お金で解決できないことや買えないモノもある!
俺の親父は、一代で築き上げてきた仕事がもの凄く軌道に乗って
今では、何千億と稼げるまでの会社に登りつめ、今や一流企業と
して、その世界では誰もが知っている大きな企業になったんだ!
___俺はそんな親父の一人息子で、、、。
いずれは俺が親父の後を継ぐ事になっているんだ!
・・・その間は、俺に好き放題に遊んでいいと親父が言ってくれて。
お金を腐るほどくれたんだ! 俺は親父のそのお金でやりたい放題
お金を使って、毎日友達と遊びまくっていたんだよ!
『なあ~要一! 今日は何して遊ぶよ~』
『毎日、高級クラブじゃ~つまんねえーしな! 今日は俺の高級車で可愛い
女の子でもナンパして、またみんなで騒ごうぜーい!』
『おう~! それいいな~! どうせ、金をチラつかせれば女なんか! みんな
ケツ振ってついて来るだろしな~!』
『・・・えぇ!? ひょっとして、、、? 甲賀ってさ~ ケツフェチなの!?』
『ちげーよ! なんでいきなりケツフェチなんだよ!』
『今! ケツ振ってついて来るって! 言ったじゃん!』
『はぁ!? それだけで? ケツフェチなのかよ!』
『・・・まあ、そうだな~! 俺は因みに“うなじフェチ”だけどな!』
『アハハ~別に聞いてねーし!』
『あれ? そうだっけ!』
『あぁ、そうだよ!』
『あぁ!』
___毎日、つまんない話でゲラゲラと俺と甲賀は笑って楽しんでいたんだ!
*
『イイ女の子がいたら、、、? 甲賀が女の子に話しかけろよ~』
『えぇ!? おれかよ! まあ、分かったよ! イイ女の子がいたらな~!』
『・・・うーん、案外いねーもんだな~!』
『おっ! おの子、達可愛くねーえ?』
『はーい! 甲賀くんの出番ですよ~』
『・・・分かったよ!』
【ガタン】
___俺の高級車のベンツの助手席から甲賀が出て行って。
可愛いお目当ての女の子たちに甲賀が声をかけに行ったんだ!
『ねえねえ? 君たち今、暇してるでしょ~』
『えぇ!? なになに?』
『おれたちと、一緒に遊ばない、、、?』
『ええーえ!? ナンパなの?』
『違う違う! あそこで高級車に乗っているおれの友達が君たちが
可愛いから、何でも願いを叶えてあげたいんだって!』
『・・・なに、それ? 怪しいよね?』
『アイツさ~超が付くほどの金持ちのお坊ちゃまだよ~! なかなか?
こんなお誘いはないと思うけどな~!』
『私、行く!』
『いいねぇ~』
『美緒! そんなに簡単に決めないでよ!』
『いいじゃん! いいじゃん! 千晃はそういうところがカタいんだよ!』
『カタいって何よ!』
『もっとさ~頭を柔らかくした方がイイって事よ~!』
『・・・ううん、』
『それに、大丈夫だよ~お金持ってる人に悪い人はいないって言うしね!』
『だから、なにそれ? 美緒が言うと、信じられない!』
『まあまあ~千晃、一緒に行こっ!』
『・・・ううん、美緒が言うなら仕方がないわね!』
『決まりだね! 千晃はやっぱり【私の親友】だよ!』
『もぉ~調子がいいんだから~』
『どっちか、決まった?』
『うん! 行くことに決めた!』
『じゃ~行こうかー!』
・・・15分ほど、甲賀が女の子たちと話して。
やっと! 3人が俺の乗っているベンツに向かって歩いてきたんだ!
『いや~遅くなってすまんすまん!』
『それは、いいよ~!』
『はじめまして。』
『・・・はじめまして!』
『どうもどうも! なんだよ~君たち、甲賀くんの口車にのったの?』
『ええーえ!? 甲賀くんから超がつくほどのお坊ちゃまがいるって聞いて
この車に乗る事にしたのにねぇ~千晃!』
『もぉ~美緒! なに言ってるのよ!』
『マジ!? それは甲賀くんが言った通りだよ! 俺は超がつくほどの
お坊ちゃまだからな~2人は何処に行きたい? 何処でも連れて行くよ!』
『・・・えぇ!? 何処でもいいの?』
『クルージングでもしに行こうーか!』
『・・・えぇ!?』
『俺の親父が個人のボートを持ってるから! みんなで船に乗りながら
お酒でも飲んで~楽しもうよー!』
『それ! 凄くイイね! 私も行きたい!!!』
『千晃ちゃんは?』
『わたしは、、、美緒が行くなら、、、。』
『じゃ~決まりだー! クルージングするぞー!』
『おーう!』
▼
俺が3人を港にあるボート置き場に連れて行って行き、俺の運転でボート
を海の真ん中辺りで止めたんだ!
『料理もあるし! お酒もあるから朝までみんなで飲み明かそうぜーい!』
『・・・こんなの! 今までで、初めてーすごーいー!!!』
『いいでしょ~飲んで飲んで~美味しい料理もあるよ!』
『本当に、要一くんって? お金持ちだったんだねぇ~』
『アハハ~嘘だと思ってたの?』
『・・・ううん! 実は、少ししか、、、信じてなかったよ!』
『千晃ちゃんも楽しんでる?』
『・・・ううん。』
*
『・・・甲賀、ちょっと!』
『なんだよ~!』
『俺は、千晃ちゃんがイイ!』
『マジかよ!? 仕方がないな~おれも千晃ちゃんが良かったんだけど、、、?
要一に千晃ちゃんは譲るよ!』
『流石! 持つべきものは友だな!』
『まあ~何時も要一くんには、お世話になってますからね!』
『ホント! わりーな!』
『まあ、気にすんなよ! 要一!』
『あぁ!』
*
___俺たちは、これがキッカケで、俺も甲賀も彼女が出来たんだ!
俺は千晃ちゃんと!
甲賀は美緒ちゃんと付き合いだした。
『なんで? 要一くんは美緒じゃなくて! わたしだったの、、、?』
『顔がタイプだったからかな!』
『ええーえ!? 顔だけなの?』
『いやいや? あんまりよくしゃべる女の子よりは控えめの女の子の方が
俺はタイプだからだよ!』
『ふーん、そうなんだ~!』
『なに? 何か不満なの?』
『別に、嬉しいよ! 要一くんがわたしを選んでくれて!』
『あぁ!』
*
一方、甲賀と美緒ちゃんは、、、?
『甲賀くんってさ~ 本当は千晃が良かったんでしょ?』
『・・・えぇ!?』
『だって! クルージングの時さ~ずっと甲賀くん、千晃の方ばっかり
見てたから、、、。』
『・・・何言ってんだよ! そんな事ないよ~』
『要一くんには何も言えなんだね! 好きな女の子がカブっても身を引くんだ!』
『おれは、ただ要一は親友だし! それにおれは別に千晃ちゃんの事、、、!』
『まあ~いいけどね! 私は、はじめから甲賀くんしか見てなかったし!』
『・・・えぇ!?』
『実は、そうなんだよ!』
▽
___俺と千晃ちゃんが付き合いだして3ヶ月。
俺たちは、しょっちゅう喧嘩するようになったんだ!
『今日もまた、甲賀くんと遊びに行くの、、、?』
『・・・あぁ!』
『わたしたち付き合ってるだよね? 彼女より他の女の人の方がいいの?』
『・・・それ? なんなんだよ!』
『甲賀くんと遊ぶって事は、女遊びもしてるって事でしょ!』
『違うよ! 俺は千晃しか見てないよ!』
『嘘ばっかり!』
『まあまあ、そんなに怒るなって! 千晃の好きなところ今度! 何処でも
連れて行くからさ~』
『・・・・・・』
*
___既に、甲賀と美緒ちゃんは別れていたんだ!
『なあ! 甲賀、今日はどこ行く?』
『要一! いいのか? 千晃ちゃんとまた喧嘩したんじゃないのか?』
『・・・うーん、まあ、それはいいだろう! 今日も楽しもうぜ~!』
千晃との気持ちを一時的に忘れたいがために、、、毎日、他の女たちと
遊んでいた! 俺は千晃との心のずれを感じていたんだ、、、!
・・・そんな時に、俺は美緒ちゃんと偶然会ってしまったんだ!
『___あぁ! 要一くんじゃない?』
『・・・あぁ、美緒ちゃん! 偶然だね! ここで何してるの?』
『別に、それより千晃とはうまくいってるの?』
『・・・あぁ、い、いや? お互い顔を合わせれば喧嘩ばかりするよう
になってしまってね!』
『・・・ふーん、そうなんだ!』
『それより、なんで! 甲賀と別れたの、、、?』
『・・・まあ、いろいろあってね!』
『じゃあ、また今度! 4人で遊ばない?』
『・・・えぇ!? あぁ、ううん、それよりさ! 今から要一くん時間ある?』
『えぇ!?』
『一緒に来て欲しいところがあるの?』
『・・・でも? どこ行くの?』
『___いいから!』
・・・そういって! 美緒ちゃんが俺を連れて来たところは、、、?
【ラブホテル】だった!
『むしゃくしゃしてるから! 要一くんもいいでしょ!』
『・・・あぁ、俺はイイけど!』
『じゃあ~入ろうか!』
『うん!』
___俺と美緒ちゃんは、その夜! 男と女の関係になったんだ。
▼
___それから、俺と千晃が、だんだんとまたうまく行きかけた時だった。
美緒ちゃんから、俺の携帯に電話がなったんだ!
『もしもし、、、? 美緒ちゃん、どうしたの?』
『・・・私ね! 要一くんの子供がデキたみたい!』
『・・・えぇ!?』
『要一くんとの間に子供が、私のお腹の中にいるのよ!』
『・・・嘘だろ? 俺の子供、、、?』
『うん! 要一くん、だから私と結婚してくれるよね?』
『・・・そんな、俺には千晃が、、、!?』
『千晃とは、もう別れて! 私のお腹の中に要一くんの子供がいるんだよ!』
『・・・・・・それって? おろせないの?』
『そんなのできるはずないでしょ! もう8か月目になるのよ!』
『・・・・・・そんな、』
『そんな言い方、酷いわ、要一くん! 責任取って結婚して! いいわね!』
『・・・ううん、』
*
___俺はこうして。
千晃としぶしぶ別れて、美緒ちゃんと結婚したんだ。
『俺は、お金で解決できないことや買えないモノもある!』んだと
初めて思い知らされたんだ、、、!!!
___気が付けば?
甲賀と千晃が付き合いだしたと言う話を耳にする事に、、、!
【まあ、他の男に千晃を取られるよりは、まだ甲賀で良かったと思ってる!』
本当は、俺が千晃を自分の手で幸せにしてやりたかったと後悔の気持ちも
残っているが、美緒ちゃんのお腹の中に俺との子供がいるなら仕方がないと!
・・・そう、諦めたんだ!!!
最後までお読みいただきありがとうございます。