第九話 ビックリ仰天
ボクは怖い人の言われるまま外へ出た。
城田「お前、俺のどこが気になんねん?」
たかし「あー、えーと…その…。」
ボクの体はブルブル震え歯はガタガタ、頭の中は真っ白の状態で何も言葉が出てこない。
彼はボクに近づく。
たかし「あ、あの!殴らないで下さい!お願いします!お願いします!」
ボクは土下座の体勢をとりながら必死に頼み込む。
城田「は?何でお前を殴らなあかんねん。」
ジェイミー「タカー!大丈夫?少し冷静になって…。彼はタカを殴らないから。安心して。」
たかし「え?」
ボクはジェイミーからの助言で冷静を取り戻した。
怖い人は呆れ顔をしている。
ジェイミー「タカ。どうして彼のことが気になったの?」
たかし「イビキがちょっと聞こえたから。あと…。」
ジェイミー「あと?」
たかし「学校が同じ人で。」
ジェイミー「リアリー?」
城田「そうなん?」
たかし「は、はい。何日か前は学校の図書館で会って声をかけられて、その後学校ですれ違って。」
城田「学校?全く記憶にないな。」
たかし「…。」
ジェイミー「タカ。図書館で何て声かけられたの?」
たかし「ボクが興味あった本を見つけたんだけど、凄く高い場所に本があって。気づいたら彼が取ってほしいのか声をかけてきて…ボクは遠慮してその場から去りました。」
城田「あ!…お前あん時の。」
たかし「はい、そうなんです。だからさっきまたお会いしたので気になって…。」
城田「そういうことか。でも、俺は人を簡単に殴ったりしないから安心してくれや。」
たかし「わかりました。」
城田「俺も実はお前のこと、図書館で会った後から気になってて。何かわからんけど、今、偶然こんな形やけど、再開できて何か嬉しいわ。」
たかし「そうなんですか…。」
城田「ほな、仲良うなろうや。」
たかし「…。」
ぼ、ボクがこ、この怖い人とと、と、友達?何かへん…。
ボクは何も言い返せず固まってしまった。
ジェイミー「タカ。彼は歓迎してくれてるんだから仲良くなってみたらどう?ボクなら悪い感じがしないし仲良くなりたい!」
たかし「え?ジェイミー?本当に言ってるの?」
ジェイミー「オフコース!」
たかし「あ、あの。本当に仲良くなってもいいんですか?」
城田「ん?何か俺、凄く第一印象悪くとられてるな?」
たかし「い、いや。そ、そんなことないです。」
ジェイミー「タカ。彼は大丈夫。」
城田「ホンマかいな?」
たかし「ぼ、ボクで良ければお、お友達になって下さい。関西人さん。」
城田「関西人さんはなんやねん!まあ、ええ。よろしゅう頼みます。俺、城田キョウスケっていいます。」
たかし「ぼ、ボクは佐藤たかしです。よろしくお願いします。城田さん。」




