第93話 ヒロが今までで1番怒っている
ジェイミー「そんな設定だったっけ?」
たかし「最初からその契約です!!」
ジェイミー「いや、そんなはずじゃ…ソウジ!」
ソウジ「はい!私がもっとも忠誠を誓う最愛なるジェイミー王子さま!」
ジェイミー「だから!俺はいつも言うが!俺は王子さまではない!ただのジェイミーだ。ジェイミー以外の何者でもない。ジェイミーさんと呼べ!」
ソウジ「ジェイミーさまあああああああああああぁぁぁ!」
ジェイミー「だから!お前は本当に何回言えば気が済むんだ!?俺は毎日1日に1回は言われてるぞ。」
コソッ
ソウジ「それを言うならジェイミーさま!もう少しワタクシのようにファンの方々一人一人のお顔、容姿全体、話し方。やり取りをした事覚えてはどうでしょう?」
ジェイミー「そんな一人一人覚えてられないよ!しかもそんな細かい所まで全て覚えておくには無理があると思うけど?」
ソウジ「ふふふ!ワタクシの特技の一つです!どうでしょう?ジェイミーさま。ワタクシに降参しては?」
ジェイミー「…そこは俺の負けだ。そこについてはお前を既に認めているよ。俺はそんなお前が好き。ビジネスとして。またファミリーとしてでも。」
ソウジ「ありがとうございます!ところでジェイミーさま。ワタクシを呼んだのは何のご用事ですか?」
ジェイミー「あ…タカが俺とは自宅以外では赤の他人同士という契約を結んでいると言うのだが、そんな契約を俺たちしたか?」
ソウジ「いえ、いや、しました。」
ジェイミー「え?どっち?」
ソウジさんはボクの顔を一瞬確認するとこう言った。
ソウジ「しました!ジェイミーさま!こちらをご覧ください。」
ジェイミー「ん?」
ソウジさんはタブレットを出してあるファイルを開く。
そこには ー
ジェイミー「何だと?!契約書を作り、たかしのサインが押してあるだと!誰だ!俺に許可なくこれを作ったヤツは!しかも何でたかしは俺に黙っているんだ?全く意味がわからん!たかし!どういう事だ。説明してくれないか?」
たかし「…えーと、その。」
ヒロの顔を見るとヒロの表情は今までにないくらい、怒った表情をしていた。こんな彼は初めてだ。今まで見た事がない。以前、学校にヒロが来た際にボクが逃げて見つからず、帰ってから怒られた時よりも怒っている。
 




