第二十七話 戦いの狼煙
放課後になった。
魔術の方は準備ができている。
ちなみに俺が準備した魔術は解凍式の魔術だ。
これがまた魔術とは面白いもので術式を構築中にある起動式・・・つまりパスワードのような物を設定できる。
あれだゲームで言うならC言語だったけか?
よくは覚えてないが向こうの世界の技術科の先生がそんなことを言っていた。
まあ、それのおかげ今回の魔術にもしかしたらできるのでは?と思い試してみたら成功したということだ。
てかこの世界のほとんど人はこのことに気づかないのはアホすぎるだろう。
いや・・・俺もゲームやライトノベル、科学の知識とか多少なりでも知っていなければこんなことはできなかったであろう。
・・・科学といっても本当に基本的なことしか知らないが。
まあ、今はどうでもいいか。
それよりもだ・・・
「学園長には許可は得たのか?」
「了承済み。むしろ今回の件を知らないでいたぐらい。補習試験中は気づかれないように監視しておくらしい」
それなら万が一のことが起きても大丈夫・・・だよな?
「不安なのはわかる。あの母様だから」
「い、いや不安になんか思って無いぞ?」
「・・・昔、私が魔生物の実験中にその魔生物に捕まったことがあった」
「いや、その段階で色々とおかしいからな?」
「幸いなことにその魔生物は介護のために作っていた物だった。だけど調整に失敗して一週間部屋に捕まっていた。その時、母様はいつもの実験だろうと思い私が部屋から出てこないことを確認すると外に遊びにいった。そして私が魔生物の寿命が来て開放された時・・・」
「時?」
「私のその話を聞いて笑っていた」
「・・・・・・・・・・」
俺は・・・なんて答えればいいんでしょうか?神様・・・・・・
あれなんだろうか?
現魔王様を引っぱたけばよろしんでしょうか?
そんな風に自問自答しているとフィアが話を続けた。
「他にもある・・・けどもうついた」
「え?」
あ、本当だいつの間にか補習室についていた。
「覚悟はいい?」
「・・・当たり前、そのために準備をしてきたんだ。だけどこんな予想はずれていて欲しいけどな」
「それは私も同じ」
「だよな」
さて準備はいいか清道佑。
これから入る部屋はもしかしたら罠かもしれない。
そして同じ学園で学んでいる生徒を傷つける覚悟はあるか?
・・・そんなもの無いに決まっている。
だが・・・やらなければならない。
もし、本当にそんなことがあるのだとしたら・・・
「俺の命を賭けよう」
それが相手を傷つけるということに対しての俺の対価だ。
俺が躊躇えば人が死ぬ可能性がある。
そして俺ももちろん死ぬかもしれない。
その言葉を深く心の奥に刻み補習室のドアを開ける。
「失礼しま・・・なっ!!?」
「どうし・・・・・・ッ!?」
扉を開いた瞬間ある臭いが漂ってきた。
血の臭いだ。
そして目の前にあるのはいくつもの肉片・・・いやおそらくであろうが人であったものだろう。
所々に教師の服や生徒の服もまぜっている。
「これは・・・」
「ひどい」
「うふふふ・・・何がひどいのでしょうか?」
「「ッ!!!」」
その声が聞こえた俺は世界が変わる感覚を感じた。
これは・・・空間魔法!?
「あらあら大丈夫ですかお二人とも?」
「・・・どういうことアマリリア?」
「 ?何をおっしゃっているのかよくわかりませんわ?」
「・・・・・・本当にわからない?」
「あの部屋にいた罪を持つ人々のことでしょうか?」
「・・・罪?」
「ええ。そうです。罪です」
「その罪がなんだろうと殺すのは何故だ?」
「あら?お話できましたのね」
「答えろ何故殺した」
いかん。冷静になれ俺。
この不快な気持ちも今は押さえろ。
じゃなきゃ俺が殺られる。
「それは当たり前です。だってあの人達、私を見たのですよ?この私が思考に落ちて快楽を味わっているところを?ならばそれは罪。断罪しなければなりません」
「・・・何を言っているんだ」
「見てくださいこれ。ここにあの人達の手が触れたのですよ?私に触れるのは罪なんですよ?」
「・・・っ。何をっ!言っているっ!!」
「ああ・・・何故このような罪を犯すのでしょうか?私は正義としてそれを罰せなけれればいけません」
「その口を閉じろっ・・・!!!」
「故にあの人達は死んだのです」
「我、大地を駆ける雷なり!!」
『雷虎!!!』
その言葉聴いた瞬間に俺は魔法を唱え殴りがかった。
「あらあら。気が早い殿方は嫌われますわよ?」
だがその拳は目の前にある視えない剣によって止められていた。
それがヤバイと感じすぐに距離をとった。
「やはりあなたは勘がいいようですね」
「・・・やはり魔剣か」
「 ?何をおっしゃっていますの?これは聖剣ですわよ?」
・・・話は無駄だな。
もう完全に属性に飲まれている。
ということはあの夢の話は本当だったてことか。
ちくしょう・・・外れて欲しかった予想のほうが当たった。
そこにフィアからの応援が入る。
「風よその音色を聴かせよ!」
『舞風の交響曲!』
これは・・・?
「ユウの魔力に風属性を付与した」
「了解!!」
なるほど。
この周りに感じるのは風属性の力か。
「あら?魔法をお使いになるのですのね?ならあなた達は罪を背負うのですのね」
「勝手に言ってろ!」
ハッ!という言葉と同時に再び肉薄し右拳を相手に叩きつけようとするが・・・
ガキン!!
「やっぱ防がれるか。だけどな・・・!」
左足を後ろに下げ右足で強く踏み込みその力を拳を通して目の前の剣を貫通するように流す。
「何をしようと無駄で・・・・・・ガハッ!?」
「何が無駄だって?」
俺はニヤリと笑いがらアマリリアを見る。
「何故!?」
「教えるわけないだろうが」
・・・内心結構焦っていた。
今やったのは本来の俺だけでは無理な方法だった。
何せ風属性が無ければ武を極めたわけでもない俺が通しみたいないことをできるはずが無いからだ。
いまやったことは簡単だ。
拳に乗せた威力を風に乗せて剣を迂回させて直接ぶつけたからだ。
はっきり言って成功するかは50%あったかも不思議なくらいだ。
風属性なんて使ったこと無かったからな。
むしろ成功したのは向こうの世界の知識のおかげであろう。
「このっ・・・!私に近寄るな!!」
そう叫びアマリリアは持っているであろう魔剣で横薙ぎを繰り出した。
かわそうとするが体が何か縛られている用に動きが鈍重になっていることに気づき咄嗟に防御に意識を向け、魔剣があたるであろう場所に魔力を集中して攻撃に備えた。
「ぐあっ・・・!」
ガンという音と共に佑は体を後方に吹きとばされた。
身体強化ありでもこの威力かよ!!?
と心の中で悲鳴をあげながら空中でなんとか受身を取った。
ズザザザザ!と靴が摩擦で地面についたことを教えるような音が鳴る。
「ユウ大丈夫?」
「なんとかな。ていうかあんなにヤバイ物なのか魔剣ってのは?」
「・・・魔剣?それはアマリリアが?」
「いや、本人は聖剣とか言ってるがぶつかればわかる。あれは間違いなく負の産物だ」
それは間違いないだろう。
ただ本体が視えないため魔力で形を感じることしかできない。
しかもさっき接近して触れたせいだろう。
あの剣に触れた直後、体が動かなくなった。
まあ、それのおかげでアマリリアは今、殴ったところの治療をしているのかだんまり状態だ。
さてさて・・・近接は駄目となると遠距離戦か?
だがアマリリアは一応魔剣を持っているということは接近戦も考えとかなければこっちが危ない。
そしてフィアは純粋な後衛タイプっぽい。なら俺は接近戦を担当するしかないだろう。
まあ、ちょっとやってみたいこともあるし大丈夫だろう。
「よし!とりあえず俺は接近戦でフィアの方にアマリリアの気が向かないように勤める。隙があったら魔法をぶつけてくれ」
「了解」
そんじゃまあ効率の悪い物だっていう認識を覆すとしますか!
『接続開始!』
俺が朝から放課後まで作っていた魔術の内のひとつを起動させるためのキーワードを叫ぶ。
その言葉と同時に両足、両腕、頭の先から魔方陣が出現する。
さて・・・ここで問題だ。誰もいないけど
魔法を魔術で別の何かに変えると何が起きるでしょうか?
正解は・・・限りなく理解不能に近く、限りなく理解可能な曖昧な場所で固定される。
それがこれだ。
そう、心の中で誰に言っているのかもわからない説明をしているうちに魔方陣が身体を通過するように動き出す。
そして魔方陣が通過した後にはさっきまで雷で作られていた虎の衣ではなく、金属質な物が現れていた。
魔法から生成したため重量は一切感じず、頑丈である。
それに雷から直接生成しためバチバチと鳴っている。
全ての魔方陣が佑の心臓あたりに集まり最後の変化を終える。
そしてその魔術の名を叫ぶ。
「魔術型兵装!『rumble beast!!』」
変化が終わりそこに立っていたのは全身を鮮やかな黄色と黄緑色のラインでつくられた鎧で立っている佑であった。
今回投稿したんですが・・・
来週あたりから更新日がかなりずれます。
3日~4日ぐらいずれる可能性があります。
お読みになっている方々にはご迷惑をおかけして申し訳ありません。




