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第21話 ヒロはボクより絶対絶対上だ

ケイト「…もちろん!側にいたい!いつまでもあなたの側に。離れたりしないわ。」

ジェイミー「ありがとう。香澄。」


2人はお互い抱き合う。ボクの存在など忘れたかのように。


ケイト「私たち遠距離恋愛だけど、私はあなたを嫌いになったりしないわ。これからも。だからこれからもたまにこうやって会えたら嬉しいわ。」 


香澄ちゃんは泣いていた。


ジェイミー「本当はもっと一緒にいる時間がほしいよね!」


ヒロは香澄ちゃんの涙を拭う。


ケイト「ホントよね!私大学卒業したら絶対佳宏の側に行くから。だから、それまで待ってて!」

ジェイミー「もちろん!約束だよ!」


ボクは呆然と2人の様子を眺めるしかなかった。後から2人から謝られた。


 あれからボクはベッドに横になりながらずっと考え事をしていた。ヒロって絶対ボクより上だよなー。凄いよなー。自己中な部分はあるけど、顔は綺麗だし、勉学も小学校から大学まで飛び級でしかも、首席で卒業、スポーツは万能だし、実家が大金持ちで凄いけど、自らも大金持ちだし、仕事は順調だし、恋愛も順調だし、友達だって多い。ボクとは偉く違い過ぎる。ボクだって飛び級して首席で卒業したいし、スポーツも上手くなりたい、恋愛だってしたい、というかしてみたい。友達だってもっとほしい。

 ボクはベッドから降りて、玄関で靴を履き外へ出た。走って電車に乗って辿り着いた場所は海だ。ボクは暗い海に向かって大きな声で叫んだ。


高嗣「ボクだってイケメンになってもっと勉強できて運動上手くなりたい!恋もしたいし、友達ももっとほしい!」


ボクはしばらく浜に立ち尽くしていた。


 次の日。

ボクは朝起きてから清水さんに連絡する。


高嗣「清水さん。相談したいことがあります。ちょっといいですか?」


清水さんからすぐ了解の返事を貰い、ボクは学校のカフェテラスで清水さんを待った。

 あれから1時間程経ち、講義が終わったのか清水さんから今から向かうという連絡があった。


耕太郎「お待たせ。待たせたな。ごめんよ。で、急に相談ってどうした?まさかお前エロ本読みたくなったのか?」

高嗣「ち、違いますよ!」

耕太郎「じゃあ何なんだよ。」

高嗣「あ、あの、その。先輩!ボク勉強も一番になって飛び級して首席で卒業して、スポーツも上手くなって、お金持ちになって、恋愛も上手くいって、友達ももっとほしいんです!どうしたらいいでしょうか?顔は無理かもしれないけど…。」

耕太郎「…何かすんげーぶっ飛んでねーか?お前。大丈夫か?何かあったのか?話してみろ。」

高嗣「…ぼ、ボクの友達が、ボクの友達が。」

耕太郎「友達がどうしたんだよ?」

高嗣「ボクの友達が、顔も綺麗で頭めちゃくちゃ良くて小学校から大学まで飛び級で卒業してて、スポーツは万能で何でもできて、実家も自らも凄く大金持ちで、仕事も恋愛も順調で、友達も多くて!」

耕太郎「すげーな!お前の友達!神じゃん!てかお前にそんな友達いたんだな。『てか現実にそんなヤツいるのかよ…。』」

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