図書館へ入る。
たかし「お願いだから大人しくしていて下さい。」
ジェイミー「そんなにボクって問題ある？」
たかし「十分あります。毎回見知らぬ他人とベラベラ話して。」
ジェイミー「だって楽しいじゃん！」
たかし「とにかく誰とも社交的に話さないこと。わかりましたか？」
ジェイミー「…。」
ボクは早速司書の勉強となる資料を探す。
ボクは資料を探すと早速空いている席へ腰かける。
ふむふむ。なるほど。
城田「グースカピー。」
たかし「ん？」
誰か寝てる。こんな公共の場所で。迷惑だなぁ。
ボクは寝ている人が気になり探し出す。
あ！いた！
ボクは寝ている人を発見した。…どこかで見たことある。気のせいかな。
ボクは彼を見つめ続けた。
城田「ん？はー。ん？」
ボクは彼と視線が合う。
ヤバい…。
ボクは彼を見ることをやめて資料に集中し続けた。
ジェイミー「タカ。何焦ってるの？」
たかし「え！別に何でもないよ。」
ペラペラペラペラ
ボクは恐る恐るさっきの彼を見る。
彼はまた眠いのか眠りに入っていた。
あぁ…良かった。怖かった。あの人、何か元ヤン臭を感じたんだよね。気のせいかな。ん？何かどっかで見たことある…。
ボクはまた寝ている彼の方に視線を向ける。
たかし「あーーーー！」
ボクは思わず大声を上げた。
ジェイミー「タカ！声大きいよ。どうしたの？『…ボクに騒ぐなって言った自分が騒いでるじゃん！』」
あ、あの人は同じ、同じ学校の怖い人！ぐ、偶然すぎる！何でここにいるの…？
ボクが大声を上げたことで彼は目を覚ます。
城田「あぁ…？てか、ねむ…。あぁ?ってお前か！お前さっきからこっち見て何なん？」
たかし「あ、あの、その…。」
城田「ちょっと表に出ろ！」
たかし「は、はあああい！！！」
ボクは怖くて頭の中が真っ白のまま彼のいうことに従い、図書館の外へ出た。
