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第42話 嫉妬

 ヒロの記者会見を見ていると、自分の日本国籍名が【浦嶋佳宏】であること、日本の大企業【浦嶋商会】の創業家で祖父が会長であること、姉2人が日本でモデルをしていること、もう1人の姉がアメリカの大学で医学を研究している医学生であること、父親がアメリカの大学で子供の発達を研究していること、母親が現在も精神疾患と闘っていることを話していた。ボクは自分がヒロだったら本当のことを話せていなかったんじゃないか、逆に嘘ついてしまうのではないかと想像した。それよりも前に会見を開くこと自体が怖くてできないんじゃないかとすら思えた。

 でも、この会見を開いたことでヒロに日本からCMや番組出演のオファーが殺到したそうだ。そして、今まで日本でモデル・タレントとして活躍している3番目のお姉さんも今まで聞かれなかったきょうだいの話題を聞かれる機会が増えたんだそうな。そして、もう1人のモデルとして全く売れていなかった一番上のお姉さんも仕事が以前と比べて仕事が圧倒的に増えたんだとか。嘘をつかないこと、黙っておかないことでいいこともあるんだと気づかされた記者会見だったように思えた。ボクはこの結果を見て、聞いて自分も誤魔化すのは辞めて正直な人間になろうと思った。

 ボクは数日後、学校へ行くと体格がいいおデブちゃんがボクに近づいた。また何かされるのかと怖くなった。


九条「この前の会見!見たよ!見たら逆にいい方向に動いたね!悔しい!」

高嗣「…そ、そんなにそこまで彼のこと嫌なんですか?」

九条「当たり前じゃん!ボクちゃんにいい態度とらないでさー。キミには態度良くてさー。ズルいよねー!」

高嗣「そ、そんなことないと思いますけど。彼はとてもいい人です!」

九条「お前本当腹立つな!今すぐここに佳宏を呼んでこい!じゃないとまたお前をいじめてやる!」

高嗣「そ、それは無理です!」

九条「何ー?!アイツが来なきゃ話進まないのに!お前今すぐスマートフォンこっちによこせ!お前が呼べないならボクちゃんが呼びつけてやる!」


ボコボコ


ボクはおデブちゃんから頬を2発殴られた。ボクはその場に倒れ込んだ。


高嗣「痛い!」


更におデブちゃんはボクの腹を5回蹴った。


高嗣「くわっ!!」


おデブちゃんはボクのリュックサックからスマートフォンを探す。

ボクは体が痛くて何も身動き取れず声もあげられなかった。おデブちゃんはスマートフォンを見つけるとニヤつく。だが、ボクのスマートフォンにはロック画面にロックをかけてあるし、指紋認証も設定している。


九条「クソ。ロックと指紋認証がかかってやがる!クソー!」


おデブちゃんはボクのスマートフォンを地面に思い切り叩きつける。


九条「クソー!これだと呼べないじゃないか!今すぐ番号教えろ!このクソが!」

高嗣「…。」

九条「お前の身がどうなってもいいのか!早く答えろ!」

高嗣「お、お、教えません。」

九条「何だと?!このクソ野郎がー!」


おデブちゃんはボクを殴ろうとかかった。


ザワザワ


辺りが騒がしくなり、急におデブちゃんの拳がボクの顔の前で止まる。


九条「このクソが!覚えておけ!」


おデブちゃんはどこかへ消えていった。

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