110・お説教と母の過去
お待たせして申し訳ないですー!(´゜ω゜`)
ラピスのお説教回と母のアレコレ回ですw
「では改めまして、ローリアの母のマリアーヌよ。よろしくね、ラピスちゃん」
「コホン…、父のジョナサンだ。」
ふむふむ、おばあちゃんがマリアーヌさんでおじいちゃんがジョナサンね!
改めて自己紹介された祖父母は前世での両親と同じくらいの年齢で「おじいちゃん、おばあちゃん」と呼ぶにはちょっと憚られる感じだ。
「ラピスです。6歳です」
背後から母にがっしりとホールドされたまま答えると2人は瞠目し、そしてオロオロと母に視線を向けた。
「ちゃんと食事は取っているのか…?まさか食べ物に困るほどなのか…?」
「あぁ…ラピスちゃん…こんなに痩せ…………てはいないわね」
「ラピスは平均より小さいけど健康そのものよ」
祖父母の心配する声に母はにっこりと告げた。その通り、私は健康優良児だ。
「そ、そうか…てっきり…」
「確かにふくふくして柔らかそうなほっぺだわ」
うふふ、と朗らかに微笑む祖母に祖父も口角を上げた。エルナたんにも柔らかくて気持ちいいと好評なので自慢のほっぺなので誉められるのは嬉しい。
「さて、自己紹介も済んだことだし、本題に移りましょうか、ラピス?」
「…はひ……」
和やかな雰囲気から一転、頭上から地鳴りが聴こえそうな迫力の母の笑顔が降り注いだ。怖い。父と兄に助けを求めて寄越した視線に2人はそっと瞼を閉じる。やっぱり役に立たない…!
で、母の質問の前にこの度の私の嘘が何故バレたのか聞かせてくれた。
発端は祖父母だった。近々我が家に来る予定だったふたりは手紙に娘がハーマン辺境伯へ毎日通っている事を知り、冗談だろう?マルチスからどれだけ距離があると思ってるんだ?と半信半疑ながら道すがら寄ることにしたらしい。
そして伯爵様のお屋敷に到着した2人は私の所在を聞いたがそこには居らず、私が伝えた「一週間家の手伝いをする」と言う不在理由を信じてそのまま我が家に直行することにしたそうだ。
しかし我が家に到着した2人はまたしても私には会えなかった。当然である。だってその頃私はウキウキで旅立っていたから。
そして我が家に着いたふたりから両親に伝えられた話で私が自宅にも伯爵家にも居ないことがバレたのだった。
そこからは私が行方不明で大騒ぎ…しているところに私が帰ってきたらしい。
「で?ラピスはいったいどこにいたのかしらぁ?」
頭上から母の圧がかかる。父と兄を期待できない以上自分でどうにかするしかないんだけど、どうにか出来る気がしない。
「しゅ、修行の旅に…」
「ひとりで?」
「あい…」
おぉん…母の背後に見えないなにかが揺らめいてる。むっちゃ怖い…!
「それで?どこまで行ってたのかしら?」
「えっと…北の方…に?」
「ふぅ~ん…」
あばばば…!ずっと笑顔が消えない母がめっちゃ怖い!
父!兄!ヘルプ!へるぷみーー!!
んあ!?今一瞬目があったのに二人とも勢いよくそらした!くぅ…!
しかし諦めかけたその瞬間、助けが入った。
「ローリア、もうその辺で許してあげなさい。ラピスが可哀想だろう」
「お父さん…でも…」
じぃじーー!!嫌いなんてごめんなさいー!!そうだよっ、そろそろ許してくれなきゃ母の恐怖の笑顔で私漏らしちゃうよぉ。
「そこまで怒らなくても…。うふふ。ラピスちゃんを見てると貴女の子供の頃を思い出すわ。ね、あなた?」
「そうだな…。全く、親子でそっくりじゃないか」
祖父母は揃って私と母を見つめ微笑む。それに対して母が「ぐっ」と言葉を詰まらせた。
「そうよぉ。貴女だって─」
「わー!!!やめてやめて!!」
祖母の言葉を遮るように頬を真っ赤にした母が大きな声をあげる。そして私の耳を塞ぐと祖父母に向かって早口で捲し立てる。けど残念ながら私の耳はものすご~く聴こえるので何を言ってるのか丸聞こえだった。
「やめてよ、もう!ラピスには秘密にしてるんだから!」
「あらまぁ…だけど何れバレちゃうと思うわよ?だってラピスちゃん、貴女の子供の頃にそっくりじゃないの。そのうち旅先でお婿さん見付けちゃったりしちゃうかもしれないじゃない?うふふ」
「はぁ!?ラ、ラピスがお婿さん!?何言ってるんですかお義母さん!」
「あらぁ。だってローリアだって貴方を見付けちゃったのよ?ラピスちゃんだって運命の出会いがあるかもしれないじゃない。ね、あなた?」
「むっ…まだラピスには早いと思うが…」
「ですよね!?お祖父様!!僕もそう思います!」
「俺の可愛い娘に手を出す輩は許さん!」
「そうです!ラピスを誑かす奴とは全面戦争です!!」
何やら私のお婿さんについて談議しているようだ。私はまだ6歳だしそんな遥か未来の事なんて解らないのに。
それにしても両親の馴れ初めは知らなかったけどなるほど…母が父にフォーリンラブった訳か…。
話がどんどんおかしな方向に逸れていくと共に母の手は机の上に移動した。
「まぁラピスの婿の話は置いておいてだな…。しかしお前の手紙に書かれていた事は俄には信じられなかったんだぞ?いや、まだ半信半疑だが…」
「?」
祖父が私を見ながら困惑したように顎を撫でている。母は手紙に何を書いたんだろう?
「それが本当なのよね…」
「冗談ではなく?」
「冗談じゃなく」
乾いた笑い声が母の口から溢れた。そして祖父母が私を見て瞠目する。祖母がオロオロと視線をさ迷わせながら小さく首をかしげて問いかけてきた。
「ラピスちゃんは本当にハーマン伯爵のお屋敷まで毎日通ってるの?」
「うん」
「魔法が使えるって本当に?」
「うん」
「ローリアの短剣を折ったっていう話は…?」
「え、あれお母さんのだったの?お父さんのかと思ってた」
質問に素直に答えると祖父が額に手を当て天を仰ぎ祖母は呆気に取られたように「あらまぁ…」と吐息を溢した。
「ローリア…」
「ちょっとお父さん!何でそんな目で私を見るのよ!?ラピスのお転婆は私のせいじゃないわよ?!」
祖父母の生暖かい視線に母は私をぎゅっと抱き締めて抗議する。
その後聞いた話では何と母、若かりし頃かなりのお転婆で剣術、弓術、魔法で地元の破落戸や獣を片っ端から狩り、ある日突然「傭兵になるわ!」と実家を飛び出したそうだ。
そしてマルチスにやって来た母は父に出会い、なんやかんやありつつも愛を育み結婚し今に至るのだとか。
そして何よりも驚いたのが何と母、元貴族のお嬢様だったのだ。て事は祖父母はお貴族様…て事…?
更新遅くて申し訳ないですー!(´TωT`)
もう少しペース上げられるように頑張りますので!
誤字、脱字がありましたらお知らせ下さい!(〃´ω`〃)
ブクマ&評価ありがとうございます!活力になります!(≧ω≦。)




