第三話 お出かけ
たかし「ただいま。」
シーン
部屋の中は真っ暗で誰もいない。普段からそうですけど。たまにしかジェイミーとは生活しないし。一人暮らしのようなものだ。
ボクはナポリタンを三人分作ると自分の分を食べる。TVでもつけようかな。
テレビを付けるとジェイミーがちょうどニュース番組に出演していた。
アナウンサー「ジェイミーさん。今回の試合も素敵でした。圧巻でしたね!」
ジェイミー「ありがとうございます。」
アナウンサー「感想をお願いします。」
ジェイミー「今回試合は自分では90点です。自分の中では良かった部分とダメだった部分がありました。また成果を出せるよう日々努力したいと思います。」
アナウンサー「優勝おめでとうございます!アメリカ全土、いや、世界に感動を与えた試合だったと思います。これからもいい試合を期待していますよ。」
ジェイミー、忙しそうだな。がんばっているんだな。ボクも夢に向かって頑張らないと。
ボクは勉強して寝る支度をしていた。
ジェイミー「ただいまー。」
ジェイミーが帰ってきた!
たかし「…おかえりなさい!」
ジェイミー「タカ!会いたかった。」
ボクはジェイミーから急にアツいハグを受ける。
たかし「…夜ご飯できてるよ。今日のご飯はナポリタンだよ。」
ジェイミー「ワオ!センキューたかし。…タカ、ボクが帰って来るまで待っててくれたの?」
たかし「うん。今ちょうど勉強終わったところだったよ。」
ジェイミー「タカ、今日学校大丈夫だった?」
たかし「…だ、大丈夫だよ。」
ジェイミー「リアリー?」
たかし「本当だよ!…図書館で勉強できて楽しかった。」
ジェイミー「…何かあったらすぐボクに言うんだよ。助けに行くから。」
たかし「ありがとう。本当に大丈夫だから。」
ジェイミー「…お友達はできた?」
ギクリ
たかし「…まだだよ。一日目だしすぐ仲良くなれるわけではないよ。」
ジェイミー「…そうか。」
たかし「…それにボク、ほらジェイミーみたいに社交的じゃないから…。」
ジェイミー「…たしかにそうかもしれないね。」
たかし「…。」
ジェイミー「…シャワー浴びるね。疲れた。」
そう言うとジェイミーは自分の部屋へ統括マネージャーのソウジさんと一緒に入って行った。
ボクは嘘ついたことにビクビクして少しの間その場から動けなかった。
ごめん、ジェイミー。ボク、キミには心配かけたくないんだ。
ボクはトボトボ自室へ戻るとベッドへ潜り込んだ。
明日も学校に行かないといけない。頑張ろう。
ボクはしばらくして眠りについた。




