第二十話 お前は俺の女だ
香澄ちゃん「私の名前が【ケイト・ミスティ・アンダーソン】でしょ。ミドルネームのミスティを日本語にすると【カスミ】なの!私おばあちゃんが日本人だし、日本が大好きだから日本の名前で呼ばれたいの!特に日本人にはね。」
たかし「そうだったんですね。たしかに【ミスティ】は日本語で【カスミ】ですね!」
香澄ちゃん「ジェイミーといつか日本に行きたいなー!日本で結婚式挙げたい!多分ジェイミーが反対して現実化しないと思うけど。私、ジェイミーの日本のおばあちゃんから付き合いを反対されてるのよね!私が外国人だから。おばあちゃん嫌なんだって。ジェイミーはもうおばあちゃんに対して大激怒だよ。縁切りたいとも言ってるしね。大変だよね、ジェイミーの家の事情って。」
たしかに香澄ちゃんの言う通りジェイミーの家の事情は大変だ。お母さんとおばあちゃんの関係は悪いみたいだし、お母さんはおばあちゃんがきっかけでうつ病繰り返してるみたいだし、ジェイミー自身はおばあちゃんから色々脅迫的に言われ続けてるみたいだし。縁を切りたいと思うのも無理ない感じがする。でも、家族って縁を切りたいと思ってもなかなか上手くいかないみたいだよね。ジェイミーはボクや香澄ちゃんや大好きなお仕事があるから何とか耐えられてる、支えられていると言っていたけど、本当かもしれないね。
ボクたちはジェイミーに連絡を取り彼がいる控室へ行った。
トントン
ジェイミー「はーい!」
関係者A「ジェイミーさん。お友達と彼女さんを連れて来ました。」
ジェイミー「通してー。」
ボクたちは控室へ入った。
ジェイミー「ケイト!タカ!」
たかし「ジェイミー優勝おめでとうー」
香澄ちゃん「…!ねぇーいい加減【香澄】って呼んでよ!毎回ケイト、ケイトって!」
ジェイミー「だってケイトはケイトじゃん。それ以外に何かある?」
香澄ちゃん「…!」
香澄ちゃんの頬が急に赤くなる。
香澄ちゃん「だって私、何回も言うけど日本が大好きなんだもん!日本の名前くらいほしいもん!呼ばれたいもん!」
ジェイミー「俺は遠慮するよ…。」
香澄ちゃん「ダメー!私はあなたをジェイミーより佳宏って呼びたいの!いいでしょ?!」
ジェイミー「ダメ、ダメ。だって俺はアメリカ人だもーん。ケイトだってイングランド人じゃん!」
香澄ちゃん「もういい!せっかく応援に駆けつけて来たのに!私帰る!」
ジェイミー「今からイングランド行きはあるのかな?どこに泊まるの?香澄。」
香澄ちゃん「な!呼べるんじゃない!だったら最初から呼んでくれたって」
チュッ
香澄ちゃんがあーだこーだ言っているとジェイミーが急に立ち上がり香澄ちゃんの側まで寄り、彼女の唇にいきなり自分の唇をくっつけた。
ボクはいきなり目の前でキスシーンを見せられ何も言えず頬を赤くしながら呆然としていた。
ジェイミー「俺の側から離れるなよ。お前はいつまでも俺の女だ。今までもこれからもその先も。来世も。」
香澄ちゃんは顔全体を真っ赤にしていた。
ジェイミー「だから、ずっと側にいてほしい…。」




