第68話 輝かせてみせる!
太陽「ハァハァハァ。」
クリス「大丈夫か?」
マイケル「俺は合格かな?」
太陽「どうすか?ジョンコーチ。」
ジョン「うん!選手になれる実力はあるよ!明日からちゃんとうちの所属選手になるんだからちゃんと来てね〜!」
太陽「??」
菜央弥「鷹島。合格したぞ。明日からクラブの所属選手にするって。だからちゃんと来いだってさ。」
太陽「マジすか?よっしゃー!」
ジョン「ジェイミー?」
佳宏「はい。」
ジョン「タイヨウに英語を教えなさい。今のままでは私とタイヨウの間のコミュニケーションが取れなくて困る!」
佳宏「わかりました。」
ジョン「ジェイミー、お前は頭がいいし、それに彼はお前の弟子だろ?よろしく頼むよ。」
佳宏「太陽。後で家で話がある。」
太陽「うす!」
ジョン「今日は解散だ。帰りなさい。」
ジョンさんが皆帰っていった。
帰っている最中にヒロが鷹島さんに話しかけた。
佳宏「太陽。ここに寄るよ。」
太陽「どこっすか?」
キー
車が停まりヒロは降りる支度をする。
太陽「師匠。ここって俺らが最初に一緒に来たジムじゃないすか?」
佳宏「今からここで来週の大会に備えたトレーニングをする。太陽も明日からクラブの所属選手に登録するんだから一緒に降りて訓練に励もう。金は俺が出す。」
太陽「え?この高級ジムで?金は自分で出すっすよ。一応貯金まだ沢山あるし。」
佳宏「お前は一応俺の弟子なんだから、俺が払う。貯金は大事にしまいなさい。」
太陽「わかりました。」
佳宏「よし!行くよ。」
太陽「うす!」
二人はジムの中へ入った。
太陽「うわー!」
佳宏「ん?どうした?」
太陽「これがスターが通う場所だと思うとちょっと。」
佳宏「ダメか?」
太陽「あー、俺は住む世界が違うなって。」
佳宏「でも、あんた少し前まで日本ではスターだったんだろ?」
太陽「師匠!何故それを!それに俺そんなにスターでもなかったし。ただの子役だし。」
佳宏「でも人気だったんでしょ?スターには違いないじゃん。でも、何故突然スターを辞めた?」
太陽「…俺嫌だったんだ。一人の女が。」
佳宏「え?」
太陽「俺は元々その人好きだった。幼なじみだし、親しみやすくて可愛かったし。でも、ある日その人が俺の共演者の女子を集めていじめを繰り返していることを知った時はショックだった。だから、俺なんかがいなければいじめは無くなるのかと。」
佳宏「それで辞めたんだ?辞めるなよ。もったいない。お前は彼女らをかばってすんだのかもしれないけど、俺だったらそこで辞めないでどこの誰よりも常に人気者で輝いていたい為に努力するね。」
太陽「ジェイミー…。」
スタスタスタ
ヒロは受付に行って手続きをする。鷹島さんはただヒロを見つめるだけ。
佳宏「太陽!芸能界はダメだったかもしれないけど、テニスでは俺が絶対お前を輝かせてみせる!」




