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100・妹よ…

 

 モジモジ…。

 目の前ででっかい竜がしょんもりと肩を落として何か言いたそうにこっちを見ている。


 帰ろうとすると引き留められるし、どうしたらいいんだろう。


「帰っていい?」

『あ!ちょっと待っ』


 さっきからこんな感じで五回くらいこのやり取りを繰り返している。そろそろ帰りたい。

 正直私は色々と察しが悪いと某伯爵様からの御墨付きなので、はっきり言ってくれないと解らないんだよね。

 呆れながら古竜を眺めているとふと天井の水晶からもうひとつ視線を感じた。

 なんだ?と顔を上げた瞬間、水晶の中から黒い塊が降ってきて、古竜の真上に落ちてきた。古竜がつぶれたカエルの様な声を上げて地に伏す。


『おッ兄様!!相変わらずですわね!そんなモジモジお兄様のために妹のわたくしが代弁して差し上げますわ!』


 潰された古竜の上でバサァ!と翼を広げてポーズを決めているのは、なんと二匹目の古竜だ。しかもなんかお嬢様口調…。キャラが濃いぃ…。

 古竜が二匹いるのは知ってたけど、まさかもう一匹にも会えるとは思ってもみなかった。


『さて、お兄様のお客様は─あらイヤですわ!小さい!可愛い!赤ちゃんですの!?』


 そりゃでっかい竜から見たら私なんて豆粒みたいなものだろうけど、赤ちゃんは酷い。これでも6歳なのに何て失礼な。

 非難の意を込めてじっとりとした視線を向けてやった。

 ゴツイ竜の姿が両手を頬に当ててくねくねと身体と尻尾を揺らす。なんともシュールな光景だ。その下敷きになっている古竜はつぶれたカエルの様な呻き声を時おり漏らしている。お兄様って言ってたよね?いいの?それ。


『い、妹よ…苦し…』

『まぁ!お兄様ったらそんな所に居りましたの?何だか足元がやわらかいと思ったら…』


 古竜の上から退いた古竜2号は改めて私を見下ろし、そして視線が限りなく合うように首を地面に着け腹這いになった。


『初めまして、可愛いお客様。ごめんなさいね、お兄様ったらコミュ障なんですの。代わりにわたくしがお話いたしますわ』

『誰がコミュ障だ!覚えたての単語で兄を愚弄するでない!』

『まぁ心外ですわ。お義姉様やお義兄様から教えていただいた情報によりますとお兄様の様な方をコミュ障と例えるとお聞きしましたのよ?間違ってはいないはずですわ』

『またあ奴等余計なことを!!』


 ふふん!と視線だけ古竜に向けた2号さんは小さく鼻で笑っている。あれかな?妹に尻に敷かれてる感じなのかな。

 と言うか古竜って兄弟とか居るんだ。古竜って千年生きなきゃなれないってシーナちゃんが言ってたし、て事は古竜は他にも居るってことだよね?あれ?でも二匹しか居ないって聞いたような…?んん…??


「はい!!質問です!」


 解らないことは聞いちゃえ!と勢いよく挙手すると2号さんが「何かしら?」と優しく促してくれた。


「古竜は二匹だけだって聞いたけど、他にも居るの?」

『二匹?あぁ、人間から見ればわたくしも古竜なのですわね…。この世界の古竜はお兄様だけですわ。わたくしは…そうですわね、後10年ほどかしら?』


 ほら、ここを見て、と2号さんが首を上げて顎下を指差す。そこには一枚だけ逆に生えた鱗が一枚だけあった。これが逆鱗って言うものかな?

 よく見て、と言われて目を凝らすと逆鱗の端の方─私の小指の爪位の大きさ位がまだ真っ黒ではなくてほんのり緑っぽい。


『人から見ればわたくしも古竜に見えるのでしょうけれど、実質わたくしはまだ完全な古竜ではありませんの』

「そうなの?」

『ええ。まぁ古竜などと言うものは肩書きにすぎませんわ。只長く生きているだけですもの』


 再び首を地面に置きながら2号さんがそう語る。


『それはさておき、この世界で古竜だと認知されているのはわたくし達兄妹だけなのですけれど、世界は他にも沢山あって、わたくし達の暮らすこの世界もその内のひとつに過ぎませんわ』

「ふおぉぉ!!新事実!!」


 マジか!世界って他にもあるんだ!?パラレルワールドとかかな?あ、もしかして異世界かな?!まぁ一応私も異世界転生してるわけだし。他にも異世界があっても不思議じゃない。

 私の反応を見て2号さんは小さく笑うと続きを口にした。


『うふふ。この世界の外、つまりは異世界ですわね。異世界にはわたくし達の他にも呼び名は違えど古の竜が存在するのですわ』

「じゃぁ他の世界にも古竜が沢山居るんだね!」

『そうなりますわね』

「しゅごい…!」


 わはー!と拳を握り締めて感動している私の姿に2号さんは吐息で笑った。


『他の世界の古竜とは互いに呼び掛けることが出来るんですの。頭の中でお喋りして互いに近況を伝えあったり、秘密のお話を聞かせてもらったりするのです。お義兄様やお義姉様は異世界の、わたくしよりも先に古竜となった方々の事ですわ』

「ほえー!すごいねぇ!」


 いいなぁいいなぁ~。異世界の人とお話しできるの楽しいだろうなぁ。前世で暮らしてた世界の人ともお話しできたりするのかな?あ、でも古竜限定なのかな?だったら無理だろうな…。竜とか空想上の生き物だったし…。

 ………ん?待てよ。確か前世で亡くなったお婆ちゃんがなんかそれっぽいこと言ってような…。

 確かとある寺の中に龍が棲むって言う伝説の洞窟があって、若い頃にそこに参拝しに入って洞窟の奥から地面を揺らすほどの大きな獣の唸り声みたいなものが聴こえてきて、それで生暖かい風がブワーっ!て奥から吹いてきたってお婆ちゃんが話してくれたことがある。

 当時の私は「気のせいじゃないの?」と全く興味を持たなかったんだけど、お婆ちゃんは「あれは龍神様の鼻息だ」って言っていた。

 もしもお婆ちゃんの言ったことが本当で、その風が鼻息だったとしたら、前世の日本にも竜が居たってことかな?

 だとしたら前世の世界の人(龍)とお話しできるかも!

 まぁ『龍』と『竜』の違いはわかんないけど、どっちも同じでしょ!


「ね!ね!異世界の古竜なら何処の世界の竜ともお話しできるってこと?」

『そうですわねぇ…あまり遠い世界でなければ、お話出来ないこともないですわ。ただお話しするためにはわたくし達の世界と異世界を結ぶラインを作らなくてはなりませんから、少し時間が掛かりますけれど』

「そうなんだ」


 良いこと聞いた。これは是非ともラインを繋いでもらいたい!未練はないけど、私が居なくなった前世の世界がどうなってるのかも知りたいし。べ、別に未完だった漫画の続きが知りたい訳じゃないもんね!

 と言う事はここで古竜達とバイバイじゃなくて縁を結んでおいた方がいい。

 即帰る予定だったけど予定変更だ!



ひえぇぇ(´д`|||)

更新遅くなって申し訳ない!_:(´ཀ`」 ∠):_


お気づきの方もおられると思いますが、ジャンル変更しました。いやだって恋愛要素がほぼないので…(;・∀・)

歪んだビッグラブを抱えてるキャラは居ますが…笑

なのでローファンタジーに切り替えました(;・∀・)

と、言う訳でローでファンタジーなラピスを見守ってやってください(;^_^A


早く!早くエルナたんとのイチャイチャが書きたい!!(๑´I`๑):*♡

年内に一回ですがイチャイチャ入ります!(自分で尻を叩く)


誤字、脱字がありましたらお知らせください!助かります!(*´ω`*)

ブクマ&評価&コメントありがとうございます!励みになります(๓´˘`๓)♡

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― 新着の感想 ―
[気になる点] ロー(ラピスを見ながら。。)ファンタジー、まあ、ラピスの見た目がほぼ変わって無いらしいから竜から見なくてもあか、おっと誰か来たようだ。。
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