番外編-ヒロの家の話⑧産まれた頃
医師「エマ・バーナードさん、ジェイミーくん。退院おめでとう!」
パチパチパチ
病院の玄関は拍手に包まれた。
看護師「エマさん。」
サッ
エマ「…こちらは?」
看護師「エマさんとジェイミーくんの退院祝いです!是非受け取って頂きたいです。」
エマ「まあ!素敵な花束!いいんですか?こんな素敵な花束を頂いてしまっても。」
看護師「ええ!私たち職員からのサプライズです!」
エマ「ありがとうございます!嬉しい…!感謝します。」
看護師「また何かございましたら是非立ち寄ってくださいね。待ってますから。」
エマ「ありがとう!本当にありがとうございます!ではこちらで失礼させて頂きます。」
エマは病院の職員たちにお辞儀すると、ジェイミーを抱きかかえながら病院を後にした。退院には義母のヴィクトリアも付いてきていた。
少し歩いて3人はヴィクトリアの運転する車に乗った。
エマ「…ねぇ。お義母さん。」
ヴィクトリア「なあに?」
エマ「…ヨシミさん。結局退院するまで来なかったわ。家にもいないんでしょう?一体どこへ行ってしまったのかしら?」
ヴィクトリア「…そのうち帰ってくるわよ。それまで私たちは待ちましょう?」
エマ「ええ…。そうするわ。」
しかし、退院してから1ヶ月経ってもヨシミは家に帰ってきませんでした。
しかし、退院してから1ヶ月経ってもヨシミは家に帰ってきませんでした。
外は雨が降り続いていました。
ピンポーン
突然、家のチャイムが鳴りました。どうやらお客さんのようです。
エマはゆっくり身体をベッドから降ろし、自室を出て玄関へ向かいました。
玄関へ着くとそこには姑えいの姿がありました。
エマ「…お、お義母さん!」
えい「エマ。久しぶりだね。元気にしているかい?」
エマ「…はい、なんとか。でも。」
えい「でも?」
エマ「…ヨシミさん。帰って来ないんです。お義母さんのところには帰っていないですか?」
えい「…いや、いないねぇ。あの子との間に何があったんだい?」
エマ「…実は。」
エマはえいにヨシミとのやり取りを説明した。
えい「全く何をやってるんだい!あの子は!…エマ。ここで私からアンタに1つ提案がある。」




