第101話 彼女が自殺してジェイミーの気持ちは
城田さん「…デマならいいけど。」
たかし「…。」
城田さん「すまん!急にこんな話してしもうて!でも、ここに来る前結構焦ってたんよ。そのニュース見てから。あの彼女、前に会った事あるしそれに大好きなジェイミーさんの大事な人やから…。」
たかし「…ボクもスマホ開きますね。」
ボクと城田さんはリビングへ一緒に入る。それからボクはスマホを手にし、スマホの画面を開く。
たかし「…ほ、本当ですね。」
ボクがスマホの画面を開くと速報で“ジェイミー・バーナードの彼女、自殺か?”と出てきた。
しかし、何故自殺をしようとしたのか。やはり、それほど彼女は追い詰められていたのか?ジェイミーやロンドンの家族に黙ってこの家へやってきたのだから、彼女の内心はそれほどまでに追い詰められていたのだろう。
スマホで検索するとホテルの一室でベッドシーツで首を絞め倒れた状態で見つかると何個も出てきた。
ジェイミーはあの後、ボクたちには彼女をどこに預けたのか知らせていなかった。ボクはあれで解決したのでてっきり彼女はあの後ジェイミーを待ってあげているものだとばかり考えていた。しかし、ボクの予想は外れた。
たかし「…そんな。ボクはてっきり彼女はあの後上手くジェイミーをどこかで待っているとばかり思っていたのに。」
城田さん「俺も。あの彼女どっか狂ってたんだな。普通の人やないねん。普通の女なら相手の事待つねん。」
たかし「一番ショックなのはジェイミーだと思います。でも。」
城田さん「…どうした?佐藤。」
たかし「…あ、えーと。これはファンの城田さんに言ってもいいものか。」
城田さん「なんや?言ってみ?」
たかし「あの、その。実はあの後、ジェイミー倒れてドクターヘリで病院に運ばれたんです。だ、だから今、家にはいません。」
城田さん「なんやて?」
たかし「ご、ごめんなさい。失礼しました。」
城田さん「何でお前が謝るんや。」
たかし「だって、だって。あんな事言わなければジェイミーは倒れなかったのに。」
城田さん「お前何か言ったんか?」
たかし「…じ、実は。」
ボクは城田さんに説明した。しかし、城田さんは怒るばかりか逆にボクを心配した。
城田さん「…でも、お前は悪くないで。俺がお前やったら同じ事ジェイミーさんに言うかもしれへん。」
たかし「へ?」
城田さん「だって俺はジェイミーさんのファンやもん。ファンの人がそんな毎回毎回皆の前に普通に現れて、自分と仲いいですってアピールして来たら、逆に恥ずかしいわ。俺もジェイミーさんと親しい仲やったら俺、お前と同じでその場から即逃げるわ。」
たかし「…意外ですね。」
城田さん「何でや?俺恥ずかしがり屋やねん。目立つ事は嫌いや。」
たかし「む、昔ヤンキーだったのにですか?」
城田さん「そん時と今は違うねん!俺、本来は人見知りで目立つ事嫌いなタイプやねん。」
たかし「…意外な一面を知りました。」
城田さん「…。」
城田さんは顔を赤くし、恥ずかしそうにした。
たかし「…同じ仲間で安心しました。てっきりボクだけだとばかり思っていました。」
城田さん「…恥ずかしいな。それより、ジェイミーさんは大丈夫なんやろか。彼女がこんな事になってしもうて。」
たかし「ボクも心配です。」
ボクはジェイミーの内心が気になって仕方なかった。それよりも彼はこのニュースを既に知っているのだろうか?意識を取り戻したばかりなのに。ボクは彼には知られたくないと思い、ソウジさんに連絡した。




