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第83話 ボクよりジェイミーが好きですか?

スタスタスタスタ


紫帆「佐藤くん。あと少し頑張ればまるまる公園よ。それにしてもあなた、運動神経悪いのね。」

高嗣「…はい。昔からです。幼稚園の時から。」

紫帆「そう。じゃあ運動会とかは余りいい順位じゃなかったんだ?」

高嗣「はい。いつもビリでした。それで同級生からいじめられていました。」

紫帆「大変だったわね。」

高嗣「…はい。それで、同級生の女子たちから嫌われていました。だからも、森野さんもボクの事好きじゃないんだと思います。」

紫帆「うーん。まあ彼女はジェイミーに夢中だからねー。でも、1回振られたくらいで落ち込む事ないわよ!彼女を振り向かせるためにあなたから趣味の話をしたり、特技を見せればいいのよ。」

高嗣「趣味や特技ですか…。」

紫帆「佐藤くんの趣味は?」

高嗣「…趣味は、読書です。小説なら何でも読みます。漫画は余り読まないです。あと料理です。」

紫帆「そうなんだ。あなた料理するの?」

高嗣「…は、はい!3食自炊してます。」

紫帆「へー!意外だね!得意料理は何?」

高嗣「…お、オムライスと肉じゃがと筑前煮とグラタンとハンバーグとあと…」

紫帆「凄い!凄い!!何でも作れるんじゃん!」

高嗣「何でもってわけではないですけど…。」

紫帆「よし!佐藤くん!協力するから彼女を誘って料理食べてもらいましょうよー。」

高嗣「えー!だ、ダメです。」

紫帆「何でよー。せっかく彼女にアピールするチャンスなのに!」

高嗣「…だ、だって。恥ずかしいじゃないですか。好きな人に料理を作るって。」

紫帆「最初はそうだと思うけどだんだん変わってくるものよ。彼女を振り向かせたいんでしょ?だったらやりましょうよ!今あなたが選ぶ手段は実行のみ!」

高嗣「…わ、わかりました。作ります。でも。」

紫帆「でも?」

高嗣「…ボクの家、友達と同居だから家には招待できないです。」

紫帆「…そうなら彼女にお弁当作りましょうよ。一日授業がある日を狙うの!」

高嗣「…うまくいきますかね?心配です。」

紫帆「大丈夫よ!きっと大丈夫だから安心して!」

高嗣「ありがとうございます、松山さん。」


スタスタスタスタ


太陽「たかしー!!」

悟「あ!高嗣いたいた!」

倫子「佐藤さん!!」


高嗣「も、森野さん!!」


3人「ハアハアハアハア。」

高嗣「…も、ももももも森野さん!さっきはごめんなさい。ボクの事なんか嫌いですよね?」

倫子「え?!嫌いじゃないですよ。佐藤さんの事はお友達として好きです。」

高嗣「…や、やっぱり森野さんは…。も、も、森野さんは。」

倫子「…はい。」

高嗣「え、えっと…。」

紫帆「佐藤くん頑張れ!!」

高嗣「あああんと、えっと、その。も、ももも森野さんはやっぱりジェイミーが大好きなんですよね?ジェイミーに敵うものはないんですよね??」

倫子「…それは。どういう意味ですか?」

高嗣「…じぇ、ジェイミーの事は恋愛感情で好きなんですか?それともただファンとして応援しているだけですか?」

倫子「…ジェイミー様のことは…もちろん恋愛感情で好きです。ジェイミー様以外私にとって大好きな人はいません。」

高嗣「…やっぱりそうだったんですね。ごめんなさい、こんな地味で不細工で低身長で暗い人間があなたの事を好きになってしまって。本当に申し訳ないです。ごめんなさい。ボクなんかよりもジェイミーから好きって言われる方が嬉しいに決まってますよね。」

紫帆「佐藤くん。あなたは不細工でもないし暗い人間なんかじゃないわよ。仮に私が倫子さんだったらジェイミーよりもあなたを選ぶわ。」

高嗣「へ?」

紫帆「第一にあなたは一般人、ジェイミーはスター。普通に考えるなら一般人であるあなたを選ぶでしょう?そもそもまず私はジェイミーが大嫌い。あの人は私の好みから大々的に外れるの。だからあの人の情報は私の視界にはこれっぽちも入って来ないの。心にもグッと刺さらないし。それに比べてあなたは一般人で常識ある人間。顔は自然と視界に入ってくるし心に刺激がくるわよ。」

高嗣「…松山さん。そ、そこまでジェイミーが嫌いなんですか?」


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